里紀 in Crossing Field City!

~遠く、北アルプスとお城の街を離れて~

オオカメノキ(スイカズラ科)

2008年01月29日 03時21分41秒 | 上高地の花々-あ
学名は:Viburnum furcatum
Viburnum:ガマズミ属。
※Viburnum Lantanaに対するラテン古名。
furcatum:<furcans、furca、furcatus=叉状の、フォーク状の、三つ又状の

漢字で書くと:大亀の木(別名:ムシカリ)
※オオカメノキは卵円形の葉の形を亀の甲羅に見立てたもの、
別名のムシカリは葉によく虫がつくので『虫食われ』が転訛したものと云われています。
薪炭にも使われますが、よく撓う(しなう)ことから、弓や輪かんじきに用いられました。

上高地で咲く時期:5月中旬~6月中旬
(トップの写真の撮影日:2007.5.24)


冬芽(撮影日:2007.4.23)

※バンサイ、バルタン星人、ディズニーのスティッチなどなど、いろいろな見方が出来る
と思いますが、大好きな冬芽です。 私は『バンザイの木』と呼んでいます。
顔に見られるところが、この後、花になっていきます。

芽吹き(撮影日:2007.5.8)

※葉は、必ず2枚で1組です。 宝貝のように丸まっていて、だんだん開いていきます。

蕾(撮影日:2007.5.18)

※花も周りの装飾花もまだ蕾です。 薄い緑なので、林の中でもまだ目立ちません。

蕾(撮影日:2007.5.18)

※本当の花は中央の小さな花なのですが、まだ蕾です。 周りの装飾花が開いて、
この頃から、まだ花の少ない林の中で、目立つようになります。 虫を誘います。

花(撮影日:2007.6.2)

※満開状態です。 とても華やかで、美しい花です。 中央の本当の花が受粉すると
もう周りの装飾花は用が終わるので、ぽたぽたと下に落ちます。
オオカメノキは結構大きくなるので、花が咲いているのに気がつかない時もあるのですが、
この装飾花が落ちる頃になると、頭上にオオカメノキが咲いていたことに気づかされます。             

花(撮影日:2007.6.27)

※中央の本当の花のアップです。 両性花です。
厚ぼったい花びらで、白かったりピンクがかっていたりします。
この写真は標高が上高地内より高い場所で写したので、時期が少しずれています。

実(撮影日:2006.9.11)

※もう少しすると、真っ赤になり、その後黒くなって行きます。
赤い間は木に残っていますが、黒くなると鳥が食べに来るのか、見るのは難しいです。

実(撮影日:2007.10.4)

※黒くなった実の写真はないと思っていたら、ありました。
よく似たカンボクの実は、冬になっても残っていることが多いのですが、
オオカメノキは黒くなるからか、葉が落ちる頃までには、なくなっているようです。