クラシック音楽愛好仲間のお誘いで、川崎にてアマチュアオーケストラの演奏会を聴く。
今回はマーラーの交響曲第2番ハ短調「復活」。
管弦楽はジャパン・グスタフ・マーラー・オーケストラ(指揮・井上喜惟)、混声合唱は名手の栗友会。
ソプラノとアルトの独唱のうち、アルトの方(蔵野蘭子さん)は本来ソプラノ声ながら敢えてアルトにチャレンジとの事。ワーグナーからプッチーニ、モーツァルトまで幅広く役柄をカヴァーするだけあって、今回の独唱も明確な発音と確実な音程で楽曲演奏をしており、今後要注目の存在かも。ソプラノの三谷結子さんはウィーン仕込みの艶のある歌い口が印象的。
第1楽章アレグロ・マエストーソでは再現部でのトランペットの切れ味とフルートの滑らかな奏法が巧み。第2楽章アンダンテ・モデラートでは流れるような第1主題や展開部での低弦部のピチカート、再現部での滑らかなピチカート群が穏やかな雰囲気に満ちていた。第3楽章スケルツォでは冒頭ティンパニ強打がガラッと雰囲気を変えて効果的。軽快さの中に滑稽味が満ちており、オーケストラのアンサンブルものっていたと思う。田園風のフレーズと皮肉たっぷりの旋律、細かく刻む弦パートのアンサンブルが印象的だった。第4楽章「原光」ではコラール風の金管の中で件のアルト独唱が丁寧に歌われており、「おお、深紅の小さなバラよ」と歌い出される辺りでは切々と言葉が心に伝わってきた。
長大な第5楽章では管楽器のファンファーレに続いて合唱栗友会(特に男声!!)が見事な歌唱で独唱両名と共演しており、安心して聴き通す事が出来た。ちょうど聴いた場所が2F席でホルンのバンダ演奏や3F席のトランペットバンダがよく見えた(ティンパニと大太鼓はちょっと見えなかったが)のも収穫。彼らのアンサンブルも熱がこもっていて、少々のミスも分からなかったくらい。
御出演の皆さん、お疲れ様でした!!