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日本農業の再生――農家の現実とその打開策[HRPニュースファイル1907]

2018年05月25日 12時40分39秒 | リバティ 学園 幸福実現党 関連  

日本農業の再生――農家の現実とその打開策[HRPニュースファイル1907]
http://hrp-newsfile.jp/2018/3371/
 幸福実現党 広報スタッフ 佐々木勝浩

 ◆米作農家の現状
私の実家は福島で、父が米作農家として2ヘクタールほどの農地を営んでいました。
他にも1ヘクタールの稲作を数軒の農家から頼まれ、春の田植えと秋の稲刈りの繁忙期には私も休日に手伝っていたのです。

その父が脳出血で倒れたのは、一昨年の秋、稲刈りシーズンの真っただ中でした。
親戚から連絡を受けて実家に戻ってみると、まだ籾摺り作業(玄米にする作業)と出荷が終わっていません。
それから毎週、実家に戻り父の見舞いをしながら、残りの農作業を従兄や近所の方の協力でやり終えました。
作業の休憩中は、缶コーヒーを飲みながら、次のような何気ない話が始まります。
「ほったらかしで草が茫々にしたら周りの迷惑になるから仕方なく米作りをやっているようなものだ。米は全然儲からない。」

一年で何俵の米が収穫でき売り上げはいくら。そこから機械代と肥料などの支払うと実収入は数十万。これでは生活ができません。
だからみんな別の勤めに出て、田んぼの耕作は誰かにやってもらおうとします。それで父に耕作の依頼が来るわけです。父は何軒かを束ねて収益を上げていたという状況でした。
父のような「米作請負人」がいなければ、田んぼは休耕地となり、そのうち耕作放棄地になっていきます。雑草の根が土深く入っていくと、農地に戻すことは難しくなります。
我が家の農地も例外ではなく、昨年1年間は休耕地にせざるを得ませんでした。幸いに地元の農業委員会の紹介で、今年農地を借りてくれる方が見つかりました。
しかし、最初に言われたのは、「農地の借り手はなかなか見つからない。今は逆にお金を払ってでも農地を借りてもらう時代だ」と。
それでも、休耕地の何の生産性のない草刈りを年に数回やるよりはいいのです。
それに農地を荒らしたまま放置すると固定資産税も上がります。税金を上げることで耕作放棄を防ごうとしているのでしょう。
しかしながら私の実家の周りでも休耕地がどんどん増えており、行く行くは、ここも、あそこも農業はやらないという声を聞いています。
農林水産省の農業労働力に関する統計を見ると、平成22年は260,6万人、27年は209,7万人、28年は192,2万人、平成29年2月時点の概数値は181,6万人と農業従事者は減少傾向にあり、平成29年データでは66%が65歳以上です。(※1)

 ◆休耕地の打開策
農業就労者が高齢化し減っていく中で、農業経験者の中から休耕地の耕作者を探すことは益々困難になります。

農業委員会の方の話では、最近は他県からの若い世代の新規就農者が増えているそうです。
平成26年は新規就農者数5,7万人のうち1,8万人は44歳以下。平成26年から平成27年の1年間で1,300人も若年層が増加しています。(※2)
増えている理由は、平成21年の農地法の改正の規制緩和で、一般の個人や企業も農地を借りられるようになり、さらに平成27年の農地法の改正では、農業に従事していない企業や個人も農地を所有できるようになったことです。(※3)

それでも、休耕地の拡大の勢いに歯止めはかからないでしょう。
農業委員会の方の話では、政府が進めている農地集約は進んでいないそうです。休耕地は虫食い状態でバラバラに離れているので、農地の交換などで集約するのは困難だからです。
どうすればそれを打開できるでしょうか?
農業に従事したい企業に、まとまった農地を提供できれば日本の農業は一気に大規模化できるはずです。
そのためには、国や市町村が農地を買い上げ、工業団地のように企業に提供するとか、不動産の家賃のように貸すとかを考えてもよいのではないでしょうか。
先進的な技術と六次産業化のノウハウがある企業に借りてもらえば、農家も賃貸的な収入が見込めます。
このように国や市町村が農地を集約し、工場団地のように企業が参入できるようにすれば、農業の大規模化は一気に進み、地方人口の増加、雇用創出につながるでしょう。

 ◆農業は食糧安全保障
最近は中国が国家を上げて有機野菜の生産に力を入れており、近い将来、中国産の有機野菜が日本のスーパーに並ぶ時代が来ます。(※4)

かつて中国はレアアースの対日輸出禁止を外交カードに使ったように、今度は食糧が対日圧力のカードになる可能性があります。
農業の再生、国の食料生産量をアップさせることは食糧安全保障にもつながっていくのです。

参考
※1 農業労働力に関する統計(農林水産省)
http://www.maff.go.jp/j/tokei/sihyo/data/08.html#1
※2 新規就農者調査(平成27年新規就農者調査)
http://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/sinki/
※3 一般企業の農業への参入状況(平成28年12月末)
http://www.maff.go.jp/j/keiei/koukai/sannyu/kigyou_sannyu.html
※4 汚染なき安全な中国の「緑色食品」、世界に浸透(中国メディア サーチナ 2010年10月5日)
https://www.excite.co.jp/News/chn_soc/20101005/Searchina_20101005021.html
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