とうやのひとり言

佐藤とうや ブログ

福島原発を襲った津波

2011年04月25日 | インポート

005  原子力発電所は原子炉の中で、核燃料であるウランやプルトニュームが核分裂反応を起こすときに発生する莫大な熱で水を沸騰させる装置である。水が沸騰すれば水蒸気が発生する。その水蒸気でタービンを回して発電する単純な装置である。
 核分裂の量をコントロールするには、核燃料の間に制御板出し入れして発電量に応じて熱量を制御している。問題は原子炉の中にある水が、うまく循環してしている事にある。水蒸気が冷えて水になり、また原子炉に戻っていく。それがまた熱せられて水蒸気となりタービンを動かす。この水を動かすモーターは通常自分で発電した電気を使う。何らかの原因でこのモーターが停止すると水の補給が止まり、原子炉圧力容器内の水が減り水蒸気となり、異常高圧となる。水から露出した燃料棒は高温となり溶けだしてしまう。露出した核燃料を被覆している金属が融けて、水と反応し水素を発生させて、引火すれば水素爆発を起こす。高圧の圧力容器に水を注入する事は簡単にはいかない。減圧弁もあるのだが、また電動であり電力が必要だ。
 今回の原発事故は、3系統もある冷却水を循環するモーターや安全弁を動かす電源が破損したことにある。コントロールを失った原子炉はなかなか厄介だ。炉心溶融が起これば大量の放射能が放出されることになる。それを防ぐため、今必死の努力がされている。
 素人ながら、いの一番に外部電源の手当ができなかったのか。それともそれを超える破壊があったのか。悔やまれてならない。

コメント
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