軽快?携帯の世界

携帯電話のことを中心に記載してます。難しい言葉もでる事がありますが、なるべくわかりやすく書いていきたいと思います。

『インサイド・マン』 ☆☆☆☆

2006年06月13日 | 勝手に映画批評
 鬼才が放つ映画はいかに?
 その監督はスパイク・リー硬派な作品が目立つ中、今回は娯楽に近い作品を作ってくれたので、かなり期待していました。
 出演陣はデンゼル・ワシントンクライヴ・オーウェンジョディ・フォスターなど。クライヴ・オーウェンは結構前から知っていて、「おなじみの二人で観ようかな」、というよりも個人的には「彼が出ているなら観ようかな」というちょっと変わった感じですね。内容もそうなんですが、御ひいきの監督などがいたりすると、今まで見向きもしなかったジャンルなどにも興味がわくので、一度試してみてください。
 
 128分という上映時間ながら、内容が詰め込まれていて「いい意味で長さを感じる」のは監督の手腕でしょうか。ダルさもなく、緊張感が張り詰めている「監禁状態」で、「あの」開放劇。一見「監督の腕も落ちたか・・・」と思いましたが(そもそも筆者がいう資格がない)、そこは鬼才。オチも面白い方向にもっていってくれています。いわゆる「どんでん返し」というわけではありませんが、こういうオチも悪くはないと思います。NY、人種という監督がこれからも注目していくだろう事柄がしっかりと描かれており、説教臭くない説教で観る人を考えさせてくれます。
 世間では犯罪者とみられる「強盗」、善とは言いがたいが比較すると善な「警察」や「弁護士」そして「お金持ち」。それらを決める「社会のものさし」は正しいものさしなのか?ひょっとしたら「強盗」が善で、「警察」などが悪ではないのか。考えたらきりがないのですが、違った角度で物事をはかれるいい機会となるかもしれません。もちろん犯罪を肯定するわけではないのですけれど。
 映画の中でかかっているインド音楽のノリだけでも映画館で観る価値は十分あります。せひともどうぞ。