『ユダ 伝説のキャバ嬢「胡桃」、掟破りの8年間』 立花胡桃

2013年03月23日 12時21分54秒 | 読書
春ですね。



「キャバ嬢になった瞳の胸には高校時代の過酷な経験から、男への不信感と怒りがみなぎっていた。持ち前の美貌と頭脳、そして負けず嫌いの性格は、次々と店を移っても常に瞳を不動のNo.1へと押し上げる。“胡桃”と名を変え、ついに辿り着いた歌舞伎町。飛び交う札束、錯綜する心、拭えない孤独。真に迫る筆致で話題をさらった衝撃のデビュー作。」(BOOKデータベースより)

立花胡桃さんの実体験に基づいた物語らしいです。

主人公は中田絵里香。
専門学校の帰り道でスカウトされ、キャバ嬢になる。
源氏名は瞳。眼力があるから瞳。
絵里香は大宮のエルセーヌで瞳としてデビューすることになる。
店長の熱心な教えと持ち前の美貌などから、わずか2カ月ほどでNo.1にまで上り詰めた瞳は、だんだんとやる気が出なくなり、惚れていた黒服の将とともに店を辞め、近くのルージュという店で働き始める。
ルージュでもNo.1になった瞳は、その後、チップス、シュシュと渡り歩き、すべての店でNo.1となる。
そして、チップスで名前を胡桃と変えた瞳は、ついに夜の街、新宿歌舞伎町のエデンに移籍することになる。
胡桃は歌舞伎町で様々な洗礼を受けながらも、やがてNo.1の座に就くのだった。

とまあ、キャバ嬢としてのストーリーをメインに書きましたけど、ただのサクセスストーリーだけで上下巻合わせて700ページも読んでられません。
そこには高校時代の経験からお金と男に復讐しながらも恋をし必死に生きている絵里香がいるし、家族を大切にする絵里香もいる。
その辺がうまく混ざり合っての700ページです。

でも、だいぶ自伝的なものが多いのも事実で、私的には少し疲れましたね。
読みものとするんだったらもう少しまとめてもらったほうが読みやすいかなって。
でも合わせて2,3日で読んじゃうからね、読みやすい作品かな。

これ読んで、キャバクラにはまらないように気をつけます!w
一回も行ったことないからね。

★★★☆☆

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