次にやや例外的な事例として、見た目の鮮度と鮮度値(細胞の光合成能力)とは必ずしも一致しないこともある。チンゲン菜を冷蔵庫に数日保管していたところ、図2-28の右の写真のように水分が抜けて見た目にも新鮮とは言い難い状態になっていたのだが、鮮度値を測って見ると75[HS]という高い数値を示していた。そこで給水させ日光に当ててみると5時間後に見事にシャキッとした状態に戻ったのである。鮮度値を計測して見るとやはり75[HS]であった。
図2-28 鮮度が見た目ではなく細胞の活性度を反映している事例
以上の応用化研究における実験結果を要約する。
①真の鮮度とは細胞レベルの活性度を指標として直接的手段により評価すべきものである。
②細胞の活性度という観点から見るならば、従来のような時間管理の考え方だけでは鮮度を正しく評価できない。
③「生きている細胞」の活性度は、環境条件(保存方法)によって大きく変化する。
④活性度の低下した細胞であっても、環境条件を改善すれば活性度を復活させることができる。(環境条件を工夫することにより、細胞の活性度、即ち鮮度を蘇らせることができる。)
最新の画像[もっと見る]
- 「北の起業家表彰」 特別賞を受賞しました 10年前
- 「北の起業家表彰」 特別賞を受賞しました 10年前
- 推薦入試(初日) 10年前
- 推薦入試(初日) 10年前
- 推薦入試(初日) 10年前
- 科学・技術のニュース141106-メッセナゴヤ 10年前
- 科学・技術のニュース141106-メッセナゴヤ 10年前
- 科学・技術のニュース141106-メッセナゴヤ 10年前
- ほどよし衛星の画像 10年前
- 紫色のアスパラのスペクトル画像 10年前
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます