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新宿インシデント

2009年05月12日 | さ行 外国映画
ちょっと前の中国。田舎の方の貧しさは、なかなかのもんで、何とかしてこの貧乏生活から抜け出したいと、皆もがいている。近所に残留孤児の人がいたと聞けば、皆をその人の子供にして、日本に合法的に渡ろうと計画する人たち。

日本なんて、そんなにいいとこでもないのだが、日本に行けば!という神話が、まだ健在だったころのこと。

よくあった。船が座礁、中にたくさんの密入国者が発見されたり、不法入国者が後を絶たなかったり。何かの大会で日本に来て、そのまま行方不明になったような人たち。

日本の化けの皮が剥がれた頃から、そういった話はあまり聞かなくなったが、あの時日本に来た人たちはどんな生活を送って行ったのだろうか・・・。

不法に入国した人たちがまともな職業につけるはずもなく、ごみ処理や、アンダーグラウンドでせっせと働いている。実はお役所もそこん所は目をつぶっていたのではなかっただろうか。

それでも日本にやってくる人たちが後を絶たなかった。そして、ここは中国のコミュニティの強さが発揮される。歓楽街・新宿がどのような勢力図になっているのかは全く知らないが、昔からいた華僑に、台湾の派閥、そして新参の中国人。

彼らにあるのは、自分と自分たちの共同体を守るための防衛の気持ち。日本はいいカモで、いくらでもむしり取ることができるのだ。日本の法を遵守する気持ちはさらさらない。

そんな彼らが生き抜くためにどんなことをやってきたか、やれることはどういうことだったのか、そして非合法なことをやってきた最後のつけ。

日中共同やくざ映画、と言ってしまえばそれで終わりなのだが、こういった道をとらざるを得なかったかなしさと傲慢さが見え隠れする興味深い題材だった。

アクションを封印して、アジアを拠点にするしっかとした映画を作る決意をしたジャッキー・チェン。この人は本当に偉いとおもう。って、あたしが言う立場ではないが、映画に対する姿勢とか、きちんとした基盤を作ろうとか、自分の有名税をいい方に利用して、挑戦する気持ちをいつまでも忘れない。

映画は、少々稚拙な面はあったが、それを補って余りあるジャッキーの思いを感じた。でも、アクションのないジャッキーって、やっぱ物足りない。

だっさい役で、最初ダニエル・ウー?と思った弟分のアチェ、情けないまんまで終わるわけはないだろう・・・と思ったのだが、なかなか本領発揮。良いです。でも、あの天津甘栗は・・・痛かった。

◎◎◎○

『新宿インシデント』

監督・脚本 イー・トンシン
出演 ジャッキー・チェン ダニエル・ウー 竹中直人 シュー・ジンレイ ファン・ビンビン 加藤雅也 長門裕之

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4 コメント

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ジャッキー・チェン。 (mezzotint)
2009-05-23 00:49:22
sakuraiさま
今晩は☆彡
アクションの封印、ジャッキー・チェンの
新しい映画への挑戦。勇気のいる決断だった
だろうと思います。新しいことって、なかなか
取り組めないものですが。sakuraiさんが
おっしゃるように、ジャッキーのその姿勢は
凄いですね。今後の作品での活躍に期待したい
ものです。確かに題材は良かったと思いますが。でも物足りなさを感じるのですよ。
加藤雅也、そうでしょ?関西弁が不自然でした。ダニエル・ウー、有名な俳優さんだとは
知らず(汗)ラム・シューは最近観た「エグザイル」でもこんなキャラでした。
>mezzotintさま (sakurai)
2009-05-23 20:54:21
昔から、いろんなことに挑戦してきたジャッキーですが、まだまだそのエネルギーを持続させていく姿は、尊敬します。
まあ、もうちっと映画がおもしろいとよかったんですがね。
なんでしょうねえ。もうちっとスケールの大きさが感じられるとよかったかな。
ま、あのチープさもいいっちゃ、いいんですが。

なんで、加藤雅也は、関西弁がいまいちなんでしょうね。不思議やわ。
ダニエル・ウー!!いいですよ。「香港国際警察」!!お勧めです。
こんにちは (バラサ☆バラサ)
2009-06-13 16:03:48
痛いのは、ダンスですか?手ですか?

地味に貧乏な映画でしたよね。いっそのこと「男たちの挽歌」みたいに、クサイ映画にしてくれても良かったのではと思います。
>バラサ☆バラサさま (sakurai)
2009-06-15 22:16:46
両方で!
意気込みは感じましたが、ちょっと空回りでしたかね。
でも、ジャッキーのチャレンジ精神は、敬服してます。

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