アリの一言 

天皇制、朝鮮半島、沖縄の現実と歴史などから、
  人権・平和・民主主義・生き方を考える。
   

新聞よ、お前もか!

2013年01月29日 | 日記・エッセイ・コラム

Sinbunhikaku 72年「復帰」後最大規模の歴史的な「オスプレ配備撤回要求」東京行動。NHKの報道がいかにひどいかきのう書きました。新聞はどうだったでしょう。28日付の「朝日」「毎日」「読売」「日経」を見ました。
 4紙のうち1面で扱ったのは「朝日」ただ1紙。第1社会面も「朝日」と「日経」だけ。「毎日」と「読売」は第2社会面です。「読売」にいたってはわずか2段(写真は「読売」と琉球新報、沖縄タイムスの比較)。各紙をもう少し詳しく見てみましょう。
☆「朝日」・・・1面中央に写真と記事。見出し「沖縄トップ総出 怒りの銀座デモ」記事12行。社会面トップに写真と日本地図(オスプレイ低空飛行ルートなど)。5段見出し「沖縄と本土 この温度差」「抗議集会 首長ら訴え」。記事69行。
☆「毎日」・・・第2社会面中央近くに写真と4段見出し「銀座で『オスプレイ反対』4000人行進」。記事49行。
☆「日経」・・・社会面トップ5段見出し「『沖縄の怒り東京に』オスプレイ配備撤回訴え」。記事はリード+57行。
☆「読売」・・・第2社会面2段見出し「オスプレイ・普天間県内移設反対 沖縄の首長ら東京で訴え」。記事25行。
 これは沖縄に届いた新聞ですから本土版はもっと小さいかもしれません。「朝日」と「日経」はともかく、「読売」「毎日」は明らかに異常です。共同代表の記者会見にも集まったのは地元メディアと全国紙の沖縄支局記者だけで、東京の記者は来なかったといいます。安倍首相が圧力をかけているのはNHKだけではありません。毎日行われていた内閣記者会との合同会見(ぶらさがり)をやめて個別取材にシフトさせるなど、新聞などの恣意的な選別を進めているのです。
 新聞よ、お前もか!。もはや「温度差」という言葉では生ぬるい危険な実態です。
 きのうのNHKについての「日記」を読んでくれた沖縄の友人は、「いつもそうだよ」と怒りよりあきれた様子で言いました。なるほど沖縄にとっては本土メディアのこうした扱いは珍しくないのでしょう。いちいち怒っていては身が持たないという気持ちは分かる気がします。でもやっぱり、これに慣れてはいけないと思うのです。沖縄があきらめたら、だれもメディアの異常をただすものはいなくなってしまいます。

<今日の注目記事>「沖縄タイムス」(29日付)から

「知事、きょう上京 沖縄予算確保で沖縄相に『お礼』 配備撤回と入れ違い 『誤ったメッセージ』懸念も」
 「急性胆のう炎の手術を受け静養中の仲井真弘多知事は29日に上京し、山本太一沖縄相らに2013年度の沖縄振興予算の確保についてお礼回りをする。・・・オスプレイ配備撤回を求める『東京行動』と入れ違いの上京に、関係者からは配備撤回のメッセージが弱まることを懸念する声も挙がった」
 27日の東京行動に合わせるように3000億の予算を決めるなど、金で懐柔しようとする政府の旧態依然とした戦略は見え見え。それに呼応するような仲井真知事の行動です。上京するならみんなと一緒に27日に行くべきでしょう。


  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする