『ALONE TOGETHER』 本多孝好

2013年03月17日 15時14分48秒 | 読書
今日3つ目です。これで最後のはずです。



「「ある女性を守って欲しいのです」三年前に医大を辞めた「僕」に、脳神経学の教授が切り出した、突然の頼み。「女性といってもその子はまだ十四歳…。私が殺した女性の娘さんです」二つの波長が共鳴するときに生まれる、その静かな物語。『MISSING』に続く、瑞々しい感性に溢れた著者初の長編小説。 」(BOOKデータベースより)

久しぶりに手に取った本多さんの作品です。前読んだのが記憶にないくらい。
紹介もしてないかな?

さて、主人公の柳瀬は他人の波長にシンクロする能力をもっている。
他人の波長にシンクロするとはどういうことか?
それは、その相手自身になるということに他ならないのだろう。
もちろん、そんな能力は公にはしていない。
ただ、柳瀬は周りに不思議な能力をもっているかのような雰囲気を感じられているようだ。

そんな柳瀬に脳神経学の権威、笠井教授がこんな依頼をした。
「私の殺した女性の娘さんを守ってほしい」
笠井教授は、延命措置によって生きながらえていた女性の装置を切り、死に至らしめたとして世間をにぎわせていた。
なぜ笠井教授は半年で大学を辞め、ほとんど記憶にも残ってないような柳瀬にこんな依頼をしたのか。

柳瀬はその依頼を受諾し、その娘とコンタクトを取ることに。
だが、他のどんな人とシンクロした時も何も感じさせることがなかったのに、その娘にだけは何か感じられてしまう。
この二人はどうなってしまうのか。笠井教授は本当に女性を殺したのか。

さまざまな謎を抱えながら物語は進んでいく。


まー、こう書きましたけどね、あんまりよくわかんなかったところも多々w
抽象的っていうか、難しく書きすぎてる部分もあったりSFチックなところもあったりね。
そして「ALONE TOGETHER」という相反する2つの言葉。
それが意味するものはなんなんだろうか。
自分の中では答えは出てたりするけど、まあ書くほどのことでもないでしょう。

★★★☆☆

next...「植物図鑑」有川浩
お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか。咬みません。躾のできたよい子です―。思わず拾ってしまったイケメンは、家事万能のスーパー家政夫のうえ、重度の植物オタクだった。樹という名前しか知らされぬまま、週末ごとにご近所で「狩り」する風変わりな同居生活が始まった。とびきり美味しい(ちょっぴりほろ苦)“道草”恋愛小説。レシピ付き。 (BOOKデータベースより)

『ビブリア古書堂の事件手帖4~栞子さんと二つの顔~』 三上延

2013年03月17日 14時54分33秒 | 読書
連投すいません。



「珍しい古書に関係する、特別な相談―謎めいた依頼に、ビブリア古書堂の二人は鎌倉の雪ノ下へ向かう。その家には驚くべきものが待っていた。稀代の探偵、推理小説作家江戸川乱歩の膨大なコレクション。それを譲る代わりに、ある人物が残した精巧な金庫を開けてほしいと持ち主は言う。金庫の謎には乱歩作品を取り巻く人々の数奇な人生が絡んでいた。そして、深まる謎はあの人物までも引き寄せる。美しき女店主とその母、謎解きは二人の知恵比べの様相を呈してくるのだが―。 」(BOOKデータベースより)

売れてるらしいですね。ビブリア古書堂もそれに紹介された本も。
こんなに上手に紹介されたら読みたくもなります。

そんなビブリア古書堂の事件手帖の4作目。
こちらは他の3作と違って長編になります。
そしてあのキーパーソンまでついに現れます。あの人のあんな一面も。
それは紹介しませんけどね、1作目から読んでわくわくしててください。

さて、そんな栞子さんのもとに舞い込んだ今度の事件。
まず栞子さんは依頼人にこんな問題を出されます。

「これは乱歩の著書の初版本です。この本に手を触れずに、署名を答えてください。」

その本はフェルトのカバーがかかったままで、表紙は全く見えない。
それなりの厚みがあって、古いことを除けば大きさや形に特徴はない。
カバーが掛かっていない裸本で、フェルトの下はすぐ表紙だ。

それも、栞子さんの力からすれば難題ではなく、見事正解して見せた。

そこで、栞子さんはこの人の依頼を受けることになるのだが、その依頼とは金庫の鍵をあけてくれとのこと。
その金庫は鍵とダイヤルと暗証文字の3重のロックが掛かっているとのことだった。
栞子さんは、この3重のロックを古書の知識と推理力で一つ一つ解決していくのであった。

今回のお話は江戸川乱歩について深ーく面白く探求していきます。
今までの短編ではなく、長編として書かれたことで1冊の本に集約されることなくさまざまな本などを通じて乱歩の人となりも描写してあります。
とても面白い作品なので、また乱歩の作品が売れてしまうんじゃないかと危惧していますw

僕は古書は苦手です。

★★★★☆

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「ある女性を守って欲しいのです」三年前に医大を辞めた「僕」に、脳神経学の教授が切り出した、突然の頼み。「女性といってもその子はまだ十四歳…。私が殺した女性の娘さんです」二つの波長が共鳴するときに生まれる、その静かな物語。『MISSING』に続く、瑞々しい感性に溢れた著者初の長編小説。 (BOOKデータベースより)

『フリーター、家を買う。』有川 浩

2013年03月17日 14時34分58秒 | 有川浩
ご無沙汰になって申し訳ないです。



「就職先を3カ月で辞めて以来、自堕落気侭に親の臑を齧って暮らす“甘ったれ”25歳が、母親の病を機に一念発起。バイトに精を出し、職探しに、大切な人を救うために、奔走する。本当にやりたい仕事って?やり甲斐って?自問しながら主人公が成長する過程と、壊れかけた家族の再生を描く、愛と勇気と希望が結晶となったベストセラー長篇小説。 」(BOOKデータベースより)

フリーターが家を買う?
いやいや、フリーターが家を買えるほど世の中甘くないし。

というギャップと、いやいや有川先生ならやってくれるでしょうという期待感の元、購入しましたこの作品です。

新卒で就職した会社で行われた研修で宗教チックで熱狂的な研修を受け、その後会社に馴染むこともできずに3か月でやめてしまった主人公の武誠治。
退職後は就職活動をしたりしなかったり、バイトをしたりしなかったり、自堕落な生活を続けていた。
そんな誠治の母、寿美子はそんな生活に精神病になってしまった。
どうやら精神病にはもっと深い意味があるようだ。
フリーターという暇な生活をしていた誠治は、寿美子の看病を続けながら、ふがいない父親、誠一のお世話もすることに。
ストレスのたまった誠治は寿美子にあたったり、誠一と言い合いをしたりしていたが、そのことを気に病んだ寿美子が自殺未遂をしてしまう。
それから心を入れ替えた誠治(と一応誠一も)は、寿美子の病気と真正面から向き合いつつ、家族の絆を取り戻し、成長していくのだった。


無難に説明するならこんな感じでしょうか。
プロットを書かないらしい有川先生のお話は、先生も楽しみながら書いているせいか読者にも凄い楽しませてくれる。
そう感じたこの作品でもありました。

誠治もただ普通の20代の青年なんだけど、だからこそ身近に感じてしまう僕27歳。
フリーターではありませんけどね。w

うつ病と戦う難しい展開ではありますけど、読みやすく書いてくれています。
お勧めですね。

★★★★☆

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珍しい古書に関係する、特別な相談―謎めいた依頼に、ビブリア古書堂の二人は鎌倉の雪ノ下へ向かう。その家には驚くべきものが待っていた。稀代の探偵、推理小説作家江戸川乱歩の膨大なコレクション。それを譲る代わりに、ある人物が残した精巧な金庫を開けてほしいと持ち主は言う。金庫の謎には乱歩作品を取り巻く人々の数奇な人生が絡んでいた。そして、深まる謎はあの人物までも引き寄せる。美しき女店主とその母、謎解きは二人の知恵比べの様相を呈してくるのだが―。 (BOOKデータベースより)