そらまめ日記・猫と暮らす会(猫とクラス会)

静岡県浜松市を拠点に、人と猫とが上手に暮らせることを願い
共生をテーマに自分なりの言葉で日々を綴っています

小さなラパン☆がんばりました

2023-05-03 06:26:00 | 天に還った猫たち犬たち
4月17日の月曜日
行政から仔猫の引き取りの相談がありました。

はじめは1匹。
聞けば産まれてまだ間もない大きさです。
でも元気はあってミルクを飲んでいるという話です。
ミルク飲みスタッフさんと相談して依頼を引き受けることにしました。

しばらくすると、また電話です。
すると、実はあと2匹いて、もしできるなら頼めないかとのお話しでした。
先ほどの子と兄弟だというのです。

ミルクを飲む力があまりなくて、身体も冷えていたこともあり
ダメになるかもと躊躇して、先ほどは伝えなかったそうです。
でも、センターでも必死で何とかしたい、つなげたいと思う職員さんが
もう一度ミルクをあげたところ、吸い付いてきたということで
一縷の望みから、わたしのところに電話をしてきたそうです。

ダメかどうかは、神のみぞ知るところです。
やれるだけやっての話なら、それこそその子の寿命です。

わたしのこの気持ちを共有してくれるスタッフさんたちが
幼齢の子猫の預かりを引き受けてくれています。
お迎えに走ってくれるスタッフさんもいます。
こうして、命のリレーが始まっていくのです。

手渡されたバトンを落としたくないのはみんな同じです。
それでも、どうにもならないことも承知の上です。
まさにふけば飛ぶような仔猫たち。



昼も夜もない生活がスタートしました。
ラパンと名付けられた小さな黒い毛玉みたいな仔猫。

何度も何度もお腹いっぱいミルクを飲めました。



黄色いおしっこの色も他の子と同じになってきていました。
別のスタッフさんも、仕事のときはお世話に行ってくれました。
このままいけばもしかしたら・・・そう願って綱渡りの日々を過ごし
みんなで毎日の報告を見て、一喜一憂していました。



徐々に雲行きが怪しくなりましたが、それでもラパンはがんばっていました。
仕事から帰ってきたら、もういなくなってるかもしれないと
そんな気持ちとも戦っての生活をしてるスタッフさん。
文句も言わずに、うちに来てくれてありがとうを言い続けてくれていました。

20日の夜、スタッフさんの帰宅をちゃんとラパンは待っていました。
そして一晩いっしょに過ごし、自分に与えられた時間を
精一杯生き抜いて、天に還っていきました。
21日、10:20のことでした。

片方の掌に乗っかってしまうほどの大きさです。



そんな小さな身体で、生きたいと周囲に伝えることができるような
大きな声も出していました。
苦しさと戦う勇敢な魂も持ち合わせていました。

がんばりましたね。
本当に最期の時を迎えるまで、よくがんばりました。

お隣の方がお庭のお花を分けてくれたそうです。



どこでいつ産まれてきたのかわかりません。
ママ猫から最後にもらったミルクがいつだったのかも
捕まってからどれぐらいの時間が経過していたのかもわかりません。

でも、小さくても教えてもらうことは山のようにあります。
それがわかれば、知ってしまえば
野良猫なんてと馬鹿になんか絶対にできないはずです。
粗末になんて扱えないはずです。

でも残念ながら、目の前からいなくなりさえすれば
それでいいやって思う人が、まだまだ多い現実なのかもしれません。

大きくなったかっこいい黒猫ラパンに会いたかったです。
5日間、猫と暮す会の子でいてくれてありがとう。
優しい人間かあさんにも巡り合えましたね。

ラパンはフランス語でウサギを意味しているそうです。
名付けてくれた人間かあさんは、きっと元気で跳ねまわる姿を見てみたいと、
祈りをこめてつけてくれたんだと思います。

ラパン、またね。またいつかね。

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