70の瞳

笑いあり涙あり、35人の子どもたちが生活する児童養護施設「さんあい」の出来事や子どもと職員の声をお聞きください。

日本人とは?

2021-10-06 11:30:56 | 愛すべき子どもたち

「日本人ノーベル賞受賞」のニュースが日本中を駆け廻った。真鍋淑郎氏がノーベル物理学賞を受賞したのである。しかし福祉の仕事をしている者としては、報道の仕方に少々違和感を感じてしまう。まず真鍋淑郎は厳密に言えば日本人ではない。氏はアメリカ国籍を取得しており二重国籍を認めていない日本の法律により日本国籍から離れている。従って厳密に言えば日本出身のアメリカ人である。例えば、氏が混乱のアフガニスタンにいたとしたら、アメリカ政府が救出の義務を負うが日本政府ではない。

日本人のメンタリティーの中に、日本人=日本民族という感覚がある。しかし日本民族の定義は曖昧で不明確である。このメンタリティーを裏返せば、日本国籍を持っていても容姿や態度が日本民族的でない人は日本人ではないということにつながる。

福祉の現場では、日本国籍者であっても親が他国出身者で容姿や文化の違いからいじめを受けたり差別されるケースに直面することがある。ましてや外国籍であったら状況はもっとひどい。また児童養護施設には国際結婚の破綻から無国籍児童や外国籍児童が入所していることも珍しくない。これらの子たちは、施設にいる間はいいが退所後の自立には様々な障害が立ちはだかる。

「子ども庁」創設の動きもあるようだが、貧困や夫婦問題等を総合的に改善しない限り虐待ケースを減少させることや少子化に歯止めをかけるこは難しい。むしろ経済の柱である労働人口を維持するために、現在未来においてこの国に帰属意識がある人々、この国で生活することを望む人々や子どもたちが「日本人」として認められる制度、そして差別なく働らき暮らせるための法律や福祉・教育、そして多様性に寛容な文化の醸成に注力すべきだと感じる。

 

さんあい児童が描いた絵、マンガの影響だろうか頭髪の色は多様性を楽しんでいるようである。容姿も性格もみんな違うのが当たり前だよね。

 

コメント
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