『ノルウェイの森(上)』 村上春樹

2010年12月22日 23時16分53秒 | 村上春樹
以前書きましたけど、改めて話題になってるので読んでみました。



暗く重たい雨雲をくぐり抜け、飛行機がハンブルク空港に着陸すると、天井のスピーカーから小さな音でビートルズの『ノルウェイの森』が流れ出した。僕は1969年、もうすぐ二十歳になろうとする秋の出来事を思い出し、激しく混乱し、動揺していた。限りない喪失感と再生を描き新境地を拓いた長編小説。(講談社文庫より引用)


結局この話は、この一行に尽きるんじゃないかと思う。

「死は生の対極としてではなく、その一部として存在している。」(P.54)

この上巻では、キズキの死、ワタナベの大学生活、直子の変化等が書かれている。
でも正確には、「ワタナベの大学生活の中でのキズキの死の影響」とか、「キズキの死が直子に与えた影響」とも言えるかもしれない。
結局、キズキの死はワタナベの生活に大きな影響を与えているし、直子の精神にも大きな影響と与えている。
まだ、その意味を少ししか解読できていないと思うが、死が生の一部として確かに存在している。

ネタばれできないのが悲しいというか、気になる人はぜひ読んでいただきたい。
我々のような、特に若い世代にとって、自分の死というのはまったくもって想像が付いていない。
なぜ生きているのか。自分は何なのか。わからなく生きている。
それに悩んで死んでいく人もいるし、気にせず生きている人もいる。

何を書きたいのか分からなくなってきました。笑

また、下巻で会いましょう笑