トンネルを抜けるとそこは・・・・・

家付きババ付きダンナ付き。表向きは本家の長男の嫁、でも実は・・・

満月のよる。。。。。。

2017-05-12 10:10:15 | 日記

昨夜の満月の美しさを

この先、私はずっと忘れないことだろう・・・












私は学生時代から

人を凝視する癖があるようで

気づくとその異性から避けられる。

視力が悪いということもあるのだろう・・・見ちゃうんだよね(涙)

誰だって凝視されれば勘違いする。

あからさまに避けられると

心の中で

「ごめんなさい」って思う。

こんな・・・、こんな・・・、

平均以下の容姿の私から凝視されたら

誰だっていい気はしないだろう・・・



その人は私が通っている勉強会に途中から参加するようになった。

勉強会にも、懇親会にもお互い出ているから

話はしなくても顔だけは覚えていた。

特別イケメンではない。

まあ、私にとって容姿端麗な人というのは

テレビで見る芸能人と同じレベル。

おいそれと話しかけられる存在ではないのだが。

ただ、彼は授業で

発言回数は多くないのに

その意見は誰もが見過ごしてしまいがちなところをうまくとらえて

その言葉の端々に頭の良さを感じることができた。

いつの間にか彼は

教室の中では一目置かれる存在になっていた。




そしてある時、勉強会のグループ分けで

彼と同じグループになってしまった。

あろうことか私は

彼の隣の席に座ることになってしまった。

・・・何なんだ、この気まずさは。

ああ、やっぱり彼も

私が彼に興味を持っていると

勘違いしているのか。

その緊張感と拒絶感は

隣に座る私にも痛いほど伝わってきた。

ごめんなさい、ごめんなさい、

こんなにブサイクな私が隣なんかに座って

本当にごめんなさい・・・・・・・・・



泣きそうになりながらグループ研修が進む中

彼が私にポツリと言った。

「~さんって

たくさんのいろんな事を経験してきているよね」

後で人から聞いてわかったのだが

彼はコーチングの資格も持っているらしい。

私の挙動不審な行動から

そんなところを見ていたとはね(笑)


そしてそれから1年近くがたち

彼の姿を見たり見なかったりする日々が続いた。

いつの間にか私は彼の姿を見つけるとドキドキし

でもこのドキドキを悟られないように

できるだけ遠い席に座り

彼の姿が見えない日は

ちょっと心に隙間風が吹きながらも

でもどこかホッとして授業を受けるようになった。



そして昨夜。

3か月ぶりに彼は教室に復帰した。

しかも私達と同じ生徒ではなく

講師として。

講師試験に受かった彼を羨望と尊敬の気持ちで見ながら

もうこれで机を並べることもないのだ、

と納得している自分が何だか愛おしくなった。



授業が終わり、いつものように駐車場に向かおうとすると

彼もついてきた。

「あれ?今日はこちらの駐車場ですか?」

「そうなんです、今日はこっちからきたのでこっちに停めたんですよ」

・・・初めて彼と2人きりで歩いた。2人の距離感は1m以上(笑)

でも私には十分すぎる距離だった。

何より彼と2人きりの空間にいられることが

ただただ幸せだった・・・


「~さんって、いつも~から来られるんですよね。

大変じゃないですか?」

え!驚いた!

私の住んでいるところを知っているの!

一瞬で中学生に戻った私(笑)

その一言だけで私の中に幸せのオーラが溢れてきた。


その後は本当にたわいもないことを二言三言話して

それぞれの車に乗った。

もっと気の利いた言葉をどうして言えなかったのかな・・・

とてもわかりやすい授業でした、とか

今日の洋服、とてもお似合いですよ、とか。

でも満月が明るすぎて

彼の笑顔が眩し過ぎて

その場にいるのがやっとだった・・・・・・・



満月、綺麗だったな。

明るすぎて

私の心の中まで見透かされたんじゃないのかな。

コーチングする人だから

とっくに私の思いに気づいているのだろうな。



でも

昨夜の事はきっと一生忘れない。



そんなことを思った

満月のよる。。。。。。。








これはフィクションです。

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