さくら便り from Uganda

ウガンダ生活も残りわずか。
世界って広い。違いすぎる!
けど、やっぱり離れがたくなる。
世界のどこへいっても。

小さな反応

2016-03-24 | 活動
先週末、ワークショップがありました。
体育に関するワークショップで、
中学校で教える体育隊員が中心となり、
小学校隊員の配属先の先生などをよんで
体育を教える意義や授業のヒントなどを
実践を交えて学びました。

うちの先生たちに参加希望を聞いたら、
予想以上にみんな興味をもってくれて、
驚いたけれど、うれしかったです。
今回は予算の都合でその中から2人しか
連れて行けなかったけれど、
今度はうちでやってもいいかもなんて。

もうひとつ、うれしかったこと。
百玉そろばんに次いで作った
位を答える問題で頻出するアバカス。

4年担当の先生がたまに「貸してね」と
授業に持って行ってくれていました。
そして先日、なんと子どもたちが
自作のアバカスを持ってきました!

私のみたくキャップを使ったものから、
サンダルの底を切って使ったものまで。
そして、どの位も玉がちゃんと9ずつ
入っているじゃないですか。

まぁ、持ってきたきり職員室の隅に
ガラクタのごとく積まれてるけども。
なぜか一の位が左から始まってるのも
あるけども。まぁ、まぁ、いっか。

とりあえず、何かしらの反応があった
というだけで、なんだかうれしかった。

こんな小さなことにも喜びながら、
少しずつ、やる気が広がればいいなぁ。
と、あと1年、期待せず、諦めず、
ンポランポラやっていきたいです。

バナンゲ

2016-03-20 | 活動
新学期が始まって一ヶ月経ちます。
が、まだ時間割ができていません。
待てど急かせど、まだなので、
私は去年の時間割で動いてますが、
各クラスが勝手に動いてるので、
先生がダブルブッキングしてもめたり、
はたまた誰もいなくて放置されてたり。

半年以上経った今は、もう開き直って
好き勝手させてもらっていますが。
それでも戸惑い苛立ち呆れかえる事は
いつまで経ってもつきません。

私の学校はウガンダの中でも
(少なくとも他の隊員から聞く中では)
かなり課題の大きな学校です。
どんな課題があるのか、挙げ出したら
キリがないのですが、新学期始まって
今日までで既に何度もあった
バナンゲー(なんてこったー。)を
少し紹介してみようと思います。

バナンゲ①
Nursery(幼稚園) classができている。
その中に去年の一年生が複数いるのは
気のせいではありません。…どゆこと?
そのnurseryも人数集まるまで1年生と
ごちゃ混ぜにされていました。

文字もかけない子に英単語書き取らせる
いろいろとカオスな教室の様子です。

バナンゲ②
子どもの数が増えてる。
写真は毎週水曜日にある朝会の様子。

新入生よりも転入生の方が多いんじゃ?
3年生130人を1クラスで教えるのは
いくらウガンダ人の先生でも、無理!と
根をあげていました。どうにかして!
でも、先生の数が足りないという…。

バナンゲ③
新年度、先生の担当教科が変わってる。
ムスリムの先生にRE担当させるって⁈
(REとは宗教教育のことで、
キリスト教資本のうちの学校は、
主にキリスト教について教えています)
1番体育に協力的だった先生なのに…。

バナンゲ④
まだ時間割もできてないのに、
中間試験作りを始めろとのお達し。
試験するだけの内容、教えました…?

これらは序の口。バナンゲ連発の毎日。

帰国まで、なんと今日であと1年。
早い!バナンゲー‼︎

それまでに
変えられるものを変える力と
変えられないものを受け入れる力、
そしてそのうまいバランスの配分を
身につけていきたいです。


そして、この子たちに少しでも多くの
学ぶ楽しさを味わってほしいです。
(いつも午前中で帰る1、2年生が、
下校前にやっているお祈りの風景。)

さぁ、明日もまた笑顔で顔晴ろう。

百玉そろばん

2016-03-08 | 活動
百玉そろばんを作りました。

ペットボトルのキャップと針金と木枠で
木枠だけは大工さんに頼んだけれど、
極力お金をかけず、特別な物は使わず、
誰にでも作れるように工夫しました。

私の要請は体育指導なのですが、
良く言えば、とてもウェルカム。
でなければ、先生にやる気がない。
という、配属先の学校では、
私は本当に自由気ままに、好き勝手に
いろいろやらせてもらっています。

とはいえ、1~3年生の授業はガンダ語
4~7年生は英語だけど、社会や理科は
日常で使わない用語が多かったり、
内容もアフリカの歴史や産業(社会)とか
マラリアの予防や養鶏の方法(理科)など
なかなか私にはとっつきにくいので、
算数と英語ならば、と、頼まれれば
(頼まれなくてもここぞと思った時には)
クラスに乱入して授業しています。

ウガンダの教育には課題が山積みすぎて
何から伝えればよいのか考えるだけで
頭がパンクしそうになるのですが、
まぁ、とりあえず、百玉そろばんです。


この子達には、数の概念がありません。
想像力がない。イメージができない。

半年前、首都研修で中学生相手に
模擬授業をした時に、念のための確認で
「時速4キロで歩く人が20分歩いたら、
4キロ以上進むと思う?」と問うと、
ほぼ全員がイエスと答えました。
声を大にして、両腕を振りかざして、
「時速4キロだよ。1時間に4キロね。
それで20分ね。1時間より短いよね。」
どれだけ言っても、子ども達は
ピンともハッともしませんでした。
公式に当てはめることはできるので、
計算ミスをしなければ答えは出せます。
けどその計算が何を意味しているのか、
理解しているかは怪しいところです。

ここでは「自分で考える」ということが
ほとんど全く教えられていません。
一方的に先生が公式を教えて、
それを機械的に使う。以上。
2桁の繰り上がりの足し算ですら、
かなり怪しい高学年がほとんどです。
数の概念がないと、当然概算も出来ず
簡単な間違いにも気づきません。

それなのに、
試験で集合とか6進法とか出てきて、
英語で答えなきゃいけなくて、
けど、それ以前にそもそも
問題文の英語が理解できなくて、
2時間もの試験時間中、ひたすらボーっ
と座ってテスト用紙を眺めてるなんて、
誰だって楽しいわけがありません。

数の概念も身についていない小学生に
集合や6進法や方程式や累乗や…
そんなものをやらせるなんて、無理。
そんなことして、百害あって一利なし。
としか私には思えないのですが、
「国が決めたカリキュラムだから。」
と言われちゃ私には手が出せません。

だから、せめて、数の概念を楽しく
学べないものかなぁ。と思って、
休みの間に、ペットボトルキャップを
集めて、百玉そろばんを作ったのです。

早速新学期、「Counting in tens
(10ずつ数える)ていうのをやるんだけど
よくわからないから教えてほしい…。」
と3年生の先生が言ってきたので、
百玉そろばんを持って乱入しました。

3年生はまだガンダ語学習なので、
片言のガンダ語と簡単な英語を駆使して
なんとか数の概念を伝えました。
子どもたちはとにかく大喜びでした。
目で見て、実物の操作を通して、
数えるってことがとても大事なんだよ
てことを先生にも伝えたくて。なのに
先生が途中で寝てたり、出て行ったり
された時には、プッチーンきました。

けど、翌日も「また教えて。」ときた。
「先にやっといて。」と百玉そろばん
だけ渡しておいたら、やってました!

全ての段ひたすら1~10の繰り返しで、
使い方がなんか違ってたけれども、
子どもも先生も楽しそうだったので、
とりあえず、この件はよし。てことで。



学校の話をしだすと長くなるし、
どうしても愚痴っぽくなってしまうので
なんだかためらいがあるのですが、
ま、こんな学校もあるんだ。と、
びっくりしたり、にっこりしたり、
がっくりしたり、ほっこりしたり、
してもらえたらいいかなと思って、
少しずつ伝えていこうかなと思います。

長くなりました。道のりも長いです。
ンポランポラです。うん。

タイヤ転がし

2016-03-05 | 文化
ウガンダの子どもたちが熱中する遊び。
タイヤ転がし。

どこにいってもよく見ます、この光景。

先が二又に割れた木の枝で、
上手に行き先をコントロールしながら、
ひたすらタイヤを転がし、
それを追いつつ爆走しています。
土埃舞うボコボコの道を、時に坂道を、まさしく転がるような猛スピードで。
「何してるの?」と聞いたら、
「ドライビーング‼︎」ですって。笑

一番よく見かける自転車のタイヤから
たまに見る大きな車のタイヤまで。
どちらが難易度高いのかわかりませんが
(多分細い方がコントロールしにくそう)
はたまたどこから拾ってきたのやら
私には知りえませんが。
なんだか、ひたすら楽しそうです。笑