さくら便り from Uganda

ウガンダ生活も残りわずか。
世界って広い。違いすぎる!
けど、やっぱり離れがたくなる。
世界のどこへいっても。

カバカ

2016-11-05 | 文化
暑さ厳しい11月の週末、近所の広場に
カバカ(王様)がやってきました。

カバカは部族ごとにいるそうですが、
今回来たのはガンダ族のカバカ。
王制ではない今でも、各部族の王は
文化的リーダーとして人々から
敬われ、崇められています。

この日のために、一部の子どもたちは
授業にも出ずにマンゴーの木の下で
ひたすら踊りの練習をしていました。
ルウェロにカバカが来るのは
何年ぶりかのことだそうで、
みんなお祭りムードでした。

土曜日、広場の入り口には
セキュリティのためのゲートが設けられ
いつも以上の露店が並んで、
カバカの写真バッジやカバカ!とか
ブガンダ!(ガンダ王国)とか書かれた
帽子やらなんやらが売られていました。

人混みと騒々しい狂気が怖くて、
通りすがりに撮った入口の写真のみ。

前の晩からお祭り騒ぎは始まっていて
土曜の夜まで続きていたけれど、
カバカの滞在時間はほんの数時間。
まだ来ないーてお昼前に言ってたのに、
お昼過ぎにはもう帰ったーてな感じ。
後はお付きの人とか政治家とかが
演説をしていたようです。

それにしてもそんな短時間のために、
あそこまで盛り上がれるってすごい。

同僚もゴメスやカンズといった民族衣装
を着込んで会場に参列したようです。
そのうちの一人のおじいちゃん先生に
いろいろ教えてもらいました。

内戦時代はイギリスに亡命していた
カバカを今の大統領が呼び戻して、
手厚く保護してくれていること。
(だから国民は大統領が好きなんだと)
一夫多妻のガンダ族なので、
カバカの妻の数は誰もわからないこと。
子どもの数も誰もわからないこと。
これは一般人でも程度の差こそあれ、
よく聞く話なので、文化の違いを
感じずにはいられません。そもそも
昔はガンダ族の女性たちはみんな
カバカに属するものとみなされていて、
カバカに指名されたならば
例え自分の妻であっても
黙って差し出さなければならない。
むしろそれは喜ばしいことなのだとか。
何より、女性側の権利なんて
そこに存在すらしていない…。
今でも、近いものを感じることが
よくあり、むむーとなるところです。

ま、それでもカバカはみんなの人気者。

その週末は広場の外でも、老若男女、
カバカのバッジや帽子をつけて、
カバカムード満載でした。