70の瞳

笑いあり涙あり、35人の子どもたちが生活する児童養護施設「さんあい」の出来事や子どもと職員の声をお聞きください。

一時保護児童の増加

2021-04-23 15:31:39 | 愛すべき子どもたち

埼玉県内には、児童相談所に併設された一時保護所が4か所あるが、どこも定員一杯の状態が続いている。この状態を打開するために、さんあい含む県内児童養護施設に5か所の一時保護所が併設されたが、こちらもすぐに定員一杯の状態になってしまった。つまり県内の要一時保護児童数増加に対して受け入れる器の増設が追い付いていないのである。県は児童相談所の一時保護所の増設を計画しているが、実現は4,5年年先の見込みである。

要一時保護児童の増加は、コロナ禍にあって加速化しているように見受けられる。さんあいの一時保護所「オリーブ」が開設された当初の2017年は定員一杯という状態は少なかった。しかしここ2年間は常に定員6名一杯状態で、1名が退所すればすぐに新しい1名が入ってくる。

入所してくるケースは虐待が多いが、「これ以上、一緒にいると子どもを虐待をしてしまう」という親御さんから訴えてくるケースも少なくない。状況は様々だが、養育者の孤立は大きな問題だ。とりあえず一時保護児童をけ入れる器を増やすことは喫緊の課題であるが、同時に経済状況や子どもの特性から養育に行き詰まり孤立している養育者への支援も喫緊の課題である。いやむしろ、後者の課題の方が優先順位が高いように感じる。

しかし現実は、役所の機動性の問題や人材不足等の問題で中々前に進まない。養育の形態は様々だが、理想は固定された養育者に育てられることが子どもにとっての最善の利益である。その理想を親の責任だけで追及してゆくのは不可能だ。国、地域、そして福祉の支援が不可欠だ。それを整備してゆかなければ、一時保護児童の増加は抑えられないと感じる。

施設では、安心・安全な生活、教育等が問題なく提供される。でも多くの子どもたちは「おうちに帰りたい」というのが本音だ。

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