ロケットニュースのゲスニュースを考える。

　東北ほど深刻なダメージを受けた訳じゃないから、わたし自身を「被災者」と括るのは自分自身どうかと思うが、それでも津波で被災はした。
　津波が入らなくても家が深刻なまでに傾斜したとか道路が液状化したとかで生活や収入に不自由を生じた人は随分といるとも思う。
　だから、あの日は東北のみならず日本の至る所で悲しい事が起きた日だとは思う。
　東北の被災とは比べようもない、というだけで。

　ただ震災から数ヶ月の間の自粛ムードや「不謹慎」弾圧には閉口した。三月という事もあり、普通なら歓送迎会のまっただ中だったのが悉くに石原元東京都知事の花見自粛を筆頭の自粛ムードや不謹慎者狩りに遭い、立て直さなければならない被災地の地域経済が更に足を引っ張られた。

　いくら震災があったとしても本来「おめでとう」と言って貰える人に、何か罪でもあったのかね？

　つーか、石原の（民主党政権を誕生させたような国民に対する）天罰、という発言もやいのやいの言われたけど、心の奥底ではみな、同意でもしてたんとちゃうんか。「こういう目に遭うのは、不心得の賜物だ」とか。で、なければいちいち人のやる事為す事に「不謹慎」とか言わんだろ。
　お陰でどんだけ被災地が窮状に落とされたのか、不謹慎狩りする正義のみなさんにはわからんだろうし、わかるつもりもなかろう。自分の目の前で困ってる人さえみなければ、悲しい人さえ見なければ、安寧なんだから。そういう困った人は「どっかで不心得をした天罰受けて当然の人」みたいなレッテルでも貼ってるんだろ。
　被災者に「不謹慎」言えるくらいなんだから。

　わたしの偏屈な心にはそういう感じにしか捉えられないこの【再炎上】NHKが衝撃コメント「3月11日は悲しい日。だからこそあえてツイート。今日が記念日の皆さん、おめでとう!!」ニュース。
　NHK広報だって阪神の時に友人を亡くした、ってのはロケットニュースだって知ってるだろうにねえ。

　ついでに言わせて貰うけど、このロケットニュースの記事に対してNHK広報が「チョーセンジンっぽい」みてえな事書いてる奴がいるけど、マスコミがちょっとでも親日的なことを書けばやーやー暴動並の抗議を出すのはむしろてめえらが嫌いなどっかの半島の流儀だと思うんだけどねー。

　まあ、今回のこの一件。
　絶対に関わりたくねえ「正義の不謹慎狩り」な人達をあぶり出した点でNHK広報、そして附随だけどロケットニュースやはちま起稿にはグッジョブ、とエールを送りたい。

　いやあ、正義の使者の断罪はこええわ。
　悪の側としては、あんたらの目につかないようにこそこそと生きる事にするよ。

　だけど、さいごに一言だけ。

　こたつでみかん食いながら、津波被災者に「哀悼の意を表す」と言った所で、３月１１日の深夜、氷が浮かぶ水の中を彷徨った俺達の何が分かる、ってんだ？