彫刻にも全く造詣がないもんで、イサム・ノグチも名前しか知らず・・。とんと不勉強です。と思ってイサム・ノグチの作品を紐解いていたら、土門拳記念館の庭の設計とあった!!!よかった!!見たことあるのがありました。かなり昔に見たもんで、詳細は忘れましたが、かなり個性的だった印象あり。
あぁ、こういう人だったんだ!ということがよくわかった一本。イサム・ノグチという、世界的に有名な人物ではなく、その母と、イサムがいかにしてアーティストの道を選んでいったのか!というのを描いていた。
20世紀初頭、日本からアメリカにわたって行った人は多かれど、その逆というのはそうはいないと想像する。物語的には、大和和紀の漫画を見ているようで、「NY小町」とか、「ヨコハマ物語」を立場を逆にしたり、男女を違わせたりしたような感じ。
大和和紀の作品の明治末期とか、大正初期の物語は、なかなかうまい作りで大好き。ずっと昔の平安時代の話から、彼女にはまった口だが、とにかく見てて、漫画を思い出すことしきり。
ただ、彼女の漫画の登場人物たちは、異国の地にいって、さまざまな偏見を浴び、言われない差別を受けるのだが、めげない。そこからなんとかしようとする。さらに異郷の地を愛し、そこを尊敬する。それは漫画の世界だから、現実とは違う・・・と言われればしまいだが、心ならずも異国の地に来てしまったレオニーからは、覚悟みたいなもんを感じられなかった。
日本のまずいところや、偏見はまじにとんでもないことなのだが、彼女の方から心を開いて、日本を理解しようとはしたのだろうか。いつまでもフォーリナー、いや、大使館とかに行くと、外人のことをエイリアンとか呼ぶらしいが(10年くらい前の情報。。。)、自らをそういう立場に置いたように思う。
もうひとつ解せなかったのが、娘の父親について。娘のアイリス本人にとってみれば、それは大きな大きな問題だ。自分のアイデンティティにかかわる。父親の名前を言えないような、はばかるような男だったらいざ知らず、そんだけきちんとした男だったのなら、なぜに教えられないのか。母親のエゴに見えた。
そういう人間だったのだということを描いたのなら、成功の映画だが、どこか釈然としない。時間軸をわざわざずらさなくても、そのまま描いていってもなんら支障はなかったと思うのだが、あの描き方はやけにわざとらしかった。
ときおり前後のつじつまが合わなくなって、今は一体どこにいるのか、何をしているのか、プッツン気味になるところがあったのだが、作っている人だけがわかっているような作りは監督の自己満足にも見えた。
当初、見る気満々でいたのだが、あまり芳しい評判を聞かず、二の足を踏んでいた。見れる時間帯で見れるのはリミット。これか、「トロン」かで悩んですえにこちらに。ちょうど、お茶の間劇場を見ているような雰囲気の年配の4,5人様と一緒。「武士の家計簿」を見ていたときもそうだったのだが、映画に相槌をうたんでほしい。大きなため息と、うんうんという声を出した相槌。おまけに赤ん坊がうまれれば、可愛いとのたまい、頭を鴨居にぶつければ、「ありゃりゃ」と心配の声。なんとかならんか・・・。
mariyonさん!!やっと見ました。とんとかぶらなかったので、ちょっと寂しかったのよ。
津田梅子とほんとに出会ったのかな・・・。
◎◎◎
「レオニー」
監督・脚本 松井久子
出演 エミリー・モーティマー 中村獅童 中村雅俊 柏原崇 吉行和子 原田美枝子 大地康雄 クリスティーナ・ヘンドリックス
あぁ、こういう人だったんだ!ということがよくわかった一本。イサム・ノグチという、世界的に有名な人物ではなく、その母と、イサムがいかにしてアーティストの道を選んでいったのか!というのを描いていた。
20世紀初頭、日本からアメリカにわたって行った人は多かれど、その逆というのはそうはいないと想像する。物語的には、大和和紀の漫画を見ているようで、「NY小町」とか、「ヨコハマ物語」を立場を逆にしたり、男女を違わせたりしたような感じ。
大和和紀の作品の明治末期とか、大正初期の物語は、なかなかうまい作りで大好き。ずっと昔の平安時代の話から、彼女にはまった口だが、とにかく見てて、漫画を思い出すことしきり。
ただ、彼女の漫画の登場人物たちは、異国の地にいって、さまざまな偏見を浴び、言われない差別を受けるのだが、めげない。そこからなんとかしようとする。さらに異郷の地を愛し、そこを尊敬する。それは漫画の世界だから、現実とは違う・・・と言われればしまいだが、心ならずも異国の地に来てしまったレオニーからは、覚悟みたいなもんを感じられなかった。
日本のまずいところや、偏見はまじにとんでもないことなのだが、彼女の方から心を開いて、日本を理解しようとはしたのだろうか。いつまでもフォーリナー、いや、大使館とかに行くと、外人のことをエイリアンとか呼ぶらしいが(10年くらい前の情報。。。)、自らをそういう立場に置いたように思う。
もうひとつ解せなかったのが、娘の父親について。娘のアイリス本人にとってみれば、それは大きな大きな問題だ。自分のアイデンティティにかかわる。父親の名前を言えないような、はばかるような男だったらいざ知らず、そんだけきちんとした男だったのなら、なぜに教えられないのか。母親のエゴに見えた。
そういう人間だったのだということを描いたのなら、成功の映画だが、どこか釈然としない。時間軸をわざわざずらさなくても、そのまま描いていってもなんら支障はなかったと思うのだが、あの描き方はやけにわざとらしかった。
ときおり前後のつじつまが合わなくなって、今は一体どこにいるのか、何をしているのか、プッツン気味になるところがあったのだが、作っている人だけがわかっているような作りは監督の自己満足にも見えた。
当初、見る気満々でいたのだが、あまり芳しい評判を聞かず、二の足を踏んでいた。見れる時間帯で見れるのはリミット。これか、「トロン」かで悩んですえにこちらに。ちょうど、お茶の間劇場を見ているような雰囲気の年配の4,5人様と一緒。「武士の家計簿」を見ていたときもそうだったのだが、映画に相槌をうたんでほしい。大きなため息と、うんうんという声を出した相槌。おまけに赤ん坊がうまれれば、可愛いとのたまい、頭を鴨居にぶつければ、「ありゃりゃ」と心配の声。なんとかならんか・・・。
mariyonさん!!やっと見ました。とんとかぶらなかったので、ちょっと寂しかったのよ。
津田梅子とほんとに出会ったのかな・・・。
◎◎◎
「レオニー」
監督・脚本 松井久子
出演 エミリー・モーティマー 中村獅童 中村雅俊 柏原崇 吉行和子 原田美枝子 大地康雄 クリスティーナ・ヘンドリックス
>彼女の方から心を開いて、日本を理解しようとはしたのだろうか。
>そんだけきちんとした男だったのなら、なぜに教えられないのか。
全くその通りで、レオニーに共感出来ない点を改めて感じました。
明白に書いていただいてありがとう(笑)
>ときおり前後のつじつまが合わなくなって、今は一体どこにいるのか、何をしているのか、プッツン気味になるところがあったのだが、作っている人だけがわかっているような作りは監督の自己満足にも見えた。
そうそう、そうなんですよね。
後半のイサムがアメリカに行ってからが特に…。
監督が同じ女性として何かしら共鳴したんでしょうが、知らない人には分からなくても良いよ、みたいな自己満足にも思えました。
娘の父親にしても同じ。少なくとも娘に対して教えなくても観てる人には解る様にして欲しかったです。
精力的に映画をご覧になっているのに
かぶらないのは、ひとえにわたしが映画を観ていないせいで・・・(-_-;)。
レオニーの強さにはむちゃくちゃな部分があって、驚かされ、また感動もしましたが、たしかに共鳴はないです。
言葉を覚えなかったのは、それが彼女にとって唯一の自分を守る手立てだったんだろうと思います。(そのために迷惑した人のことは考えない)
ジョン・レノンではないですが、この母親の愛は、天才芸術家を育てた環境の要因だと思うんです。
ただ、その周りの人間、特に妹にとってこの母親の存在は、はるかに共鳴できないものだったのではと思います。
こんな母親だったら、わたし、絶対、ぐれてます。
まあ我儘という部類かも、、、。
イサム・ノグチの作品は凄いですよ。
ニ度、展覧会で作品を観賞していますが。
ハーフだったという事で色々苦労したようです。エミリー・モ―ティマーはさすがです。
何か日本の俳優さんと一緒っていうのが、
不思議な感じしましたね。
いや、さっさと見ようと思っていたのですが、いつも行く映画館でないもんで、足が遠く、後回しにしているうちに、リミットが・・。
意を決して行ったのですが、結構耳年増状態で、期待薄めだったのがよかったかも。
それでも、時代のせいとはいえ、異国に行ったら、それなりの覚悟と、ある程度の自己を捨てることが必要だったのではと思いました。
いや、そうじゃなく、己を貫いたんだ!ということを描きたかったにしても、もどかしい表現でした。
見たい方の気持ちと添っていない。そんな感じが終始でしたわ。
冷静になると、成長してからだ!と納得したんですが、それでもなんだか変でしたね。
「そういう立場だから雇えないのよ!」と、遠まわしに言ってましたが、アメリカをよく知ってる彼女が、わざわざ婉曲に言ってるのも、変でした。
娘の父!見てる方にですか!!あはは。やっぱ一番知りたいのは本人でしょう。
後押ししてもらいましたが、よかったのか、どうかは不明です。
天才である息子の最大の発見者で、最大の後援者が彼女だったんでしょうか。
だったら、やっぱ彼女をメインにすえるより、イサム・ノグチの人生の方が、物語になると思いますわ。
でなかったら、大胆に脚色するとかね。
ジョン・レノンは「ノーウェア・ボーイ」ですね。
来年早々です。
年末にかけて、見たい映画が目白押しで、ケーキ作りとともに、超忙しくなりそうです。
作品の凄さは、なんとなくわかります。
彫刻って、何が大事ってバランスだと思うんですが、いかが?
ものを三次元で見れない平面的な女なもんで、すごいなあ!!と思うだけで、情けないです。
エミリーさんは、上手でした。
もともとふけ顔(?)のような気がして、日本にいる風景も、違和感なかったです。