君とともに生き、君とともに逝くのならば、僕は君の為に生きよう。

真城灯火の小説ブログです。
二次小説とオリジナル小説の置き場となっています。
同人に傾いているので入室注意★

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☆入室ありがとうございます☆ PN:真城灯火です。 『小説家になろう』で書いています。「なろう」で書いている小説も転載させていますが、ここはアニメ「地球へ…」の二次小説置き場です。本編の『君がいる幸せ』は終了しています。今は続編の『限りある永遠』を連載中です☆まずは、カテゴリーの「はじめに」と「目次」「年表」で(設定やR指定について等…)ご確認の上、お進み下さい。 ブログタイトルですが、これの「君」は自分自身、心の事で、「僕」は自分の身体の事です。 自分の心がそうであるなら、自分はそれに従う覚悟を意味しています。 だから、ジョミーや誰かが一方的に誰かに…って意味ではありません。(小説停滞中) 2021年に、他にあるブログを統合させたので、日常の駄文とゲームの話が混ざった状態になっています。

『君がいる幸せ』 一章「黄昏の海」八話(Jupiter)

2011-06-27 00:49:40 | 『君がいる幸せ』(本編)一章「黄昏の海」
☆アニメ「地球へ…」の二次小説です

 「君がいる幸せ」

  一章「黄昏の海」

  八話(Jupiter)現在
 叫ぶと走り出すジョミー。
 走りながらキースの前の変光ガラスを硬化させてゆく「ビルレスト」はミュウからの攻撃も防ぐようにしてあるので頭痛が襲ってくるがジョミーには効かなかった。
 パキパキという音とともにガラスが氷のように固まってゆく。
 ジョミーのサイオンに反応して外部シールドも強化されていった。
 キースもこの事態に気がつき背を低くかがんでいる。
 彼に覆いかぶさるジョミー。そのまま青く光りだす。
 その直後。
 強力なレーザーカノンが地上から撃ち込まれた。
 ピンポイントで狙われ、外部シールドが細く破られる。レーザーが一直線でこちらを狙ってくると思われたが、何かに当たったように放射線状に分かれて広がり再び一点に集まってくる。
 前面は硬化ガラスが弾いてくれるが、上と横と下からは防いでくれない。
「この力は!」
 爆音と共に二人のいた周辺の廊下が粉々になった。
 狙撃犯は敷地より200mほど先にいた。
 彼らは立て続けに第二波を撃ち込もうとしている。
「もう無駄だよ」
 と彼らの正面から声をかけるジョミー。
 至近距離に現れたジョミーを見て狙撃犯があわてて逃げした。そこに「止まれ」の声と共に追いついたビルレストの護衛隊が銃を向ける。逃げる犯人は振り向き小型の爆弾を投げつけた。
 ジョミーは爆風から隊員を護りながら、犯人もシールドで庇おうとするが、何故かそれは上手くいかなかった。
「……」
 銃撃戦の末、狙撃犯は狙撃されて捕まったが、彼らが自分たちの車を爆破した事で護衛隊に負傷者が出た。もちろん犯人も無傷では無い。
 倒れている狙撃犯に見覚えがあった。
 彼はミュウだ。
 狙撃犯にミュウがいたことで気づくのが遅れ、襲撃を受けてしまったあげくにビルレストに被害と怪我人を出してしまった。
 キースを狙う人がいる事。
 キースを狙うミュウがいる事。
 それを忘れていた訳ではないのに…。最近は襲撃される事がなかったから気が緩んだのだのか?
 ジョミーの中でキースを守る必要性が薄れてきていた。
 全てが動き出す気配がする。
 僕がここを離れない理由の一つにミュウにキースを襲わせない為もあるのだけれど、彼がこのまま第一線から退いていけばその危険性も減る。いや、彼をもう護る事が必要が無いと言う事なんだろうか?今の襲撃もここに僕がいなくても死ぬような事はなかっただろう。
「時がきてしまったのか…」
 襲撃を受ける直前にキースは地下6Fのシャトルの格納庫にジョミーによってテレポートされていた。
「ここしばらくなかったが」
 上の状況を確認すると地上へと戻ってきた。
 歩いて戻ってきたジョミーはビルレストの正面入り口で警備といるキースを見て、かすり傷一つついてないよと明るく「ミュウの服をキースにも作ろうか?」と提案した。
 その背後に、風を巻き上げながらビルレストの庭にミュウの小型機バードフレッチアが到着した。
「トォニィに会ってくる」
 振り返りまっすぐに歩き出すジョミー。
 ジョミーが乗った機体を厳しい眼差しで見送るキースだった。


  つづく