エジプト、アレキサンドリア警察音楽隊。演奏するジャンルは、伝統的なアラブの音楽。言葉の運び方とか、弦楽器の哀愁漂う調子が物悲しいが、結構好き。
生真面目な団長が率いる音楽隊は、どうやらリストラの危機の立場のようだ。
その真面目な団長やら、プレイボーイのイケ面団員やら、気弱な副団長やらがイスラエルの施設のオープンかなんかの演奏に招待された。でも、空港での出迎えはなし。
今までも人の手を借りずに何とかやってきた。自力で会場にいこうとするのだが、着いたところは、一字違いの荒涼とした田舎町。いったい、どうなる?警察音楽隊!
そこで救いの手を差し伸べてくれたのが、食堂の美人オーナー。団員8人の宿を何とか調達する。しかし、ここはイスラエル。いきなりやってきたアラブの楽団員とどうやったらなじめるか・・・。
ここは、ぶきっちょで融通の利かない団長の頑固さの具合がいい。頑なな自分が自分でいやなんだけど、それをどうにもできない。そのために起こってしまった悲劇を背負い、それでも自分に課した戒めのように、自分を律している。
まったくじれったいなあ、と見てる方に思わせ、へたくそな生き方を通すのだが、あの朴念仁が、ラストで歌うのは愛の歌。情感たっぷりにしみてくる。
プレイボーイのカーレトが、おくての青年に恋の指南をするあたりが、一番の見所といえばそうなのだが、個人的にはもっと文化や考え方の衝突とか、劇的な流れを期待してもので、ちょっと緩やか過ぎたかな。まあ、そこもまたいい味わいなのだが。
◎◎◎○
『迷子の警察音楽隊』
監督・脚本 エラン・コリリン
出演 サッソン・ガーベイ ロニ・エルカベッツ サーレフ・バクリ カリファ・ナトゥール イマド・ジャバリン ターラク・コプティ ヒシャム・コウリー フランソワ・ケル エヤド・シェティ シュロミ・アヴラハム ルビ・モスコヴィッチ ヒラ・サージョン・フィッシャー ウリ・ガブリエル アフヴァ・ケレン
生真面目な団長が率いる音楽隊は、どうやらリストラの危機の立場のようだ。
その真面目な団長やら、プレイボーイのイケ面団員やら、気弱な副団長やらがイスラエルの施設のオープンかなんかの演奏に招待された。でも、空港での出迎えはなし。
今までも人の手を借りずに何とかやってきた。自力で会場にいこうとするのだが、着いたところは、一字違いの荒涼とした田舎町。いったい、どうなる?警察音楽隊!
そこで救いの手を差し伸べてくれたのが、食堂の美人オーナー。団員8人の宿を何とか調達する。しかし、ここはイスラエル。いきなりやってきたアラブの楽団員とどうやったらなじめるか・・・。
ここは、ぶきっちょで融通の利かない団長の頑固さの具合がいい。頑なな自分が自分でいやなんだけど、それをどうにもできない。そのために起こってしまった悲劇を背負い、それでも自分に課した戒めのように、自分を律している。
まったくじれったいなあ、と見てる方に思わせ、へたくそな生き方を通すのだが、あの朴念仁が、ラストで歌うのは愛の歌。情感たっぷりにしみてくる。
プレイボーイのカーレトが、おくての青年に恋の指南をするあたりが、一番の見所といえばそうなのだが、個人的にはもっと文化や考え方の衝突とか、劇的な流れを期待してもので、ちょっと緩やか過ぎたかな。まあ、そこもまたいい味わいなのだが。
◎◎◎○
『迷子の警察音楽隊』
監督・脚本 エラン・コリリン
出演 サッソン・ガーベイ ロニ・エルカベッツ サーレフ・バクリ カリファ・ナトゥール イマド・ジャバリン ターラク・コプティ ヒシャム・コウリー フランソワ・ケル エヤド・シェティ シュロミ・アヴラハム ルビ・モスコヴィッチ ヒラ・サージョン・フィッシャー ウリ・ガブリエル アフヴァ・ケレン
「迷子の警察音楽隊」という奇天烈な題と
面白いストーリー設定に惹かれて鑑賞しましたが
こんなに穏やかでじれったくて,淡々とした物語だとは
私も思っていませんでした。
ま,あとでじわじわと沁みてくる,不思議な感動はありましたが・・・。
実際は仲良くなんかそうそう簡単になれない歴史と背景を持つふたつの国の人々が
国籍を超えて,人間どうしでほんの少し共感することができた・・・
そんな,素敵なお話だったと思います。
ところで,sakuraiさんのブログ,リンクさせていただいてよろしいでしょうか?
そうそう、後できますがね。
エジプトというのは、アラブ諸国の中ではいち早くイスラエルと接近した国なので、他との国との間の関係とはちょっと違うようです。
ただ、あの役者さんたちはイスラエルの中のアラブ系の方々で、イスラエルの中では序列的に下に見られるとか。
そして、アラブ諸国に行けば、当然異邦人になる。
とっても微妙な位置にいる人たちだということで、いろいろと考えさせられました。
あたしはね、思ってしまいます。
とっても優しい時間を貰った気分でしたよ~。
ああいう背景だからこそ、静かに過ぎた・・・というのも買いです。
不思議なトーンとカラーの映画でしたね。
でも淡々と描かれる短い時間の間の出来事が、人として生きている中で恐らく必要とされるエッセンスが込められていました。
小学生の頃に道に迷い、お腹が空いていて、知らない方にパンと牛乳を戴いたときには涙が止まりませんでした。そのことを思い出しましたよ(笑)
淡々と進みながらも人間ってやっぱりいいわあ、と思わせる様々なものが、ギュッと詰まってましたね。
今の子供たちは、知らない人にはくっつかない!と固く教えられているので、そういうあったかエピソードも体験できないかもしれませんね。
でも、この微妙な間とか、微妙な雰囲気、そして
優しいタッチが大好きでした♪
笑わせようとして作ってないのに、あの微妙な間の
お陰で笑えたり^^
人と人との素朴な交わりがとても良いなぁ、と思えた映画でした♪
さすが、イスラエルです。
複雑な状況の中で生きてきた人たちの、余裕のなせる業かな、などとも思ってきてます。
やはり最後の歌がよかったです。
この作品は、なにかおきそうな予感もさせながら、あえて劇的展開を避けたんでしょうね。
でも、今頃、じわああっと来てますね。