望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

10X積年の道端

2021-07-19 18:06:32 | 高純度結晶

梅雨の変遷

 X年前の梅雨時期 農家に縄編み機 トーミなど百姓道具の納まった小屋が立っていた 屋根には朽果てることを象徴するように雑草 しとしと雨が地面に波紋を描く 雨小屋の倒壊を憐れむように小屋の姿をぼやかすのだった 
 それだけの小屋なれど 江戸時代 明治 大正 昭和初期の日本原風景 その時代を生きた百姓の涙と汗 梅雨のしとしと雨が物語っていた

積年X―year

日の目を嗅ぐ忙しさ 端々を好み土道を裸足だと
茅に切られる兜は道端から這い上がる甲虫だと
桑の木に冴え渡る甲虫
容易にでんぐり返された
順次舞い上がる霞み柱一本
雨をバラードにした
残骸を土道に贈った
熱気球である空気感
X―year 積み重ねた民意
一心が和と結びだと

静寂と成果なき日々 
X―yearを開く突破口
勝ち負けなし勇者なし
賛美されることない戦場

一本二歩三歩トーチに点火 
顔をもたげてもがくほど我が刺で蟻地獄 雑草おい茂る道端の露
元号は精霊として伝道
多情をはじいて一つ籠城に撤する顔を持ち上げる
砂利を集積させた両端を削る浪人心は静かな持続
道端に一つ輪で黙々と























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