君とともに生き、君とともに逝くのならば、僕は君の為に生きよう。

真城灯火の小説ブログです。
二次小説とオリジナル小説の置き場となっています。
同人に傾いているので入室注意★

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☆入室ありがとうございます☆ PN:真城灯火です。 『小説家になろう』で書いています。「なろう」で書いている小説も転載させていますが、ここはアニメ「地球へ…」の二次小説置き場です。本編の『君がいる幸せ』は終了しています。今は続編の『限りある永遠』を連載中です☆まずは、カテゴリーの「はじめに」と「目次」「年表」で(設定やR指定について等…)ご確認の上、お進み下さい。 ブログタイトルですが、これの「君」は自分自身、心の事で、「僕」は自分の身体の事です。 自分の心がそうであるなら、自分はそれに従う覚悟を意味しています。 だから、ジョミーや誰かが一方的に誰かに…って意味ではありません。(小説停滞中) 2021年に、他にあるブログを統合させたので、日常の駄文とゲームの話が混ざった状態になっています。

「バレンタイン」2014番外短編

2014-02-15 01:00:00 | 『君がいる幸せ』 limitato etemita編
☆番外・短編です。
童話っぽく、絵本のように
セリフが並んでいるだけになっています。
本当は絵も付けたかったけど…(いつか挑戦してみますね)^^;
誰が何を言っているのかは、大体わかると思います。
今回は自分の二次小説は全く関係無しのアニメへの「想い」です。




 「バレンタイン」2014


ある所に小さな家があった。
そこにはソルジャー・ブルーとジョミーが暮らしていた。

「ねぇ、ジョミー。何か足りないと思わないかい?」
唐突にブルーが聞いてきた。
「またそういう言い方をする。何が言いたいんです」
「足りないと思わない?」
「思いません。貴方が居て、僕が居て。それ以上に何が足りないと言うのですか?」
「足りない物が無いのが足りないんじゃないか?」
「では、満ち足りた状態では不安なんですか?」
「そうは言ってないが…。幸せだと僕は不安になるんだ」
「ブルー…。それは間違っていますよ」
「ジョミー?」
「ブルー。今は幸せなんですね?」
「?」
「ええ。どうなんです?今、幸せ?」
「ああ、幸せだ」
「そうですか。じゃ、僕、ブルーの事、嫌いです」
「ええ?な、なぜ?」
「幸せばっかりだと、不安なんでしょ?どうです?ちょっと不幸せになったから、これで満足ですよね?」
「いいや。違う。ジョミーが僕を嫌いだなんてのは…それは…最大級の不幸だ」
「ブルー。幸せが不安なんて言わないで下さい。今を憂うのも、過去に縛られるのも、未来に不安を抱くのも、全て無しです。今、この時を。今の幸せを大事にしましょう」

ある日、ジョミーが子供を連れて帰ってきた。
その子供の名はトォニィ。
「グランパ」とジョミーの事を呼びなついていた。
そんな様子を見て、ブルーが言った。
「その子は、僕の子だろう?」
「ええ?なんでそう思うんです?」
「だって、ほらキレイな子じゃないか?君の子とは思えない」
「キレイって…。どうせ僕は普通ですよ。しかし、この子は、僕らのどちらの子供ではありませんよ」
「いや、きっと僕の子だ」
「ブルー。僕になついているからって、妬いてるんですか?」
「いいや。そうじゃない」
「大丈夫ですよ。この子はあなたの事も大好きですから」
「そうか?」
「そうそう」
「いい。トォニィ。ブルーの事をグランパって呼んであげて」
「グランパ」

「ブルー。今、幸せですか?」
「ああ、幸せだよ」
「もう何も不安に思わないで下さいね」
「ああ」
「トォニィ。ずっと、三人でこのまま居られたらいいね」
「うん」



「あれが現実だったのか。夢だったのかすらわからない。あれは、ブルーが願った事だったのか。ジョミー願ったのか。僕は覚えていない」

「結局、僕はあの二人の夢を叶えてあげらなかった…」



「トォニィ。僕たちはいつもすぐ傍にいるよ」
「大丈夫。何も心配はないさ」
「僕たちはいつでも君を見ている」
「そうさ。胸を張って幸せになるんだ。トォニィ」
「大丈夫だ。僕たちは不幸なんかじゃないから」

「いつまでも、愛しているよ」






     おしまい