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オリバー・ツイスト

2006年02月01日 | あ行 外国映画
天涯孤独の孤児、オリバー・ツイスト。「孤児なのに、何で名前があるんだ!」との問いの答えが笑えます。恩着せがましい救貧院のダンブル氏にアルファベット順につけたもらった名前のオリバー君。本人の意図に関係なく、次々と不幸に見舞われていきます。ロール・プレイングの元祖のような展開で、これでもか、これでもかと不幸が襲ってきます。いつの間にやら見ている方の眉間にしわが寄っていきます。あぁ、しわが増える。



救貧院から、棺桶屋に、そこを逃げ出しロンドンへ。餓死寸前の彼を救ってくれたのはなんと盗賊団。頭目フェイギンの元で、泥棒の修行を積んで、晴れて表舞台に登場したところが、あえなく御用となってしまいます。



しかし、オリバーが盗んだのではないことがわかり、やさしいブラウンロー氏のところに引き取られることに。でも、そんなうらやましい彼を、仲間が目を離すわけはありません。やっとささやかな幸せが訪れたと思ったところが、そうそう世の中甘いもんやおまへん。果たして、彼に幸せは訪れるのか・・・?



と、ディケンズ風勧善懲悪、水戸黄門的お話なわけで、はっきし言って中身には何の期待も持っていませんでした。私が見たいのは、いかに19世紀のイギリス、ロンドンを再現したのか。ロンドンの街並みの細部までのこだわりがすごい。通りから向こうに見える建物、敷石敷き詰めた路地、うらぶれた裏通りの汚いアパート、家の中の細かいつくりまで。さすが。これ見に来たのです。これだけで十分1000円の価値があります。



向こうに見える建物群は、絵かなと思ったのですが、詳細は不明です。登場人物の服装から、全体のよどんだ空気まで、まさに19世紀のロンドンです。産業革命が進んで、階級社会が明確になっていき、労働問題や、貧民層の問題が顕著になってきた頃。いかにも汚いロンドンが堪能できました。雑多な市場、ぐちゃぐちゃの道路、固いパンに、この世のものとは思えない食い物・オートミールのおかゆ、きったないテムズ川・・・それだけで十分です、はい。



「オリバー・ツイスト」

監督 ロマン・ポランスキー
出演 ベン・キングズレー バーニー・クラーク ジェイミー・フォアマン

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4 コメント

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オリバーくん (小春)
2006-02-05 00:29:06
ぢつは、19世紀のイギリス教育史っていうのがあたくしの卒論のテーマだったんですけどね。やっていくうちにちっとも面白くないことに気づきました。時すでに遅し、でしたが。あは。

当時は10代になるかならないかの子供でも重要な労働力ですよね。さぞかしやせ細った子どもたちばっかりだろうと思ったら、逆に、高い気温の作業場で体の成熟が異様に早くて、別の問題も起こっていたらしいですね。

うーん、見ておくべきなんだろうけど。この映画。
おぉぉ (sakurai)
2006-02-05 12:03:18
なんと、マイナーなところを・・。

因みに私は、小春センセの近くの備中国新見庄の農民一揆でした。いやいや卒論ってちいせー。

その成熟度合の話、面白そう。今度、ブログに書いて、書いて。



で、肝心の映画ですが、中身はともあれ、こだわりのディテールの再現が凄い。セット、ばーんと作っちゃったそうですので。たまにそういう見方を求める映画もいいかなっと。
最初はやっぱり辛かったw (oguogu)
2007-10-23 03:07:42
TB&コメントさせてもらっちゃいますねぇ~
なかなか最初は辛いですよね。
確かに眉間にしわが寄るw
虐められる姿が可哀想でしたねぇ。
意地悪ばあさんや、恩着せがましいヤツはいるし・・・。
最後が感動できるとわかっているから見れる映画です。
コレでオリバー君が失意のウチにエンディングでむごたらしい死に方をするんだとしたら絶対見ない(爆
>oguoguさま (sakurai)
2007-10-23 10:55:44
ほんと、いじめ方のオンパレードみたいな。
絶対性格ゆがむと思うのですが、それでも歪まないで生きていくのは何なんでしょう。
あのバックはペイントだったのか、どうなのかいまだにわかりませんが、あたしはあの背景で満足でした。

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