ビートルズはすごい。すごいグループだ。そのすごさは改めて言うまでもないが、その力の源は半分以上がジョン・レノンによるものだということは周知の事実。ポールも素晴らしい才能の持ち主だが、この二人が出会ったことが、世界の音楽を変えた。
自分が知っていたのがここまで。ほとんどのLPを所持し(あーー、もう聞けない・・・)、私の大好きな財津さんが崇拝するのがビートルズ。長男の幼稚園での音楽祭で演奏した『ヘイ・ジュード』は、忘れられない演奏で、今でも聞こえるたびにうるんでしまう。
彼はいわゆる天才だった。20世紀のモーツァルトだった。彼が生み出していく音楽は、いままで誰も聞いたことがない旋律で、その旋律は聴くものに心の底から何か鼓舞させる力を持っていた。
たっぷりと音楽を作り出し、世界中をめぐり、いたるところで失神する人々を生み出し、ツァーをやめた。自分たちのコンサートに来る人は、音楽を聴きに来るんじゃない。ただキャーキャーと声をあげ、ひとかけらの音も聞こえない。そして、彼らはスタジオに入り、音を作り出すことに熱中した。その時、わずか20代半ば。
言動一つが物議をかもしだす。彼らの一挙手一動が世間を右往左往させる。あまりに若くして孤高の存在に上りつめてしまった彼らが、言葉を知らなくても責められはすまい。でも、大人たちは責める。小さな言葉じりを捉え、非難し、攻撃する。それも人気税の一つ。
自分の生き方は一体どうすればいいのだろう。何をどう言えば、理解してもらえるのだろうか。素直に表現していてはいけないのだろうか。自己表現に行き詰ったレノンが出会ったのがヨーコ・オノ。前衛的なアーティストとして、すでに有名だったヨーコとの出会いが、彼を一層前進させた。
思ったことをそのまま言う。素直に自分を表現する。ごくごく簡単なこと声に出して言う。戦争をやめよう。平和を望もう。自分たちが平和を望めば、戦争は終えることができるはず。
泥沼に陥ってしまっていたベトナム戦争真っ只中で、戦争をやめようといった人はたくさんいた。でも、市井の一市民が言うのと、ジョン・レノンが言うのでは、同じ一人の言葉でありながら、影響力の大きさは計り知れない。そしてそのことをジョン自身もいやというほど自覚し、それをうまく使う術を操縦して行く。
一ロックン・ローラーの言葉は、それだけのものではなくなっていく。波紋のようにじわじわと広がっていく。その影響力を誰よりも恐れたのがアメリカ政府であった。そうだろう。アメリカだもん。
自分たちより強い存在は認めない。いや、いてもいいのだが、自分らの影響内であれば、なんら問題はない。しかし、彼らはそうではなかった。並はずれたカリスマと、人気と、ゆるぎない信念は、政府をビビらせる。
ジョンとヨーコが平和を訴え、ドクロの国旗の前の写真や、ベッドインはそれなりに知っていた。しかし、それらの運動が、どれほどのうねりを見せたのかを恥ずかしながら初めて知った。有名だし、力もあったし、何をやっても許される状況にあったのだろうと、甘く思っていた。・・・反省。深く、深く反省します。
彼らの絶対の勇気と、ゆるぎない信念がこれほど凄いものだったとは、知らないというより衝撃だった。そして、それを支えたのはヨーコだったわけだ。
100万人が右を向こうとも、われ左に行かん!・・・はできそうにないが、気持はやめてない。がんばる。
『戦争を終わらせよう』という看板を世界中に掲げようとしたジョンに、「お金がかかるでしょう」との問をかけていたが、その答えがいい。「命より安い」・・・素敵だ。
コメントを寄せる人の中にチョムスキーがいたのに驚愕。さすがだ。
◎◎◎◎○
『PEACE BED アメリカvsレノン&ヨーコ』
監督 デヴィッド・リーフ/ジョン・シャインフェルド
出演 オノ・ヨーコ ジョン・ウィーナー ロン・コーヴィック アンジェラ・デイヴィス ジョン・シンクレア タリク・アリ ボビー・シール
自分が知っていたのがここまで。ほとんどのLPを所持し(あーー、もう聞けない・・・)、私の大好きな財津さんが崇拝するのがビートルズ。長男の幼稚園での音楽祭で演奏した『ヘイ・ジュード』は、忘れられない演奏で、今でも聞こえるたびにうるんでしまう。
彼はいわゆる天才だった。20世紀のモーツァルトだった。彼が生み出していく音楽は、いままで誰も聞いたことがない旋律で、その旋律は聴くものに心の底から何か鼓舞させる力を持っていた。
たっぷりと音楽を作り出し、世界中をめぐり、いたるところで失神する人々を生み出し、ツァーをやめた。自分たちのコンサートに来る人は、音楽を聴きに来るんじゃない。ただキャーキャーと声をあげ、ひとかけらの音も聞こえない。そして、彼らはスタジオに入り、音を作り出すことに熱中した。その時、わずか20代半ば。
言動一つが物議をかもしだす。彼らの一挙手一動が世間を右往左往させる。あまりに若くして孤高の存在に上りつめてしまった彼らが、言葉を知らなくても責められはすまい。でも、大人たちは責める。小さな言葉じりを捉え、非難し、攻撃する。それも人気税の一つ。
自分の生き方は一体どうすればいいのだろう。何をどう言えば、理解してもらえるのだろうか。素直に表現していてはいけないのだろうか。自己表現に行き詰ったレノンが出会ったのがヨーコ・オノ。前衛的なアーティストとして、すでに有名だったヨーコとの出会いが、彼を一層前進させた。
思ったことをそのまま言う。素直に自分を表現する。ごくごく簡単なこと声に出して言う。戦争をやめよう。平和を望もう。自分たちが平和を望めば、戦争は終えることができるはず。
泥沼に陥ってしまっていたベトナム戦争真っ只中で、戦争をやめようといった人はたくさんいた。でも、市井の一市民が言うのと、ジョン・レノンが言うのでは、同じ一人の言葉でありながら、影響力の大きさは計り知れない。そしてそのことをジョン自身もいやというほど自覚し、それをうまく使う術を操縦して行く。
一ロックン・ローラーの言葉は、それだけのものではなくなっていく。波紋のようにじわじわと広がっていく。その影響力を誰よりも恐れたのがアメリカ政府であった。そうだろう。アメリカだもん。
自分たちより強い存在は認めない。いや、いてもいいのだが、自分らの影響内であれば、なんら問題はない。しかし、彼らはそうではなかった。並はずれたカリスマと、人気と、ゆるぎない信念は、政府をビビらせる。
ジョンとヨーコが平和を訴え、ドクロの国旗の前の写真や、ベッドインはそれなりに知っていた。しかし、それらの運動が、どれほどのうねりを見せたのかを恥ずかしながら初めて知った。有名だし、力もあったし、何をやっても許される状況にあったのだろうと、甘く思っていた。・・・反省。深く、深く反省します。
彼らの絶対の勇気と、ゆるぎない信念がこれほど凄いものだったとは、知らないというより衝撃だった。そして、それを支えたのはヨーコだったわけだ。
100万人が右を向こうとも、われ左に行かん!・・・はできそうにないが、気持はやめてない。がんばる。
『戦争を終わらせよう』という看板を世界中に掲げようとしたジョンに、「お金がかかるでしょう」との問をかけていたが、その答えがいい。「命より安い」・・・素敵だ。
コメントを寄せる人の中にチョムスキーがいたのに驚愕。さすがだ。
◎◎◎◎○
『PEACE BED アメリカvsレノン&ヨーコ』
監督 デヴィッド・リーフ/ジョン・シャインフェルド
出演 オノ・ヨーコ ジョン・ウィーナー ロン・コーヴィック アンジェラ・デイヴィス ジョン・シンクレア タリク・アリ ボビー・シール
何かを 変えられると思っていたあの頃・・・。
熱にうなされるように走りきった時代でした。
そして、何も変えられなかったけど、
いつも 僕の傍にはジョン・レノンが居ました。
「イマジン」は、僕の永遠の曲です。
どういう訳か ずーっと 涙を流しながら見ていました。
ビートルズの存在と歌を知ったのは、すでに解散する直前くらいで、さすがに小学生の立場では、彼の真の生きる道を理解するところには行ってませんでした。
もう、6,7年早く生まれてたらなあ、とも思うところです。
「イマジン」の詩は本当にすばらしいです。
あの詩の持つ意味の大きさをもっともっと多くの人に知ってもらいたいと強く願います。
「ミルコのひかり」「PEACE BED」「マリア」の3本立でした。やっぱりこの3本の中では、「PEACE BED」が一番印象に残ってしまいました。ジョン・レノンの前では、キリストも霞んでしまいました。ビートルズの音楽を聴いたのは、小学生の時。七つ上の姉が聴いていたので、自然に耳に入ってきました。でももう、解散していたのでリアルタイムではありません。20年以上たった今でも、ちょっと聞こえてくると、聞き入ってしまいます。
アメリカは、恐い国です。すごい国です。
でも、「人の命の値打ちよりも、高い物はない」と言い切った、ジョン・レノンは、もっとすごいです。
ご苦労様でした。
年末、ゆっくりお休みください。
ジョン・レノンの孤高のすごさがビンビンと伝わってくる映画でしたね。
胸に突き刺さるものがありました。
私も聞いたのは姉のラジカセからでしたわ。
エアチェックなんかして、一所懸命コレクションしてました。
やはり、アメリカという国は、一度きちんとこねくり回すべきではないかと。でも、おもしろい国です。