トレードマニアック

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森ビル、超高層ビル用火災時避難シミュレーションシステムを共同開発

2008-07-30 21:49:52 | Weblog










超高層ビル用火災時避難シミュレーションシステムを共同開発

~ 人の行動特性を考慮、様々な状況を想定し、より有効な避難計画を検証 ~


 森ビル株式会社(東京都港区 代表取締役社長 森 稔)は、このたび、株式会社構造計画研究所と共同で、超高層ビルで火災が起きた際に、避難者個々の特性を考慮した、より有効な避難計画の検討が可能なシミュレーションシステムを開発し、共同で特許出願を行いました。


【避難者一人一人の行動特性を緻密にモデル化】
 従来の避難安全性の評価法は、利用者情報、建物の規模・間取り情報等を略算式に入力して避難完了時間を求めるという手法でしたが、今回開発したシステムは、避難者の一人一人の行動特性を緻密にモデル化し、避難中の各個人がその場の状況に応じて意思決定をして行動する状態を逐次再現することにより、より現実に即したシミュレーションを行うことができます。

<新システムのポイント>
 ・評価結果要因を特定し、改善施策の検討が可能
 ・避難誘導の方法や避難時ルールの周知度による影響の予測等が可能
 ・個人の特性(例:障害者、高齢者などの避難弱者)を考慮した避難計画が可能


【高齢者や身体障害者の方の安全避難を検証】
 森ビルでは、「逃げ出す街から逃げ込める街へ」のコンセプトのもと、災害に強い安全・安心な街づくりを目指し、建物の耐震性能や防火設備の充実をはじめ、定期的な防災訓練の実施など、ハード、ソフト両面での様々な対策を講じています。また、長周期地震動に対応したエレベーターの安全システムの独自開発など、新たな技術やシステムの研究・開発にも積極的に取り組んでいます。
 今回の超高層ビルにおける避難シミュレーションシステム開発にあたっては、人の行動特性を考慮したより現実的なシミュレーションとともに、特に高齢者や身体障害者の方の安全な避難を想定し、例えば、現在は認められていない火災時のエレベーター避難(※防火・防煙(加圧排煙など)で安全が確保されたエレベーターを前提として)や、混雑や混乱を回避する有効な避難誘導の検証なども進め、今後のプロジェクトにおける設計段階での反映も含め、より有効な避難計画の立案に役立ててまいります。


●今回のシミュレーションによる評価法の改良点
 ※ 関連資料参照