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グーグーだって猫である

2008年09月11日 | か行 日本映画
この年になっては、少女マンガを手に取る勇気はなくなったが、これでも昔は少女だった。ちゃんと別マとか、少女フレンドとか見ていた。

あたしが少女のときから「ガラスの仮面」は連載をしていたわけで・・・・。すご。

「ベルサイユのばら」は中学校の時。もうちょっと成長してくると、すこーし背伸びして、竹宮惠子とか、萩尾望都。ずっと変わらず読めるのはやっぱ大和和紀でしょうか。

一条ゆかりはいまだにおしゃれだし、池田理代子と里中真知子はお勉強派。

そんな中で異彩を放っていたのが大島弓子。あまあまの綿菓子みたいなふわふわ・ふりふりの絵の中に、なんかすごい哲学があった。人を超えた何か。

もの凄い厳しい現実を突きつけられたり、究極の選択を迫られたり・・。ま、はたから見るとどうってことないのですが、当人にとってはものすごいこと。

結構深淵だったりするのだが、その中身の完成度とふわふわ絵のギャップ!クロスオーバー感も魅力の漫画だった。で、あたしの本棚の手塚がずらーーと並んでる中に、ぽつねんと存在していた大島弓子の漫画。

全部が全部好みか、と言われると、頭をかしげるものもあるが、何ともどうしようもなくいとおしいものもある。やっぱ「綿の国星」のラフィエルでしょうか。

で、しばらくして、新巻出ないあなあと、思っていたところ、ガンだという話を聞いて、ものすごいショックを受けた。手塚に続いて、またガンで稀有な才能を失うんだろうか、と嘆いていた。しかし、治癒したとの話。ものすごくうれしかった。

もともと寡作なので、次々と本が出るわけではないが、じっくり書いてくれる。その独特の世界観は病みつきになる。

で、謎と言われていた作家の様子が自伝的なエッセーを通して語られたのが本作。本当にこういう人なんだろうな、こうやって作品ができてきたんだろうな、本人もほやほやっと、須和野ちび猫みたいなぽやっとした人なんだろうな、と。

彼女の世界観がよーく出てた。きっと彼女の大好きな人の象徴がラフィエルで、それを猫にしちゃったけど、人間で言ったら加瀬クンのような人だよ・・・みたいな。(この辺は私情です)

森山中と、手前味噌の角川が馴染んでなかったが、あれがないと、本当に深遠な哲学作品になってしまうだろうから、ちょうどいいかも。

「ジョゼ虎」以来の上野&犬童監督だったが、「ジョゼ・・」のときに彼女のキャラが十分生きてなかったような鬱憤を晴らすような頑張りぶり。

無性に「綿の国星」が読みたくなったのだが、残念、実家にあった。あーー、読みてえ。そう、何度も何度も読み返したくなる漫画。

◎◎◎○

『グーグーだって猫である』

監督・脚本 犬童一心
出演 小泉今日子 上野樹里 加瀬亮 森三中 林直次郎(平川地一丁目) マーティ・フリードマン 大後寿々花

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10 コメント

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確かに (ガエル)
2008-09-14 15:23:09
初コメさせて頂きます。

犬童監督と上野樹里の「ジョゼと虎と~」を覚えてます。あれが上野とかは思わなかった。見返して見ても微妙に太ってるし、少し違和感がある役かなって思う。逆にその映画の時の江口さん?の方が印象強くて今になっていろいろな映画やドラマで見ると嬉しくなる。話が映画からずれてしまってすみません。加瀬君はやはりかっこ良かったです。
これ漫画だったんですね・・・ (圭一朗)
2008-09-14 21:56:57
 映画だけでなく「漫画」の達人でもある桜井先生ですから、こういう話になるとノッテきますねぇ。
「漫画」は、ほとんど知らないので、桜井マンガの話(特に手塚漫画)は新鮮です。

 それにしても、キョンキョン いい役者になりましたねぇ。
今度の「トウキョウソナタ」も楽しみです。

あの子猫、大きくなって「週間朝日」の表紙になってました。

「グーグー」っていう名前の意味、そうだったんですね。
僕は、グーグー寝てるからだと思ってました。(笑)
>ガエルさま (sakurai)
2008-09-15 17:01:36
いらっしゃいませ。どうぞよろしく。
上野樹里の結構出始めのころで、まだキャラがいまいち出てなかったころですね。
今だと、十分彼女のキャラを生かせますが、あれはなんつっても池脇千鶴でしたから。
加瀬クン、よかったですねえ。
さまざまな映画で、いろんなキャラを演じてますが、この加瀬君は、彼ならでは!といった風でした。
>圭一朗さま (sakurai)
2008-09-15 17:16:44
正確にいうと、自伝的エッセーというやつかと思います。
大島弓子の世界は、本当に独特。
あっちの世界・・・という感じです。
その雰囲気がよく出てたと思います。
犬童監督は、彼女の本が大好きなんだとか。
雰囲気を楽しむ、ということをあまりしない私ですが、今回はその空気を楽しみました。
監督は大島弓子派?! (mezzotint)
2008-09-16 22:41:11
sakuraiさん
今晩は(^_-)-☆そうなんですか!
監督は大島弓子さんの本が好きなんですね。
いやあ~私は彼女の本は読んだことなくて。
名前くらいしか知らないという感じです。
少女漫画を読まないことはなかったのですが・・・。
私の愛読したのは本村三四子?とか美内すずえ、
水野英子など等。一条ゆかりもちょっと読んだかな?
独特な大島弓子の世界は知らずに通り過ぎました。

>mezzotintさま (sakurai)
2008-09-17 08:25:22
自分の作品に大きく影響している漫画がある、というのをなんかで見ました。
そう言われたのを聞くと、ああ、なんかわかるなあ、、、犬童監督の空気がどこから来たのか分かったような。
mezzotintさんは絵は専門家ですから、きっと視点も違うんでしょうね。水野英子!!なるほど。
なんか通じるものを感じます。
槙村さとる (武子丸)
2008-10-07 22:45:09
先生、こんばんは。
この映画に、槙村さとる先生が出演していましたね!
私、「愛のアランフェス」大大好きなんです!!!!家帰って、また読んじゃいました。

多分sakurai先生は、うちの姉とタメ年くらいかも・・・。別フレに別マ、別コミ、あとリボン。読みまくりでした。コミックもどれだけ集めたことか 

樹里ちゃんは「ジョゼ」では、妻夫木君の彼女らしき役どころでしたよね。

次のキョンキョンは「トウキョウソナタ」楽しみです
>武子丸さま (sakurai)
2008-10-08 08:41:27
え!それは気付かなかった。どこどこ?
あたしも「愛のアランフェス」!!好きでした。
いまは、文庫版が本棚に並んでます。
河あきらとかも好きだったかも。
最近は佐々木倫子がお好みです。
「トウキョウソナタ」!もうすぐですね。
楽しみです。
確か・・・ (武子丸)
2008-10-08 22:47:46
全集発売を記念して、お祝いしていた会場にちらっと登場してきて、あいさつしてましたよ。あれ?違ったかな?でも、エンドロールにも名前が出てましたよ

追伸 あたし、絶対自信あります!!先生と漫画の話したら、止まらないと思います
>武子丸さま (sakurai)
2008-10-09 08:39:05
そうでしたか。ありがとう。
なははは、漫画漬けの青春でしたからねぇ。
文学少女にならずに、漫画少女で終わってしまいました。
まずいのは、うちの子らも完全に漫画少年です。
どうしましょう??
今度ぜひ、漫画談議しましょう。

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□作品オフィシャルサイト 「グーグーだって猫である」□監督・脚本 犬童一心 □原作 大島弓子「グーグーだって猫である」(角川書店刊) □キャスト 小泉今日子、上野樹里、加瀬亮、林直次郎、伊阪達也、大島美幸、村上知子、黒沢かずこ、高部あい、田中哲司、でんでん...
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