『震える牛』 相場英雄

2014年02月16日 11時43分37秒 | 読書
5本目です。



「警視庁捜査一課継続捜査班に勤務する田川信一は、発生から二年が経ち未解決となっている「中野駅前 居酒屋強盗殺人事件」の捜査を命じられる。当時の捜査本部は、殺害された二人に面識がなかったことなどから、犯人を「金目当ての不良外国人」に絞り込んでいた。しかし「メモ魔」の異名を持つ田川は関係者の証言を再度積み重ねることで、新たな容疑者をあぶり出す。事件には、大手ショッピングセンターの地方進出に伴う地元商店街の苦境、加工食品の安全が大きく関連していた。現代日本の矛盾を暴露した危険きわまりないミステリー。 」(BOOKデータベースより)

「震える牛」と聞いて、多くの方はBSE問題を思い出すことだと思います。
BSEってなんだっけって方はwikipediaで。

さて、警視庁捜査一課継続捜査班の田川は、以前は一課でバリバリ働いていた捜査員であったが、病気により一課の中でも比較的余裕のある継続捜査班に回されていた。
そんな田川のもとに回ってくる事件はいずれも迷宮入りしている筋ワル。
今回回ってきた事件は、居酒屋で発生した強盗殺人事件だった。
捜査方針の見当違いにより関係者からの聞き取りがほとんど行われておらず、田川は一から関係者や近隣の目撃者の話を聞き出すうちに様々な疑問点が浮かび上がる。
それは、ある牧場で起きたBSEから波及したものであることにだんだんと田川は迫るのであった。

昨今繰り広げられていった大型ショッピングセンターや安売りに切り込む社会的小説とでも呼びましょうか。
一つの問題提起として、よい作品じゃないかなと思います。
ちょっと推理が吹っ飛んでる感がしますが、それをさておき読める作品でした。

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