ゴダイゴの「ナマステ」を聞きながら、このブログを書いてます。
原訳「西遊記」読書からの、ゴダイゴ経由で、最近はゴダイゴのアルバムを良く聞いています。
西遊記は、１０巻もあるので、大体3巻づつ図書館から、借りてきているのですが
内容は天竺に近づきつつあるものの、妖怪との戦いに明け暮れる、お話ばかりなので
８，９，１０巻と借りてきて、うっかり１０巻から読んでしまいました。
表紙も、ほぼ同じですからね、真ん中近くまで、全く気づきませんでしたよ。
でも、気づいたからには、８巻から読まないとね。
三蔵は特別なお坊さんで、食べられて長生き、女性がまぐわれば、良い陽の気を貰えるので
女性の妖怪からも、狙われることが多いです。悟空たちがちょっと目を離すと
ひゅっと風にさらわれてしまうのです。
三蔵は、いわゆる童貞さんで、女性と交わることは気を漏らすことになるので
絶対にダメなのです。
何度も女傑に狙われつつ、悟空たちの活躍によって、童貞は守られています。
わんさかと出てくる妖怪や、たまに魔が差して悪さをする人間も出てきますが
みんな完全悪の感じがないです。妖怪にいたっては、ほぼほぼ、どこかの菩薩の知り合いです。
天界では神様の使いでも、好奇心で下界に来るとすぐに妖怪化してしまいます。
そして、天界と下界では、時間の経ち方が、1日が1年くらい違うので
下界では長期の大惨事になるのです。
物語に流れる雰囲気は、実に大陸的で、おおらかです。
妖怪退治では、ちょくちょく菩薩や観音様の援助があります。
現在の中国のイメージは、あんまり良いものではないと思いますが
昔は空気も綺麗で、山々は美しくて、広大、そして国破れて山河在りのお国柄ですから
のんびりしているんですよ。
妖怪退治のお礼の宴会が、一か月間続くこともあるのです。
島国根性と言われる、せせこましいものとは違う感じはしますね。
同じような話ばかり続くのに、読んでしまうのは、どこか温和で、ほんわかとした雰囲気に
浸れるからかなと思います。
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黄鴨
長いよ長いよ～天竺までは、たぶん出発してから５～６年経ってます。
一歩進んでは、妖怪退治の繰り返し、その妖怪は結構、天界と縁があって
観音様の金魚が下界に逃げ出して、妖怪化して人間を食べてます。
天界には、いろんな種類の菩薩様がいらっしゃって、飼ってる牛が逃げ出した話も
あったね。それも下界で妖怪化してました。
清濁併せ呑むという言葉があるけど、善悪のすべてがシャッフル状態です。
三蔵法師のご一行も、仲良しではないです。
悟空と八戒は仲が悪くて、ちょっとした騙し合いもしょっちゅうです。
あと、悟空と八戒、沙悟浄の見かけは、昔あったドラマよりも、ずっと妖怪姿で
恐ろし気です。
行く先々で、見かけが、しゅっとした三蔵法師が、弟子達はこんな見かけですけどと
言い訳をしないと、一夜の宿も借りれません。
映像化するなら、このオドロオドロシイ姿の三人で作ったら面白いのに
と思いますね。
出てくる妖怪たちは、出身が天界だと、かなりの最強で、孫悟空の手にもあまります。
そんな時は、観音様やお釈迦様まで、出てきて助けてくれるのですが
無視して、孫悟空にキレられて、天界でもう二度と暴れて欲しくないからという
思いも強いです。
あと、４巻もあります。面白いけど、長いよ。妖怪たちは強すぎだし
三蔵は、人間なのでめそめそ泣いたと思ったら、悟空をすぐに勘当したがりもします。
妖怪の子分はまだしも、人間の盗賊も、ミンチにして殺してしまうので
三蔵はイラつくのです。わざわざ切り落とした悪人の頭も、見せにこなくていい
と思ってます。
everyday is a winding road ~って
シェリルクロウも昔歌ってたけど、毎日が予測不能の曲道の旅です。
（プリンスがカバーして歌ってます。よい曲ですよ）
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黄鴨
正しくは、「李卓吾先生批評西遊記」というらしい
中国明の時代の刊行で、１６２１年から１６４４年の間のものです。
元には、１５９２年刊行の「新刻出像官板大字西遊記」があるそうな。
まあ、どっちにしろまともに読めないし、覚えられるようなもんではないです。
日本で言うなら、安土桃山時代から江戸時代の初め頃に、発行された物語です。
玄奘（三蔵法師）が、唐から天竺（インド）まで、大乗仏教のお経を取りに行く
お話で、ドラマや映画、童話としても広く知られていると思います。
原作の三蔵法師は、ドラマの夏目雅子よりではなくて、遠い記憶の昔にアニメで見た人と
よく似た性格のようです。旅の最初は、悟空と三蔵法師の二人旅なんだけど
妖怪を追いかけて悟空が、三蔵法師から離れて行こうとすると
「こんな山の中に一人にしないで～。」と泣き叫ぶのです。
ちょっと拗ねたりするし、凛々しいというより、かわいいタイプです。
古典ものによくありそうな気がするけど、妖怪を退治する場面は
結構スプラッターホラーです。鮮血が飛び散り、脳髄もぺっしゃんこ
みたいな感じですよ。
あと観音様は、悟空がちょっとややこしい妖怪なんで手伝って下さいよと
頼みにいけば（悟空には觔斗雲があるので、天界へもすぐに行けます）
「ややこしくしたんは、お前自身やろ～」とガミガミ言いながらも
悟空の策略に協力して、助けてくれます。実にフレンドリー。
そして、さすがに観音様が登場すると、妖怪は血だらけにならずに
天界の門番が今おらへんから、代わりに働いてねという展開になります。
中野美代子さんという方が、訳されているのですが
たいへん読みやすくて、面白いです。
そして、所どころに挟まれる漢詩は
仏教色が濃い感じもしますが、東洋系の占いの下地でもあります。
富貴と巧名なるものは
前世の縁で決まるなり
人なれば欺むくなかれ
正しく大きく光るべし
誠実なれば善果も実る
ことごとに狂妄なれば天罰くだる
不遇なれば時の来るを待つべきぞ
（後略）第7章より
やっぱりね、不遇な時はジタバタしないで、嵐が去るのを待つ
しかないんですよね。
孫悟空は、天界で悪さをして五行山に閉じ込められ
三蔵法師に助けられるのを、５００年間待ったのでした。
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黄鴨
占いじゃないけど、そこらへんの占いよりあたるんじゃないのと思ってる、「脳内メーカー」とか好きなのですが、すごいのを見つけちゃいました。いまさらで、私が知らなかっただけかもしれませんが、、
『一年後の恋人からの手紙』ってやつです、簡単な質問に答えていくと、自分への手紙が読めるわけですが、これが、あ痛たたって感じであたります。みぞおちあたりを、えぐられる感じです。
ぜひ、ググッてみて下さい。
原作を読んでから、映画をレンタルしてみました。原作と同じところと違うところを見つけたり、原作ありきの楽しみ方ができたと思います。（ドワーフ達が男前過ぎるのだけが、納得いかないかも、、。）長編映画だったもんで、途中寝ちゃったとこもありますが、もう一度くらいは見たいと思います。長いのは苦手で、香港カンフー映画並みの１時間半弱というのが、私にはちょうど良いです。
大好きなお話ですというより、トールキンの「指輪物語」や「ホビット」は気になる物語で、長かろうが、眠たかろうが見てしまうわけです。
ファンタジーに限らずとも、多くの物語がそうかも知れませんが、問題を解決してめでたしめでたしの物語も多い中、ホビットは龍を退治して、宝の山を取り返したでけでは、終わりになりません。
宝の山を、どうやって分配するのか、仲間割れやその仲裁方法が書かれている物語は、本当に希だと思うし、そこが私にとっては気になるところです。「渡鬼」や平日の昼ドラの魅了もありだと見ています。
たとえば、桃太郎が、鬼退治をしたあとに、宝の取り分をめぐってキジや猿、犬ともめてる場面って、下世話だけど覗いてみたくないですか。そして、桃太郎が、実は勇気のある豪傑ではなく、普通の善良な一般人だったというところとか、出かけにハンカチを忘れて取りに帰りたいと思ってたとか、そんな些細な場面が私は好きです。
ちなみに、皆さんご存知でしょが、この映画は三部ものなので、映画ではまだまだ旅は途中です。ゆきてかえりし物語なので、帰り道に多くの時間が使われる映画になればいいなと、思います。
