ここに小説以外の本の感想を書くのは初めてだと思います。
図書館でこの本の前で足を止め
手に取った。
きっとそれも「縁」ということなのでしょう。
風見しんご「えみるの赤いランドセル~亡き娘との恩愛の記~」
2007年1月17日
風見しんごさんの長女「えみるちゃん」は10歳の生涯を閉じました。
原因は
青信号の横断歩道を渡っていて
曲がってきた3トントラックに轢かれたことによって。
「いってきます」と元気に家を出た数分後のできごとだったらしい。
なんとヒドイ事故だろう。
ニュースで見た時は
本当にビックリした。
そして
しんごさん大丈夫かな?
と心配になった。
ずーっとこの事故のことは頭からはなれず
気になっていた。
そして
なぜか今回この本を読むことになった。
最初は読むのが怖かった。
事故後の家族のことを思うと・・
想像するだけだけど
読んでいられないじゃないかって。
確かに
事故直後の様子や
その後の家族の心情
読んでいてこちらも苦しくなりました。
だけど
それだけじゃなかった。
えみるちゃんは
笑顔が満ちるように
という願いを込めて名付けられた女の子
その名の通りに
10年と11カ月を
笑顔いっぱいで過ごしてきたんだなぁ
そう感じた。
チチとハハ(そう呼ばせていたらしい)
妹のふみねちゃん
おじいちゃんおばあちゃんたち
近所の人たち
幼稚園や学校の先生
友達
みんなにいっぱい愛されて
いっぱい笑って生きたんだなぁ。
それがすごく伝わってきた。
人が大好きだったえみるちゃん。
人の一生は
その長さだけじゃないんだなぁ。
短い一生でもしっかりと
みんなの心に絆を作っていったんだなぁ。
悲しみは時間が経っても癒えることはない。
だけど悲しみと折り合いをつけて頑張っていく。
えみるちゃんと天国で会えた時
「頑張ったね」と言ってもらえるように
チチもハハも頑張る。
そして
妹のふみねちゃんはたった3歳でねぇねを亡くした。
だけど
ちゃんとねぇねの遺志を継いで
家族を引っ張っていってくれている。
みんなが泣かないように
「私はえみるになる」
そう言ったふみねちゃん。
そんなふみねちゃんに
家族は助けられる。
あの時あぁしてやれば・・
家族の後悔は止まらない。
姿はなくなっても
ずっとえみるちゃんは家族とともに生き続ける。
そのえみるちゃんに恥ずかしくない生き方をしなければ・・
そう思うチチとハハ
そんな家族をえみるちゃんはちゃんと見守ってくれているんだろう。
もうこんな悲しいことが起きないように
しんごさんは働きかけをしてるらしい。
突然に家族を奪われた家族の気持ち・・
それはそうなった人にしかわからない
だけど
この本を読むことで
少しでも
読んだ人が意識を変えられる
そういうこともあると思う。
私がこの本を手に取って読んだのも
きっと「縁」
あったこともない
えみるちゃんの
人となりを少しでも知る。
家族の大切さ
笑顔の大切さ
今日
この今この時が
かけがえのない時間
そういうことを教えてもらう。
私も
頑張った!
といえる一生を送りたい。
そう思った。
ありがとう☆えみるちゃん^^