おはようございます、ゆうです。
今回は前々回もやりましたが、本の紹介。
レイモンド・ブリッグズ作、「風が吹くとき」
絵本です。
絵本と云っても、漫画のようなコマ割、漢字にもルビなしという、子供の絵本とは趣がだいぶ異なります。
舞台はイギリスの片田舎、老夫婦が主人公のお話です。
核戦争により、徐々に老夫婦の幸せな生活が蝕まれていく様子を描いています。
スノーマンを描いた方なので、絵のタッチはほのぼの。それがかえって核爆弾の恐ろしさ、悲惨さを浮き彫りにしています。
セリフで、「お偉いさんが決めたことが、結局こっちにはねかえってくりんだからな」というものがあるのですが、本当にその通りで。一番弱い立場の人たちの命が奪われていく、飢えに苦しめられる、大事なものを失っていく。
腹立つ。
この本を最初に知ったのは20年以上も前の(恐ろしいね…)高校生の頃ですが、いま読み返しても色褪せない力を持があり、胸を締め付けられます。いま、この時だから読む本かもしれません。
文字数が多いので、ご覧になりたい方は図書館でゆっくり読んでみてくださいね。