黄昏時

昔懐かしの少年ジャンプで連載されていた某・漫画の自己満足度MAX二次的文章駄置き場です。

案内

2027-07-26 15:10:43 | 案内

二次的自己満文章案内



・嘗て週刊少年ジャンプにて連載されていた「魁!!男塾」の二次的文章置き場です。

・次世代である「暁!!男塾」も置いています。

・作品としては全体的に長文になっています。

・オリキャラが登場します。

・全年齢対象。

・アップ後も、書き直しを行う事が多々あります。



新作横にはが付いています。



魁編

弥月          10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20

21 22 23 24 25 26 27


影  


氷咲          10 11 12 13 14 15 16


番外編

浮舟  

兄妹

約束 暴露 戻れ



激突  

馴染


魁編・短編

初対面 帰るか ごろ寝 入替り

突破口 打開案

激突後 上っ面

裏事情



暁編

莉桜        

斎希     


番外編

月影

冴蔵 専属 花冠 疑問


暁編・短編

お弁当

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見直し・手直し

2018-06-12 13:37:23 | お知らせ

只今、過去記事の見直しに伴い手直しも行っております。


こうしてみると思っていたよりも記事の量が多く、、まだ始めたばかりなのですが、既に力尽きかけています。

久し振りにやると、大変ですね。






弥月11を入れ替えしました。


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裏事情

2018-02-22 08:34:26 | 魁編・短編

無言で、、崩れ落ちる壁の残骸に視線を向けていた。

既に、奴の姿は無い。


逃げたか、、、いや、用が無いと判断をし、去ったのだろう。

そう考えておくのが妥当であると思われる。


ふ、、ん、何度その尻尾を掴みそうになったとしても、こちらとしては不本意この上ない事ではあるのだが、、奴等、本命と定めた人物以外には見向きもしやがらねえ。


己の眼前に広がる壁にできた円形の巨大な穴を前に、そんな事を考えながらも背後にその視線を移した。

「、、、、、。」

其処には、先程倒されたばかりの男がその場にその腰を落とし、その首を前に垂れている。


そして、、、、

その男の方へと近付き、その背後にあったであろう壁を見上げる。


ぱらぱらぱら、、、

壁と言わず、天井にまで達した衝撃によって其処から小さな残骸が時折崩れ、落ちてきていた。


俺の繰り成したそれよりも、遥かにでかい衝撃でもってその壁は円形に破壊され、破壊しきれなかった分はその上にある天井にまで至り、崩していた。

何事もなければこの壁はそのまま、己のその姿を保つことが出来ていたであろう、が、、、俺が此処に入るよりも先に感じていた男の「それ」が室内に入っても尚、残されていた。


俺は見えないながらも、「それ」がいるであろうその方向に向けて技を発した。衝撃で壁に穴が出来た。


その時の衝撃が反対側の壁にまで伝わった結果、それに反応してそれまで無傷に思えたこの壁が崩れ落ちた。

いや、消滅した。

というのが正解であろう。


やはり、この男の体内にはその全てを打ち込んではいなかったようだ。

もし仮にそれを成していたのであれば、この男のその身、何一つとして残ることは無かっただろう。


ふ、、、ん。

流石、特例によってその実力を認められただけのことは有る。


ぱらぱらと崩れ落ちている壁の残骸を見上げ、そんな事を考えていた。

幸いにしてここは安置室、安置室にある「それら」を運び出すという名目で、こいつ等を運び出すには程好い。


「・・・・・。」

あー、、、「ついで」だ、独眼鉄とやらのその体も移動をしておいてやるか、、やれやれ、、、このでかい穴の開いた壁を修復しなければならないのか。


そう思うと、流石のこの俺も溜息を吐きたい気持ちになってくる。

兄遣いの荒い奴だ、、後でスペシャルジャンボパフェを一週間連続で奢らせてやるか、、、あー、種類は日替わりで楽しむことにしよう。


そんな事を考えながらも、俺は其処に安置されている独眼鉄のそれに目を向けた。

世話をするついでだ、いっそのことこいつにも奢らせてみるか。


スペシャル・ディナー付きで、、、


いや、待て、、、こいつ、金を持ってそうにないな。

そう思いながらもそれらの後始末に掛かっていたところ、その背後にいつの間にか馬鹿でかい男が立っていた。


「移動の為のヘリが(遺体回収の名の元)既に到着している、と同時に、壁の修復隊も到着した。

作業中のまやかしは貴様に任せれば良いのか?」

ったく、、お前、出場戦士として登録されていたんじゃないのか?何をウロチョロとしている。


副将。






魁編・短編「裏事情」-完-



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弥月・影 2

2018-02-21 20:37:34 | 二次・弥月 影

「やはり、、間違いないな。

その時期は近い。」

「----------。」


そう伝えた所、豪毅が微妙な面持ちでもって此方にその視線を向けていた。


「?!何だ、、、どうした。」

その反応に疑問を感じそう訊ねると、奴はその目を静かに閉じていた。


暫し、沈思黙考。

仕方が無いので私もその間に付き合う事となった。


と、、奴はやがてその口から大きな溜息を一つ、吐き出していた。


「いや、、、何でもない。」

奴のその頬に何やら光るモノがタラリと垂れたようにも思えたのだが、気のせいであろう。


「、、、、私のこの姿なら、、気にするな、今後動くとなるのならば、この「なり」の方が何かと都合が良い。

最も、、、正直な所 私としてはこの見てくれは窮屈でもあるのだが、、致し方ないと諦めている。」

ぽりぽり、、奴にそう説明を付け加えつつ、己のその頬を指先で軽く掻いた。


「、、、、、。」

そう伝えたところ、奴のその眉間の皺が一層深味を増してはいるのだが、、、致し方が無いのでここは耐えてもらう。

そんな奴のその小脇には、奴愛用の刀が抱えられていた。


「ま、気にするな、、、私も今の己に違和感が無い訳ではない。

多少、戸惑いらしきものも有るのだが、、此処は互いの為、深く考える事は控えるに限る。

気にするなと言う事には確かに私自身、苦しく思う部分が無い訳でもない。

このナリを私自身が保っている事自体に無理が有るのかも知れんが、、、此処は耐えてくれ。


いや、耐えろ。」


きっぱりとそう言い放ったところ、奴は「分かっている。」と短く返してきた。

そう返したその後で、奴がその視線をスゥーッと冷ややかなもの、いや、冷静なモノへと変貌させると 続いて次の様な言葉でもって伝えてきた。


「で?!、、この後はどうする事が最善であるとお前は判断するのだ?」

「それは、、お前にとっての「最善」か?!それとも、、、」


私は豪毅のその言葉に対して己のその口元に笑みを浮かべつつ、そう問い掛けた。

私のその視線の先にはソファーの上で横になり、深い眠りについている弥月のその姿があった。


その身には男塾のそれでもなく、そして綾乃森の戦闘服とも言うべき黒一色のそれとも違う。

実に女の子らしい装いを身につけていた。


そして、、その右腕はその傷を露わにした状態でもあった。

そんな彼女が、、、今、我々の眼前に於いて心地良さげに深い眠りに落ちていた。









ドガッ、、、、、、!!!

ここは、、安置室ではなかったか。


独眼鉄のそれに対処を行った所でそれ迄ベッドの上に転げ安置されていた筈のそれが、次々と起き上がってきていた。

同時に私に向かって殺意を伴った状態で飛び掛かってきたので、遠慮無くそれ相応の対応でもって迎え撃つ。


どっ、、、、!!

ベッドに横たわり安置されていた筈の男達全ての動きを封じたそこで、室内の一角へとその視線を移した。


「よお、、、やっとお出ましか、随分と勿体つけやがって、まどろっこしいんだよ、てめえ等のやり方は。」

ジロリ、、、そう言葉を吐きつつ、そこにいる男のその姿を捉えた。


にやっ、、、、、


その口元に薄気味の悪い笑みを浮かべつつ、奴は俯き加減にあったその顔を上げていた。

「、、、、、。」

そこには「予想通り」の面構えの男の顔があった。


待ちに待った顔立ちの男が、今、私の目の前にやっとその姿を現した瞬間でもある。


だが、、、、、






辺りに、轟音が響いていた。

いや、通常であったのなら、、と、付け足しておくべきか。


流石、色々と金に余裕のある奴はやることが違う。

恐らくはここ安置室だけではないだろう、防音は当然のことながらこの程度のやり合いで壊れるような軟な設計で造られた物ではないらしい。


ふっ、、、暴れやすい。

だが、そんな事は今はどうでも良い。


「-------。」

その視線を改めて向けてみれば、其処には私の手によって捕らえられているあの男のソレがあった。


私のその手は奴の喉元をガッチリと捕らえ、その上にある頭部はやや後方へと力無く項垂れている。

其処に壁がなければ、それは更にダランとしていたことだろう。


既にコイツの意識は失われている。

その顔をジロリと見据えたまま、奴のそれをジックリと観察する。


「、、、、、、、、。」

やはり、、「作り物」であったか。


項垂れたままピクリとも動かない男のそれを捉えたままに、心の中でそう呟いた。


つまりは、こいつのこの顔は整形によってなされた物。

こいつ本来の面構えとは異なる。


が、、、

「作られた」その面構えにも意味はある。


整形とはいえ、その面構えをする事を許されているという事は、、、つまり、そういうこと、、だ。

こいつは、これ迄にやって来ていた烏合の衆とは違う。


奴直轄の命により、動いている。

要するに、、上層部、幹部級の一人であると判断しても良いだろう。


が、しかし、、、その腕自体は大したことが無い。

先ずは先制として簡単な腕馴らしから始めようというのか、、随分と、悠長な。


悠長というよりは、、こちらの反応を見て楽しんでいるだけなのか、どちらにしろあの男の考える事は良く分からん。


そんな事を思いながらも、その場を後にした。

独眼鉄に対するそれは、既に終えている。


奴はベッドに横たわる独眼鉄のそれを盾にしてみるのも良いかも知れん、といった程度に考えていたのかも知れぬ。

が、それは私が許さなかった。


まどろっこしいのは好かんからな、グダグダと長引かせる暇があるならサッサと片付けちまうに限る。

奴等の下らねえ戯言に付き合うつもりも毛頭なかった。



「?!」

そう思いながらも安置室を出ようとしたその時、異様な寒気を感じた。


冷気による静かな抱擁、、とでも言えば良いのだろうか、一瞬にして身の全てがその奥底に至るまで完全に凍り付いてしまうかのような寒さを感じた。

慌てて己の背後を確認したが、其処にはそれらしい人物の姿は見当たらない。


その気配を感じとることも出来ず、其処には先程私が倒し終えた男達がその身を転がしているだけであった。

それでも、注意深く室内を見渡す。


が、あれ程までに一気にこの身を震え上がらせた程の寒気を伴う「気」を放った者の正体を、そこから見付け出すことは出来ずにいた。

徹底してその気配を消し、そしてその姿を消した状態。

とでも言えば良いのだろうか。


この状態において、安易に動くことは得策とは言えないだろう。


仕方が無いので、そのまま安置室を後にした。

安置室を出て直ぐ、そこに一つの人影があることに気付いた。


「何だ、もう来ていたのか、、早いな。」

内心ほっとしながらも、その人影の主が誰であるのか確認ができたそこで、そう言葉を投げ掛ける。


「まさかとは思うが、、、今の、あんたの悪ふざけ、、ってえ事は無い、よな?!」

そう言葉を紡いだその後で、ギコチナイながらも、冗談交じりにそいつに向かってそう尋ねてみた。


「何のことだ、、、」

私のその問いに対して、空かさず感情の余り籠っていないかのような言葉が返ってきた。


「----------。」

先程のあれは、、、当然ではあるのだが、こいつの悪ふざけではないようだ。

まあ、こいつがそういった系統の悪ふざけをする性状ではないこと、良く理解はしているのだが、、、


それは、、あれが敵方の者が発したものであり、そして、、行った行動であるという事。それを、認めたくない、、という私自身の心のそれが表面化した状態での言葉であったのかも知れない。


「それはそうと、、やっと本隊と思われる奴がその姿を現したのか?!」

私の反応などどうでも良いかのようにして、奴は早々にその話を本題へと戻していた。


「まあ、それなりだとは思う。後は任せた。」

片手を上げ、そいつに向かってそう言葉を放つと、私は闘場へと向けてその足を進めることにした。


ズッ、、、、ン、、、、

私が安置室を後にしてから間もなく、地響きと思われる振動を感じた。


「?!」

気になり、背後にある安置室にその視線を向ける。

が、、それ以上変化らしい変化も感じられず、そこに残った男の事を考えたのであるのならば、何ら心配をしなければならない必要性も無いものであると判断をし、私は思わず止めてしまっていたその歩みを再び進めていた。









、、、、、、、、、、。

地上へと戻ると、何やら血に塗れた挙句 乱れたモヒカンを整えている卍丸の奴のその姿があった。


ジロリ、、、

奴のその目が、無言ながらも色々と言いたい事を詰め込んだ上で睨みを利かしていた。


あー、、、そういえば、遠征のその地において絶えず弥月とその行動を共にしてたのはこいつだったな。

そんな事を考えつつも、無言で奴に救護室が完備されているヘリへと向けてその顎先でもって指し示した。








 弥月・影 1へ 案内


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馴染

2018-02-19 08:50:20 | 魁編・番外

ふ、、、ん、、

この程度で、寝込むとはな、、、


そう思いつつも開いたその目でもって室内を見渡すと、こちらのその顔を見下ろしている者があることに気が付いた。

なんだ、お前か、、、

そう、心の中でつぶやいた。


「よお、元気そうだな。」

此方の顔を見下ろしつつ、そいつがそう言葉を発してくる。


それまで伸ばしていた髪をバッサリと短くしたのは、確か三歳の祝いの後だと聞いている。

そんな事を考えつつも、そいつのその顔を見上げた。


「ったく、派手にやったな、お前。

だがまあ、済んでの所で何とかなったというか、、、幸いにして死者が出ることは無かったようだ。」

「、、、、、助かったのか。」


「?!」

俺のその言葉に対して、目の前のそいつが不思議そうにして小首を傾げている。


「奴は、、、」

「お前が言う奴とは「弥月」の事で合っているか?だったら、心配はない、何かと窮地はあったが命に別状はない。

今も、治療に長けた連中がその全力でもって対応にあたっている。

で、お前自身も、、、それ相応に深手を負っている。

粗方の治療は済んでいるんで仕上げはお前が行え、と命じられた。」


奴は俺のその顔を見下ろしていたその体を離すと、こちらがその体を起こしたのを確認し、ぶっきら棒な物言いで俺に向かってそう説明をしてきた。


こいつは、本来であれば綾乃森の実子でもある。

実質的には、こいつが末娘となる。


こいつは生まれながらにしてその才を認められたが故に、宗家の当主の後押しもあり、現在は特殊な位置に存在していた。

こいつは綾乃森の姓を脱し、その位置に就くべく為の学びを既に開始している。


この時期の短髪は、その証でもある。

その長い髪を儀式によって切る者も決まっており、その実力を認めた証のひとつとして、その者がソレを行う。


とはいえ、、元々は女子、俺ほどの短さではない。

その髪の長さは兄達のそれが一般的と思われるソレよりも長めであることもあって、それよりも短い。


が、顔立ちは兄達に似て整っている。

例えその髪が短くとも、何処か柔らかさの残るその顔立ちから、女であることは一目瞭然であった。


そしてこいつが生まれてから数年後、弥月が綾乃森の娘として迎え入れられていた。



「ったく、綾乃森にとって一文字は無くてはならない存在だからな、お前等の性分、理解してはいるが、ほどほどにな、、と、お前等にとっては無理難題なことを言ってみる。

ま、冗談はさておき、、、どうだ?どこか不便を感じる部分はあるか?!

動きに違和感を感じる部分、あるのなら言ってみろ。」

此方に向かってそう尋ねてくる奴に応じて己の体の動きを確認してみる、問題はない。


「、、、、、、、無いな。」

そこでそう答えると、奴はその口元にニンマリと笑みを浮かべていた。


「ま、そうだろうな、、返ってきた感覚からすれば見落としは無い筈だからな、、まあ、その体の傷を綺麗に無くす迄にはそれ相応の時間が必要になってもくるが、、そこは私が責任を持って完治させる。」

「大した自信だな。」

「あ?!お前の素養が良いんでな、問題なく治療を進めることが出来る。

そう言っているだけだ。」


俺のその言葉にそう返しつつも、奴はこの部屋の障子を開けていた。

その先には、見慣れた我が家の縁側と庭が拡がっている。


気を失っている間に、運ばれてきたのか、、、

そう思いつつもその場に腰を下ろし、庭先を見ている奴にその視線を向けた。


「、、、、、そういえば、貴様、あれを誰かに教えたのか?!」

ふと思い出したことがあり、尋ねると奴は不思議そうにしてこちらを振り返っていた。


「やっていたではないか、、以前。」

前に、奴が庭先で見せていたそれを軽く真似て、その手を動かした。


「、、、あー、、あれか。

あれなら、やたらと興味を示した奴がいてな、深家の了解も得たんで教えた。

なんだ、お前、そいつの事を見たのか?」

「お前が繰り成すそれには遠く及んではいなかったが、中々に、、、素質のある奴なのかも知れん。」

「ふーん、、って、ことは、それと分かる段階にまではモノにすることが出来ているってえ事か、、ったく、いるんだなあ、そういう奴。」


等と言いながらも、奴はその口元に笑みを浮かべるとその背を障子の縁に寄り掛からせていた。


「これから暫く、、お前の体が落ち着いた状態になるまでは、私が傍にいる。」

「心得ている。」

奴のその言葉にそう応じると、俺はその体を再び布団の上に横たわらせていた。





-----------。

それから、幾年かの月日が流れた。


その後、奴とまともにその顔を合わせたのは、男塾の校庭内であった。


「貴様、此処で何をしている。

此処は女人禁制だが、、、」

「何を言っている、私はこれでも入塾試験を受け、正式に入塾を認められている。

最も、、つい先ほど塾内の立ち入りを禁じられちまったがな、で、あれだ、外回りっていうのか??塾外行動を命じられたんだが、それって何だ?!」


その身に男塾の制服を纏い、あっけらかんとした表情で奴はそんな事を口にしていた。


「なら、三号生の居棟に向かえば良い。」

「三号生?!」

「案内する。」

と、いう事でこいつとは時折討伐の為の相棒として、行動を共にする機会が増えていた。


そんな中、俺はとある事件を起こし、停学処分を受けることとなる。








「俺が、、、ですか?!」

「強制ではない、お前自身の意見優先だ、問題が無いというのならその方向で話を進めるつもりでいる。

まあ、現段階では貴様は候補の一人、とでも思って貰えればそれで良い。

で?答えは。」


それは、突然の申し出でもあった。

停学期間中、それなりにやることはあった。

それの合間を見計らうようにして、深家より直接の呼び出しを受けた。


「暇が出来たなら、適当な時を見計らい、立ち寄れ。」

程度のものではあったのだが、、、



「、、、、申し分は無いかと。」

「、、、、、、。」


問われたそれに対する俺のその言葉に、彼女はその口元にうっすらと笑みを浮かべていた。

笑みを浮かべているだけだというのに、そこから伝わってくる威圧に気圧されそうになる自分がいることに気が付く。


ふ、、らしくない。


らしくないのかも知れんが、認めざるを得ん事実が存在していることに変わりは無かった。

生まれたその時から、この方には一族共々目を掛けて頂いているという事もある。


何かと大恩ある人物であると同時に、その実力も兼ね備えてもいる。

それにしても、、、その話、俺に等持ってきて良いのであろうか。


そう、思わなくもない。


大事な、娘であろうに。

いや、当然のことながら弥月の奴もそうであろうが、、奴は彼女からすれば綾乃森姓を名乗ってこそはいないものの、実子でもある。


が、しかし、それさえも元を辿ればその実力を信じているが故に、、ともとれる。


まあ、そういった事はどうでも良かろう。

先にも言ったとおり、俺からしたら「申し分のない」話である。

俺はそれを受けることにした。


「分かった、では、任そう。

事の次第はお前が必要と感じたその時に、直接奴に打診をしてみれば良かろう。

結果、どうなるかは分からんが、、、その時まで、奴は事実上貴様の管轄内に置くこととする。

それで、、良いか?」


「構いません。」


その言葉を残し、俺はその場を後にした。






「そっつぎょうしちまったぜ、おい。」

そう言いながらも、まだ停学の開けていない俺の首にその腕を巻き付け、嬉しそうにして奴はそんな事を口にしていた。



そして、、、、

それから間もなくして、卒業するよりも前から伸ばしていた髪を奴は結い上げ、その身には奴のそれに見合った和服を身に付けていた。

戦いの場に無ければ元々が穏やかな表情の持ち主でもある、その姿が実に似合ってもいた。


やはり、生まれながらにしてこいつは「女」であったな、、、

例えその身をどのような状況に置こうとも、女である部分が霞むことは無かった。

いや、寧ろ研ぎ澄まされたというか、、



そんな事を、感じていたのだが。







「おい、何をしている。」

再び、そいつが男塾の制服を身にまとい歩いている姿を目にした。


「あ?見て分からないか?!」

「分からん、それよりも、、、何だ、その扮装は。」


呆れたようにして言葉を吐けば、奴は実に嬉しそうにしてその口元に笑みを浮かべていた。


「これから、〆の作業に取り掛かる。

烏合の衆はさておき、大将格は、、間違い無く潰す。

その為の、下準備に行ってくる。」


そう、俺に対して答えたその後で「じゃ、そういう訳で、、私は先に会場に向かう。」との言葉を付け足すと、奴はやってきた小型のヘリに乗り込んでいた。


他の連中はいない、俺だけが奴を見送ることとなった。

「会場で、、待っている。」

扉が閉まる前に、何かを思い出したようにして奴はその口元に笑みを浮かべると、俺に向けてそう告げていた。


??

会場?!

それは、、天挑五輪大部會、それの、、会場のことなのか?


俺は、、今の所は天挑五輪大武會の出場戦士ではないのだが。

奴を乗せ飛び立ったヘリを見上げつつ、俺はそんな事を考えていた。









魁編・番外「馴染」-完-





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