アリの一言 

天皇制、朝鮮半島、沖縄の現実と歴史などから、
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ウクライナへの武器供与は「兵器のNATO化」

2022年05月17日 | 国家と戦争
   

 アメリカはじめNATO諸国などはウクライナ政府への武器供与をはじめとする軍事支援を強化しています。メディアはそれが「戦況を変えた」と肯定的に報道しています。
 しかし、ウクライナへの武器供与・軍事支援は、戦争の火に油を注ぎ、停戦・和平に逆行します。
 同時に見落とせないのは、それがウクライナの「兵器のNATO化」(10日のNHK国際報道2022)を意味し、西側兵器産業(死の商人)に莫大な利益をもたらすことです。

 国際報道2022によれば、ウクライナに対し、ポーランドが「戦車T-72」、スロベニアが「戦車M-84」、スロバキアが「地対空ミサイルS300」などを供与。ポーランドに対してはアメリカが「戦車M1 ]、イギリスが「戦車チャレンジャー」を、スロベニアにはドイツが「歩兵戦闘車マルダー」、スロバキアにはアメリカが「地対空ミサイル・パトリオット」などをそれぞれ供給しています。
 アメリカはウクライナが保有する「152ミリりゅう弾砲」に代わって最新鋭の「155ミリりゅう弾砲」を「85門以上」供与しています(写真中)。

 こうしてアメリカなどNATO諸国が製造・保有する兵器がウクライナに集中し、「兵器のNATO化」がすすんでいます。

 ウクライナのゼレンスキー大統領は、「旧ソビエト製の兵器だけでなく、NATOの国々と同じ兵器を受け取りたい」と公言しています(写真右)。

 バイデン米大統領は「武器貸与法」に署名し、ウクライナへの武器供与が簡単にできる体制をつくりました。

 こうしたNATO諸国の武器供与は、政治的思惑だけでなく、それぞれの国の兵器産業に巨額の利益をもたらします(アメリカはすでに約1000億円を支援しているうえに4兆円追加の方針)。
 武器供与は各国政府と兵器産業の「ウインウインの関係」(国際報道2022)なのです。

 ウクライナに対する武器供与について、NATO諸国の「世論調査」では「賛成」が圧倒的多数だといわれていますが、もちろん「反対」もあります。

 武器供与に反対するイギリスの市民団体代表はこう警告しています。

「兵器製造企業と貿易会社は善意のためではなく金儲けで殺戮兵器を売っている。この戦争がこれからも続き、武器商人たちがさらに戦争を激化させることで、ウクライナは今後も何千人もの死傷者がでる恐れがある。そして、ウクライナが新たな武器の違法取引のハブ(中心地)となる恐れもある」(イギリス・核軍縮キャンペーン・トム・アンタレナー議長、14日のTBS報道特集)

 ドイツでもメーデーで労働組合がショルツ首相を「戦争挑発者」と批判し、武器供与への反対が表明されました(6日のブログ参照)。

 「西側諸国」のウクライナへの武器供与・軍事支援は、戦争を長期化させて犠牲者を拡大するとともに、兵器産業に巨額の利益をもたらし、世界の軍縮・兵器撤廃・平和に真っ向から逆行します。日本からも反対の声を上げていくことが必要です。

あす水曜日も更新します。しばらく毎日更新します。
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