2017年11月05日11:30
韓国メディア「イヴァンカ・トランプの女性基金に安倍が57億円も供出した! 慰安婦合意にはたったの10億円だったのに!!」
慰安婦合意に10億円出した日本、イバンカ氏には57億円支援を約束(中央日報)
安倍晋三首相がドナルド・トランプ米大統領の長女で補佐官のイバンカ氏が設立にかかわった女性基金に57億円を拠出すると明らかにした。戦争犯罪である旧日本軍慰安婦問題に関連する韓日慰安婦合意に10億円を出したのと比べ、イバンカ氏には相当な金額で支援することにしたのだ。
3日の共同通信によると、安倍首相はこの日、東京での国際女性会議の講演でイバンカ氏の女性起業家基金に5000万ドル(約57億円)を支援すると明らかにし、「イバンカ氏が主導した基金を強く支持する」と述べた。
安倍首相の言葉に対し、イバンカ氏は「女性の完全な労働参加は社会を強くし繁栄させる」と強調し、「アベノミクスはウーマノミクス(WomanとEconomicsの合成語)」と称賛した。
しかし一部では、イバンカ氏が「女性が経歴上不利益なく子どもを産む社会を作るべき」と強調する一方で、父のトランプ大統領はこれまで何度も女性蔑視発言で物議をかもしたという点を考えれば、この言葉に説得力があるかは疑問だという指摘が出ている。
また、安倍首相が女性起業家のために巨額を支援することに対し、女性が被害者である旧日本軍慰安婦問題には謝罪さえもまともにしないのとは対照的だという評価もある。以前に安倍首相は旧日本軍慰安婦被害者に謝罪のメッセージを手紙で伝える考えは毛頭ないと述べ、韓国世論の激しい反発を招いたことがある。韓国と慰安婦少女像をめぐる葛藤局面では、10億円を出したので韓国が誠意を見せなければいけないと述べたりもした。
(引用ここまで)
韓国が社会として抱えている病気がこんな短い記事に3つも入ってて瞠目せざるを得ません。
まず、イヴァンカ・トランプ氏が主導した基金に57億円を支援したということ自体が間違いではないけどもミスリード……いや、これはミスリードというかほとんど間違いだな。
正確には世界銀行が設置している途上国の女性起業家や、女性の運営する中小企業を支援する機関とのこと。設立時にイヴァンカ・トランプ氏が協力していたというだけ。
中央日報の書き方だとイヴァンカ氏が来日して、それを機会にして個人の基金に供出しているように読めてしまう。
そう読ませているのか、事実を知らずに書いているだけなのかは不明ですが。
中央日報という大手マスコミがこのレベルですからね……。
ついで「父のトランプ大統領はこれまで何度も女性蔑視発言で物議をかもしたという点を考えれば、この言葉に説得力があるかは疑問だという指摘が出ている」という文章もなかなかの味わい深さ。
韓国ならでは、ですよ。
すなわち、親のしでかしたことは子々孫々まで引き継がれるのだという思想。
親日派(チニルパ)の子は延々とチニルパですし、チニルパの代表格である李完用の子孫の墓は壊されてしまっても当然。カン・ドンウォンという俳優が「自分の祖父はチニルパだった」と謝罪する。
逆に「子供がアメリカ国籍だから外交部長官なんてとんでもない」なんて思想も成り立つわけですね。
まあ、今回の場合はイヴァンカ・トランプ氏が日本だけにきて、韓国訪問をキャンセルしたということも大きく作用しているとは思いますが。
トランプ大統領の訪韓が1泊だっていうのも大きいかな。坊主憎けりゃ袈裟まで憎いってヤツですね。
で、さらに女性の企業基金への57億円と、慰安婦合意に対する供出金10億円を比較してしまう。
だからなんなんだっていう。
このニュースと慰安婦合意のなんの関係があるのかさっぱり分からない。共通点は日本政府がお金を出すということくらいなもので。
これが中央日報だけの論調ならまだ救われるのですが、韓国メディアのほとんどがこの「慰安婦合意は10億円なのに、イヴァンカ・トランプには57億円」の話題を書いています。
聯合ニュース、SBS、ソウル新聞、毎日経済、世界日報といったところが書いています。
この扱いかたによって慰安婦合意が韓国にとって徹底的なまでに外交的敗北であったということも、理解できるんじゃないでしょうか。
なんというか……救えないな。
安倍首相が「イバンカ氏基金」に57億円を拠出? でも実際は…
「イバンカ・トランプ米国大統領補佐官は、運営管理または資金調達には関与しない」2017/11/3 15:22
安倍晋三首相が「イヴァンカ氏の基金に57億円の拠出を表明した」というニュースが、物議を醸している。
https://www.buzzfeed.com/jp
発端は、共同通信が配信した記事「首相、57億円拠出を表明 / 女性起業家支援のイバンカ氏基金」だった。
来日したトランプ米大統領補佐官で長女のイヴァンカ氏とともに、11月3日、女性活躍に関する国際会議に参加した安倍首相の発言に関するもの。
記事には、このような文言がある。
安倍晋三首相は3日午前、海外の女性指導者らを東京に招いて女性政策を議論する国際シンポジウム(女性版ダボス会議)の関連行事に出席した。
あいさつでは、トランプ米大統領の長女イバンカ大統領補佐官が設立に関わった、女性起業家を支援する基金への5千万ドル(約57億円)拠出を表明した。
この記事を産経新聞や毎日新聞、東京新聞などが掲載し、ネットで配信。Yahoo!ニュースも「首相 イバンカ氏基金に57億円」との見出しで掲載した。

一時Twitterには「ただの私的なファンドでないのか」「アメリカ人の女性起業家を支援する前に、日本人の女性を支援すべき」などという批判の声が相次いで投稿され、「女性支援のイバンカ氏基金」がトレンド入りした。
ただ、これはイヴァンカ氏の個人的な基金ではない。
見出しだけを読むとそのようにもとられるが、それは間違いだ。
基金の正式名称は「女性起業家資金イニシアティブ」(We-Fi)。世界銀行内に設置されているもので、途上国の女性起業家や女性が運営する中小企業を支援する目的がある。
アメリカや日本、イギリス、カナダ、ドイツ、韓国など計14か国が支援を表明しており、総額3億2500万ドル以上の拠出が予定されている。
7月にドイツで開かれたG20サミットで立ち上げが決まり、10月の世界銀行・IMF(国際通貨基金)の年次総会で設立された。
安倍首相は11月3日の国際会議で、基金の立ち上げに「イバンカ氏が携わっていた」ということに触れ、日本政府の拠出を改めて表明した。
実際、同じニュースを報じた日経新聞の記事には、こう記載されている。
首相はイバンカさんが7月の20カ国・地域(G20)首脳会議で女性企業家支援基金の立ち上げに携わったことを紹介。
日本政府が5000万ドルの拠出金支援を決めたことにも言及し「日本と世界においてこれからも『女性活躍』の旗を掲げ、強いリーダーシップを発揮していく」と語った。
イヴァンカ氏と基金の関係に関しては、世界銀行のプレスリリースにこう明記されている。
「本ファシリティの構想に貢献し、女性の起業という課題を強く支持してきたイバンカ・トランプ米国大統領補佐官は、本ファシリティの運営管理または資金調達には関与しない」
同じプレスリリースでは、ドイツのメルケル首相が「イバンカ・トランプ氏をはじめとする関係者のご尽力に感謝したい」と言及している。
イヴァンカ氏が基金の立ち上げに携わったことは事実だ。ただ、それは個人的なものではなく、管理や資金調達にも関わっていない。
つまり、「安倍首相が日本政府としてイバンカ氏の基金に57億円を拠出する」と捉えることは、間違いだ。