さんぐう直人 公式ブログ  ”未来は、今、創られる”

政治活動、経済活動など、さんぐう直人の活動を紹介します。

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この会社をどう救うか!- その2

2014年09月25日 18時17分19秒 | 経営改善
最初の訪問から3カ月ほど経ったある日、A工業から会いたいと連絡が入った。電話を掛けてきたのは、あの佐藤常務だった。口調が穏やかになっている、前回訪問したときのエネルギーが感じられない。少しの不安と大きな期待を抱きながら伺った。

そこには佐藤社長と佐藤常務、そして総務の鈴木さんが待っていた。この間の経緯を伺った。前回訪問後の従業員だけの話合いの様子は鈴木さんが話してくれた。

(鈴木さん)
最初は先生に対する批判でした。「今日初めて来た人に『こんな会社で働きたくない』といわれなきゃいけないのか、なんで社長はあんなコンサルを呼んだのか」という調子です。先生への批判が一通り終わると、『自分達は養鶏場の鶏みたい』と現場の作業者がぽつりとつぶやきました。「朝くると挨拶も早々に作業が始まり(コケコッコー)、かんばんが振られ(餌を食べて)、その指示通りに製品をつくる(卵を産む)。毎日毎日この繰り返しでしょ。このままでいいのかなぁ。確かに働き甲斐と言われると自信がないなぁ。」

 この発言が火をつけたのでしょうか、会社に対する不満や職場の問題点についての発言が堰を切ったように次々と飛び出しました。その中で多かったのは佐藤常務に対する不満です。「自分達の話を聴かない、なんでも自分で決める、提案してもつぶされる、いつも怒られている様だ、押し付けばかりだ。」という調子です。  <後略>

鈴木さんが話している間、佐藤常務は何か言いたそうで我慢し続けているがそれも限界。鈴木さんの話を遮るように話し始めた。


(佐藤常務)
正直言って、鈴木さんから話合いの様子を聞いたときは「そこまで言うなら自分達で考えろ!」と投げ出したい気分になりました。自分なりに会社のこと、従業員のことを想いやってきたのに彼らの見方は違っていた。ショックでした。その後、この件は社長とじっくり話し合いました。おそらくA工業に入って初めて本音で話し合ったような。でも話し終わってさわやかな気分がしました。 <中略>

未だにあなたから『この会社で働きたくない』と言われたことに納得をしていません。ただ従業員が言うことにも一理ある、私が気づかなかった問題点もある、彼らは彼らなりに会社のことを考えている、もしかして何も考えず判断しない従業員と思っているのは自分だけかもしれない、そう言えば彼らと腹を割って話したことは無いような気がするし  <後略>

A工業にはかなりのマグマ(不安、不満、欲求)が溜まっていたようだ。そのマグマ溜りに蓋をしていたのが佐藤常務かもしれない。一度、噴火させる必要がありそうだ。

 帰り際に「佐藤常務に変化が見られますが、何をされたのですか」と佐藤社長に質問したら「いやいや大したことはなにも。」と教えてくれない。一体何をしたのだろうと思案しながら、この日はA工業を後にした。

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この会社をどう救うか! -その1

2014年06月18日 18時10分15秒 | 経営改善

こんな会社があります。皆さんは、この会社で働きたいですか? 私はNoです。

それは1本の電話から始まった。

「はじめまして、私はA工業で社長をやっている佐藤と申します。自動車向けの電子部品を製造・販売しています。経営改善の指導を先生にお願いしたく電話をしました。B商工会議所に相談したところ先生を紹介されました。当社は創立して28年。これまでも危機はありましたがなんとか乗り越えてきましたが、さすがに今回のリーマン危機は内部の力だけでは・・・・・・・(中略)・・・・・・・・・・・ ついてはご指導いただけますでしょうか」。

 電話越しの社長の口調から雰囲気の良さそうな会社と期待ができた。

そして訪問の日。

 玄関に入ると、そこは無機質な空間だった。整理整頓はされている、清掃もいきとどいている、でもここがお客様を出迎える会社の顔なのか、これがこの会社の雰囲気なのか。

 インターホンで手続きをすると総務の女性(鈴木さん)がでてきた。
「本日はお忙しいところ訪問いただきありがとうございます。当社のような会社に来ていただけるなんて・・・」と何か言いかけて、社長室に案内された。社長と常務が待っているらしい。玄関から社長室までの間も掲示物がなく、すれ違う人も誰もいない、冷たいトンネルの中を歩いているかの様だった。


 社長室では佐藤社長が待っていた。慈愛に満ちて誰もがその懐に飛び込みたく表情の方だ。佐藤社長から会社の紹介、今回の経緯、現在の問題点、将来の課題などの説明を受けた。

「ここ10年、お客様の厳しい要求に応えるために、品質や環境ISO認証取得、トヨタ生産方式によるQCDの向上、経費削減などの体質強化策を図ってきた。おかげでお客様から見放されることなくやってこれた。でもここ2年程度をみると新技術や新製品の開発は遅れが目立ち、現場の改善も新しさに欠けている、中堅社員の退職が増えてきている。10年間、体質強化をやってきたが、何か大事なものを捨ててしまった様に感じている。そこにきて今回のリーマン危機で次の一手をどう打つか、このままでいいのか、このままではまずいのか、毎日自問自答の日々だ。今日は第3者の目で客観的に当社の様子を見てもらい、率直な感想を聞かせてもらいたい。」

 また、佐藤社長の人生観、お客様や従業員への想いなども聴かせてもらった。その間、同席していた総務の鈴木さんも嬉しそうな表情に見えた。佐藤社長の経営感は『会社は従業員のもの』の一語に尽きる。佐藤社長とこんな話をしているときに、遅れて常務の佐藤さんが社長室に入ってきた。

「いやー、なかなか指示を徹底できなくて。遅れてしまい申し訳ない。佐藤です。」 

 大きな声、自信に満ちた態度から自分がA工業を引っ張っているというオーラが発散されている。なかなかエネルギッシュな人物だ。佐藤常務は10年前にA工業に入社以来、製造現場一筋に歩んできた。これまでの活躍が認められ、昨年、常務に昇格した。一昨年からは、開発や営業に対しても権限を持つようになったらしい。社長の話からもA工業の経営は実質的に佐藤常務がリードしている様だ。

 佐藤常務は、具体的な評価指標や経理数字を使って、これまで実施してきた現場づくりの経緯、組立から検査までを業界で初めて全自動化したことなどを延々と話してくれた。特に自分が作り上げた現場には絶対の自信を持っているようだ。ようやく佐藤部長の話が終わり工場見学に向かった。
 
 そこには活気という空気が流れていなかった。さすがに佐藤常務が自慢するだけあって、職場の5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)は徹底されている。現場作業者は黙々と作業をしている。現場のいたるところに今日の生産目標と進捗状況がリアルタイムで表示され、進捗がおもわしくないとアラームがあがる仕組みになっている。アラームが上がると、真っ先に佐藤常務自らが駆け付け対処の指示をしているらしい。作業も標準化され標準作業書が作業者の前に掲示されている。生産工程は「かんばん方式」で制御され、一見してムダの無い規律ある製造現場になっている。

 でも作業者が窮屈そうに仕事をしている。作業者から生き生きしたエネルギーが感じられない。作業者の顔には緊張感が漂っている。すれ違い様に「こんにちはぁ!」と声をかけても反応なし。こちらが挨拶したのに誰ひとり、返事がないばかりか眼すら合せない。もちろん作業中に話をしている作業者はいない。説明を受けている間、近くにいる作業者の緊張感は増しているようだ。私より佐藤常務を気にしている。でも佐藤常務は自信満々に説明を続けている。

案内の最後に佐藤常務から

「これから1時間現場を止めるので、感想やアドバイスを従業員に話して欲しい」と申し入れがあった。コンサルタントからは以下の話があった。

「A工業さんの現場について今の段階で言うことはない。ここまで現場を仕上げてきたことに感服する。佐藤社長、佐藤常務のリーダーシップのもとで皆さんも大変な苦労があったことでしょう。ところで皆さんがこの会社で働く意義や働き甲斐はなんでしょうか。私はこの会社で働きたいとは思いませんでした。」

 その瞬間、従業員は凍りついた者と安堵の表情を浮かべた者に分かれた。佐藤常務は一瞬呆気にとられた後、怒りの表情に変わった。佐藤社長だけがいつもの笑みを浮かべていた。私の話は早々と切り上げ、残りの時間は従業員だけで意見交換をしてもらうことにし、この日はA工業を後にした。
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作業の見える化の決定版、タイムプリズム

2014年05月21日 19時57分43秒 | 経営改善
(株)日本生工技研の作業分析ソフト「Time Prism」の紹介です。

動画を使った作業の見える化により、作業に潜むムリ・ムラ・ムダを発見し改善し、関係者全員が同意できる標準作業の決定と定着が短時間に、且つ、納得感をもって実行できる決定版と言える道具です。IE(Industrial Engineer 生産工学)が作業分析のプラットフォームに使われています。IEを学んだ方々には、とても馴染みやすい道具ですし、成果を最大限に享受できることと思います。

「IEが解らないと使えないのでは?」 
ご心配なく。IEの基本的な手法は組み込まれ、ワンクリックで入力できます。これを使えば貴方も立派なIEマンです。

「なぜ作業分析が短時間になるのか?」
 時間の計測をストップウォッチを使わず、動画をみながらワンクリックでできるからです。もちろん早送りやスローモーションも可能。作業時間の計測が従来の1/10に短縮されます。その分、作業改善の検討に時間を使うことができるようになります。

「なぜ納得感が高まるのか?」
 従来は、生産技術マンがストップウォッチ片手に作業者を観察し(嫌われ者)、小難しい分析資料で関係者に分析結果と作業指示(上から目線で命令口調)をしていました。実際に作業する方は「そうかなぁ、やってみないとわっかんないけど、しょうがない」程度の納得感です。
 Time Prismは動画映像を関係者全員で観察しながら作業分析を行い改善策を話し合います。また、どんな作業にも「上手くて(品質が良くて)速い(ムダが無くて)達人」が居ます。この達人をモデルに全員が目指す標準作業(目標)を決定します。『聞く納得感』より『観る(みる)納得感』が関係する作業者の納得感を生み出します。

 私は作業改善以外にも、少年野球やプレゼンテーションの指導にも使っています。仕事以外にも多岐にわたって使える道具です。
人は他人のことが見えるが自分のことは見えません。Time Prismで作業を見える化して新しい改善に繋げてください。

詳しくは以下をクリック
(株)日本生工技研http://www.jiet.co.jp/
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気分はルンルン、ファシリテーション研修(^O^)

2013年02月20日 14時16分40秒 | 経営改善
 先日、長岡商工会議所で博進堂さんの「日本型ファシリテーション」の研修を受講。面白くて、腹に落ちて、本物の研修だった。講師の話し方、時間配分、プログラムの構成、醸し出す雰囲気、受講者の気持ちの共有。。。など、なんちゃって講師の自分には、知識の吸収はもちろんだが、今の自分、そして、これからの自分の活動にお宝を与えてくれた。
 ちなみに、ファシリテーションとは直訳すると「促進する」、会社でいえば、会議や話し合いの場面で、参加者の考えていることを引き出す、意見を整理する、参加者の認識を一致させるという意味。優れたトップリーダーが自然に使っている手法のこと。

 以下、「日本型ファシリテーション研修」で体験したこと、気づいたこと。

『同じ釜の飯』
 参加者全員が初対面なのに時間がたつにつれてバリヤーが外れ和気あいあい。終わったころには妙に仲間意識。「同じ釜の飯食ったぞー」という感じ。こんな研修初めて。「初対面だから気を使わない」ことを割り引いても、日本型ファシリテーションってすっごい。
 
『創発』
 研修の最後に心象図(しんしょうず)を描く場面。テーマは「ファシリテーションの未来を描く」。4,5人での話し合いの後、自分が一番重要と思うことを各自が表明。今の感情、心の状態を図にする時だった。
『Aさんが現在から未来に向けて直線的な絵を描いた、それを観たBさんが右肩上がりで表したらと言う提案があった。そしてC氏が現在から未来の間に大きな矢印の絵とその大きな矢印の中には個人の強みや特徴を表す矢印を描いた』。この間、たったの5,6分、A氏⇔B氏⇔C氏の間で互いの脳みそを刺激しあい、プラスの発想を生み出し、成功のイメージを共有できた、つまり、相互に創造性を発揮しあう『創発』が生まれる体験をした。
 日本型ファシリテーションにはそんな力があるようだ。

『信頼に勝る妙薬なし』
 職場で話し合いをしていると、いろいろ気を使う。同調圧力(長いものに巻かれる)、過剰忖度(彼が言ってるんだから)、リスキーシフト(それ行けドンドン)など、いろんなことが起きる、起きる原因はなんだろう。話し合いのメンバーに信頼感が無いんだろうね。
 日本型ファシリテーションって信頼を高めるところから始める。お互いの心の窓をオープンにすることから始める。合意までに時間がかかるが納得感が高いので成果が変わってくるように思う。やっぱ凄いは。

 「雪道あとから」の新潟県人には必要なテクニックだ。
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職場からムダを取り除く・・史上最強のムダは探すムダ

2013年02月05日 14時07分17秒 | 経営改善
あなたの会社にムダはありますか?こんな質問をすると

「うちはムダだらけ、あいつもそいつも、あれもこれもムダ」「うちにはムダなんか全然ないよ、有るわけないよ」「こんなことを考えさせることがムダなんだ」「気づいていても口に出して言うだけムダ、言っても変わらない、正直者が馬鹿をみる」などいろんな反応が返ってきます。「職場にムダはあるか?」答えは「有り」です。必ずと言っていいほどあります。気づいていないだけです。

ムダといえばトヨタの「7つのムダ」が有名です。作りすぎのムダ・手待ちのムダ・加工のムダ・運搬のムダ・不良品のムダ・在庫のムダ・動作のムダをムダとして定義して、全員が共有し日々このムダを排除するカイゼン活動が延々と続けられています。トヨタの強さの根幹といってもいいでしょう。

『最悪最強のムダは”探すムダ”』
 ムダは組織の悪玉コレストロールです。なかなか気づかず、ジワジワと会社を蝕んでいきます。そして溜まり溜まって、もう駄目だの時に初めて気づきます。人も同じですよね。健康診断や医者のお達しを聞いて初めて気づきます。特に金なし・人なし・技術なしの中小企業とってムダの蓄積は命取りになります。中小企業には「儲からない損ばっかり」とボヤク前に徹底したムダ取りをやっていただきたいと思います。「金なし・人なし・技術なし・でもムダはある」では話になりません。
 こんなムダの中で一番厄介で最悪最強のムダは「探すムダ」です。

『最悪最強の探すムダ』
 探すムダとは「あれ何処だったけ」「有ったっだけどな」と探し回ることを言います。なぜ最悪最強かと言えば一番気づきにくいからです。毎日、疑問もなく罪悪感もなく自然に繰り返しているからです。
事務機のコクヨ調べによれば、年間150時間のもの探しをしているそうです。150時間と言えば約1カ月分です。1カ月分はもの探しで給料を払い貰っていることになります。1カ月分は何の付加価値もない時間を自分の人生で費やしているということです。年間150時間は実感がないでしょう、1か月で言えば12~13時間の1日半です。少し実感が湧いてきましたか?。では1日にすれば30分~40分(月20日働くとして)。いかがでしょうか、あなたはこんなもの探しに貴重な時間を使っていませんか?話半分としても、年間70~80時間、毎月6,7時間がご自分を高める時間に使えるし、会社経営にとっては大幅なコストダウンか売上UPに使えるようになります。ボヤいていても何にも良くなりません。ボヤク前に最悪最強の探すムダを無くす改善をしていきましょう。必ず個人にも会社にも良い結果を生み出します。

『探すムダを排除するには』
 5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)を「ここまやるの!」といわれるまで続けることです。唯一、5Sが処方箋です。「5Sなんていつでもできる、だれでもできる、簡単簡単!!」と言うのなら、ぜひ取り組んでいただき、その成果に魅了させてください。
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