70の瞳

笑いあり涙あり、36人の子どもたちが生活する児童養護施設「さんあい」の出来事や子どもと職員の声をお聞きください。

「土を愛する」って?

2019-03-02 00:00:01 | 愛すべき子どもたち

様々な形のキリスト教の理念の中で、三愛主義の特筆されるところは、「土を愛する」という事です。またこの「土」という意味は、団体や個人のレベルでは様々な形でとらえることが可能です。「土を愛する」ことを文字どおりに実践しておられる農家の方々や団体もありますし、「土」を自然全体に捉えたり、国土や地域という捉え方をすることも可能です。

ではさんあいは、どのような捉え方をしているか解説します。さんあいでは、「土」を2つの意味に捉えています。1つは、自然全体です。神様が創造された自然を感謝し大切にします。さんあいでは、小さな畑があり、一年を通じて子どもたちに自然に親しんでもらい、その豊かさや恵に感謝する気持ちを養ってゆこうと考えています。癇癪を起して暴れている子に対して、「畑に大根とりに行こう。」と声をかけて一緒に土に触れることにより気持ちが和らぐ時があります。自然は人間の心を癒す力を持っています。

さんあいでは、2つ目の「土」の意味を「生活全般」と捉えています。つまり「生活を愛する」と言い換えできます。さんあいでは、衣食住を大切にしています。これは子どもたちが心身ともに健全に成長する基礎ですし、心の問題は生活環境に大きく関係しています。

ユニットの庭には、なるべく季節の花や野菜を植えるようにしています。また、食事の時のお皿の選択や盛り付けの工夫にも心がけています。そして生活の場である居室の使い方は、子どもたちのこだわりを受容しながらも整理整頓を基本に支援しています。

最後に、さんあいでの生活がすべてが理念通りにうまくいっているといことではありません。理念や方針と真逆なことが沢山起こるのが常です。でも大きな問題が起った時、職員と子どもたちが問題の解決を探って行く際の指標となるのが理念です。だからこれからも大切にしてゆきたいと思います。


夏の畑は暑いけど、収穫は楽しいね。


時には、お外の食事でピクニック気分!


毎年入学式の頃に、さんあいのお隣さんの桜は満開になります。都会の便利さはないけど、ここの自然は最高ですね。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿