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モンガに散る

2011年04月10日 | ま行 外国映画
台北西部、昔ながらのやくざの親分さんたちが縄張りを守っているモンガ。いかにも素人は近寄らない方がいい。。。という雰囲気ぷんぷん。そこに引っ越してきた高校生のモスキート。いじめられっこで、友達もいないそれまでの学校生活だった。

この新しい学校でも案の定、早々につるし上げられたが、モンガを取り仕切る廟口組の親分の二代目・ドラゴン、そしてブレーン・モンクの仲間に気に入られる。モスキートを入れて五人。さすがやくざの親分のところだけあって、ご飯を食べていても、指が転がり出てきたり、夜遊びも半端でない。酒を飲み、学校にまともに行くはずもなく、母を心配させる。

母一人、子一人のモスキート。母は、とにかく高校だけは卒業してもらいたいと思ってる。母の気持ちは十分わかっているが、いままでの孤独だった生活から奔放で自由な毎日が魅力的でしょうがない。やってはいけないと思っているが、若い自分にそれだけの節制はない。どんどんとやくざの道にはまっていくモスキートたち。

しかし、やくざの世界も幅を広げていかねばという流れに逆らうことが出来ない。古い体質の廟口組のやり方に対して、外からの新しい勢力がじわじわと攻め込んでくる。親分の恩義を感じ、義兄弟の契りを結んで固い絆を信じるモスキート。親分の横暴な振る舞いにかねてから反感を抱いてきたモンク。モンクの威を借りて威張ってきた中身のないドラゴン・・。

彼らの思いと、やくざの抗争が交錯する。。。。

ということで台湾映画でしたが、昔は台湾の映画・・というと、どこまでも静謐なホウ・シャオシェンとか、じっくりゆっくり哲学的みせるエドワード・ヤンとか、エンタメからマイナーなタッチまでなんでもござれのアン・リーと、大陸的なはちきれそうな映画!!ってのはあまり見たことがなかったのでした。

まあ簡単言うと、とっても韓流。中国映画でもないのです。あくまでも韓流。最初の展開なんか、もろに「『チング』だああ!!」と思ってみてました。高校生やるにはちょっと無理があったり、無用にはっちゃけたり、ものすごい陽の展開・・と思いきや、いきなりシリアスになったり。それが悪いというのではなく、見慣れた新しい展開に感じたのでした。

やくざもんにありがちな乱暴な展開じゃなく、ひとつひとつのエピが丁寧に描かれてるのがとっても良かったです。どれも納得がいく。脚本がきちんとなっているだなあと感じ入った次第。まあ、痛めつけるのに出て来たのが瞬間接着剤って・・・一瞬???と思ったのですが、あれは使いようによっては、ものすごい武器になることを発見。

すべてはモンクのイーサン・ルァンですな。彼の佇まい、風貌、魅力が、モンクという人間をなにより雄弁に語っていたように思えます。

80年代という時代設定は、そこに何か意味が含まれているんだろうな~と思うんですが、いまいち台湾の人じゃないとわかんないのでしょうか。ある時代の転換点だったのかも知れません。ちょっと前の新しいものと古いもののせめぎあいの頃だったのかもです。

エンドロールに、ジェイ・チョウ(周杰倫)の名前発見。音楽担当だったのか、何かのプロデュースだったのかまでは読み取れず。。でも、ちょっとうれしいあたしでした。

◎◎◎○

「モンガに散る」

監督 ニウ・チェンザー
出演 イーサン・ルァン マーク・チャオ マー・ルーロン

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6 コメント

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Unknown (KLY)
2011-04-11 22:44:43
イーサン・ルァンはこれで台湾のアカデミー賞にあたる賞で主演俳優かなんか獲得してるらしいんですが、その時の写真が劇場に飾ってありまして……髪長くてだれだかわかんねぇぇ!(笑)
台湾映画って観るとどうしてこんなに台湾行きたくなるんだろう。若者たちが凄く活き活きと瑞々しく描かれるせいか、彼らの生活の場に惹かれるのです。
こんばんは。 (はくじ)
2011-04-11 23:17:21
sakuraiさん。
こんばんは。

この映画、もとはジェイ・チョウが自分で主役をやるつもりで親交あるニウ・チェンザー監督に企画をもちかけた作品らしいです。
ただそのあと、『グリーン・ホーネット』の出演が決まったために、こちらには出演できなくなったいきさつがあったみたいです。
ジェイ・チョウが主役はったバージョンも見てみたいところですが、個人的にはマーク・チャオで良かったと思います。
>KLYさま (sakurai)
2011-04-12 21:58:06
頭の格好がいいせいか、坊主がとっても似合ってました。
髪の長いのが想像できないのですが、今度画像を見てみよう。
特に高校生もんは、みずみずしさを感じますね。多分、あの近くに行ったはずなんですが、またゆっくり行きたいなあ~。
>はくじさま (sakurai)
2011-04-12 21:59:54
ジェイも30過ぎましたから、高校生役はいくらなんでもきついかなあ。
でもやれないこともなさそうです。
いまや、台湾では彼は重鎮ですから、発言力もあるんでしょうね。
ジェイバージョンも面白そうですが、今回は、これで決まりでしょう。
sakuraiさま♪ (mezzotint)
2011-04-13 08:30:37
いつもありがとうございます!
台湾には、随分前に行ったことがありますが。
独特の雰囲気ありました。やはりこの映画
同様色彩が鮮やかでしたね。

高校生がやくざな世界に身を投じるという
のも何か、、、。驚きな話ですが。
モンク役のイ―サン・ルァン、この中では
やはりダントツな人気かな?

>mezzotintさま (sakurai)
2011-04-14 08:22:49
私も台湾に行ったのは、ずいぶん前になってしまいましたが、鮮やかだったというイメージがあります。
でも毒々しくないんですよね。
あ~、また行きたいなあ。

ちょっととうの立った高校生でしたね。
こういう世界もありなんでしょうが、母親の気持ちも推し量れよ・・なんても思ったりして。
それも出来なかった若さのなせる悲劇なんでしょうね。
モンク、よかったです。唾付けました。

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