新潟と山形で半々に育った私は、雪深い土地で納豆やおしんこやナスの味噌汁や卵焼きなどを食べていました。
そこではクラシック音楽を聴くこともなく、盆踊りの唸るような土地の民謡を聴かされました。
中学生になり、ブラスバンド部で行進曲を演奏した時の心の躍動は今も忘れていません。
大人になって海外からの招聘オペラを鑑賞した時の感動も忘れませんが、心のどこかに育てられた土地に流れる土着の音感も残っています。
クラシック音楽の中にそんな日本人の心に触れる作品もありますが、どこかよそよそしく感じるものもたくさんあります。