迷宮映画館

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アレックス

2003年02月09日 | あ行 外国映画
安ホテルの一室、二入の男が生気なく話している。「時はすべてを破壊する・・。」

このホテルの下階はホモのカップルの為のバー。怪しげどころか、絶対に足など踏み入れられないところ。そこにけたたましくパトカーのサイレンが響く。一人は腕を折られ救急車に、一人は殺人犯として逮捕される。何があったのか。

時間軸が逆行して場面場面が過去を見せていく。話は単純、二人の幸せなカップルがパーティーに行くのだが、些細ないさかいから彼女の方が先に帰ることになった。その帰り道にレイプ、暴行を受け、その犯人を恋人が追い、間違った相手に復讐をしてしまうというもの。時は戻すことができない・・・。

話題となり、ちょっと躊躇したあとに見に行ったのだが、どうも書けなかった。何をどう書いたらいいかのかわからず、しばらくほっておいた。時間をかけて、少々考えてから、書きはじめることにした。

時間軸の逆行のさせ方の独特の手法は今までになかった。エンドロールから始まる映画を作ったとは・・・。ただし、こちらの映画館。結構上映の失敗が多いところで、あらら、また失敗なの?と思わせてしまったのも事実。一つ一つの事項をさかのぼって流していく。ある程度のことが頭に入りつつ、私たちは見ていく。最初のとことんいらいらさせる、限界を超えた神経逆なでを何とか乗り越えると、そこにはごく普通の幸せなカップルのほんのり、暖かい風景になる。この風景はもう二度と戻らない。

映画とは何を見せるものなのか。厳しい現実か?救いか?起きてしまった事は取り返しがつかないということか?いや、映画なんだから、どうとでも曲げられるということか?これはあまりに厳しい現実だった。現実は享受しないといけないということだった。いいとも悪いともいえない。言葉を失った映画だった。

ほとんど予備知識なく見に行ったのだが、この監督の作品が「カルネ」とあとでから知って、納得。それ知ってたら、見る覚悟も違ってたんだけど。モニカ・ベルッチのすごい女優魂に感服。きれいすぎるんだけど、ただのきれいじゃないとこがすごい。世界一の美人といわれるモニカ・ベルッチのレイプだって、なんという軽い気持ちで見る映画では絶対無い。覚悟がいる。・・・でもあんなかっこで人気のない地下道なんか歩いちゃいけないよね。

「アレックス」

原題「Irreversible」 
監督 ギャスパー・ノエ 
出演 モニカ・ベルッチ ヴァンサン・カッセル 2002年 フランス作品

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