君とともに生き、君とともに逝くのならば、僕は君の為に生きよう。

真城灯火の小説ブログです。
二次小説とオリジナル小説の置き場となっています。
同人に傾いているので入室注意★

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☆入室ありがとうございます☆ PN:真城灯火です。 『小説家になろう』で書いています。「なろう」で書いている小説も転載させていますが、ここはアニメ「地球へ…」の二次小説置き場です。本編の『君がいる幸せ』は終了しています。今は続編の『限りある永遠』を連載中です☆まずは、カテゴリーの「はじめに」と「目次」「年表」で(設定やR指定について等…)ご確認の上、お進み下さい。 ブログタイトルですが、これの「君」は自分自身、心の事で、「僕」は自分の身体の事です。 自分の心がそうであるなら、自分はそれに従う覚悟を意味しています。 だから、ジョミーや誰かが一方的に誰かに…って意味ではありません。(小説停滞中) 2021年に、他にあるブログを統合させたので、日常の駄文とゲームの話が混ざった状態になっています。

『君がいる幸せ』 限りある永遠(limitato etemita)編 二章七話

2015-06-11 12:18:40 | 『君がいる幸せ』 limitato etemita編二章
☆アニメ「地球へ…」の二次小説です。
 <用語>
惑星ノア 人類の首都星
惑星メサイア ミュウの星 ノアに近い位置にある
軍事基地ペセトラ 人類の軍事拠点 戦後十二人の代表で議会制になる
<人物>
ジョミー ノア前副首相 ジュピターという宇宙の軍を動かせる権限を持っていた
キース・アニアン ノアの首相 人類の評議会議長を兼任していたが…
セルジュ 軍事惑星ペセトラの評議会議長代理(現在、軍部で最高位)


   『君がいる幸せ』 限りある永遠(limitato etemita)編 二章七話

  現在(セドルとジョミー)

 何も無い部屋をぐるっと覆っている白いカーテンがゆれる。
「これくらいなら使える。そうだな、少しずつ能力は上がってゆくと思うけど…今はこれ以上は出来ないな」
 と、やけにあっさりとジョミーが言った。
「どういう事なんだ?それは…」
 セドルは聞いた。
「タイプブルーなら、付き合い長いけど…勝手が違うんだ。このタイプオレンジは」
「タイプオレンジ?」
「今の僕のオーラカラーがオレンジって事」
「それは、大変な事じゃないのか?」
 いつになく神妙な顔でセドルが言った。
「セドル?」
「…俺…」
 カウンターに肘をつき、チラッとジョミーを見て、セドルは言葉を続けた。
「俺は…。いや。お前は何故俺を責めないんだ?」
「……」
「俺がした事をもう気が付いているだろ?」
「まあ…ね」
「あいまいだな」
「今回のソルジャーズのブルーの襲撃で相殺しようと思っていた」
「俺は、お前を利用したんだぞ」
「僕も君を利用したから、同じだ。ベリアルの事をセルジュから聞いたのを知らないふりをしていたし、それだけじゃなく、僕を餌にしてトォニィに協力するように言った」
「いや、同じじゃない。俺はお前をあいつに売ったんだ。ミュウに協力することはこちらにも有益だ。協力はする。だが…今の立場的にはお前が弱い。あの会見で何が起きても俺は見逃すように言われていた。今のお前が普通の状態じゃない事も知っていた…第一、俺は最初からお前を騙していた…だから…」
「だから…空港で会見を辞めるように言ったんだね」
「お前は、俺が止めに入る気でいるのをダメだと、俺をあんな目で見たんだな」
 セドルはもう一度、ジョミーを見た。その眼をまっすぐに見返し、ジョミーは小さく笑った。
「彼には、軍でも知りえない何かがあった。それがニュクスと関係があり、ミュウとも関係があるものだろうことは気付いていた。だから、セルジュも僕もそれを知りたかったんだ。それが、まさか…あんな事だとは、僕は彼の子どもの頃に会っていた。それが彼の悲劇の始まりだ」
「あいつがお前を憎んでいるのを知っていた。なのに、星への入国許可や、あの黒い石をあいつに取られてどうしようもなかった…。こんなのは言い訳なんだが…な」
「ベリアルと僕の秘密を掴みたかったとか?」
「…ああ」
「弱みを握るだけが繋がりじゃないよ。信頼することが一番だ」
「そうかもな。だが俺はこうとしか出来なくてな。ああ、そう言えば、俺はシドからお前を助けるように言われていた」
「シド…から?」
「そうだ」
「いつの間にそんなに仲良くなったんだ?」
 と、ジョミーが笑う。
「お前が寝ていた二か月にな」
「ふーん。そう」
「シドが身体を心配していた」
「それは、知ってるよ」
「で、お前、タイプブルーの力はどうしたんだ?」
「…使い切ったんだよ」
「は?それ…は、どうやって?」
「時間を曲げたんだ…」
「ジョミー?」
「ほんの少し、惑星ニュスクに居た全員の時間を戻した。誤差修正もした。だから、皆は気が付いていない。ミュウの仲間は何かが起きたのはわかったけれど、それに対して彼らも何も出来ない、見ていただけだ…」
「時間を曲げた…?」
「それが、シドの知りたい事?」
「いや、俺が…」
「ねぇ、何故、シドの事を持ち出したの?」
「…お前の事をあいつが心配してたからだ。俺はあいつの気持ちが痛いほど解る」
「友情…なのかな?それは」
「ジョミー。怒ったのか?」
「君は何が言いたい?」
「シドがかわいそうなんだと思わないのか?」
「思わない」
「俺にもそうだが、仲間に対してもか?冷たいやつだな。お前は」
「ここには無いからなぁ…。セドル。少しだけ待っててくれる?」
「え?あ。ああ」
 ジョミーの急な行動の訳がわからないままセドルは答えた。
 それじゃ。とジョミーが部屋から出て行った。




  続く






※短くてすみません。
 なるべく早く次をUPします。