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母べぇ

2008年01月31日 | か行 日本映画
とっても山田洋次らしい作品。というか、改めて藤沢三部作が山田洋次らしからぬ作品で、いかに原作の持つ魅力が大きかったのかを改めて認識した。

時代は日中戦争の真っただ中から、太平洋戦争がはじまるころ。父親はドイツ文学者だが、思想犯として獄につながれる。貧乏どん底の生活の中で、一所懸命娘を育て、働き、生きてきた母親を描いたもの。

『日本は、この母を忘れている・・』とは、少々失礼ではないかと。今の日本でも、とことん働いて、切り詰めて、子供を育ててる母親はいっぱいいる。いつの時代でも、必ずいる母の姿だ。

どうもしっくりこなかったのが父親。書いた原稿を突き返されて、「本でも売ろうか・・」というのだが、母べぇに「何とかなりますよ」とか言われて、妙に納得している。納得せんで、日雇いでも働けよ!何ともならんやろ。思想を貫いたのは確かにえらいかもしれないが、その前にあんた父親やろ、との思いがぬぐい去れず。どうにもすっきりしなかった。

と、いい加減、年相応の役柄に徹するべきお年になったのでは・・・。日本国中、還暦過ぎたと知ってまっせ。いつまでも年齢不詳のお若い役は、やはり限界が。『北の零年』でも、ぶっとぶ年齢差愛だったが、どうにも無理がありすぎる。年相応の役柄だった『長崎ぶらぶら節』がとってもよかっただけに、そろそろと思うのだが。

ところどころに入る、無理やりな笑いについていけず。うしろの年配のお客様たちは、頭を梁にぶつけただけで大笑いなさってたが、・・・・笑えないでしょう。なぜにばあちゃんたちは映画に合いの手を入れないといけないのか・・。「ほれ、カステラ」とか、「足、しびれだんだあ」とか、「あいややや、卵」・・・。解説は不要です。

結局、とことん普通の映画だったが、原作者である次女役をした佐藤未来ちゃんが、ぶっとぶうまさ。自然な演技に目を見張る。最近の日本の子役は本当にうまい。末恐ろしいくらいのうまさ。

小学生がズラリを並んだが、みんないかにもあのころの子供たちっぽかった。よくぞあそこまでそろえたもんだ。

◎◎

『母べぇ』

監督 山田洋次
出演 吉永小百合 浅野忠信 檀れい 志田未来 佐藤未来 戸田恵子 大滝秀治 笑福亭鶴瓶 坂東三津五郎

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんわ! (猫姫少佐現品限り)
2008-02-04 19:29:43
ごめんなさい、コメなしで、、、
>少々失礼ではないかと
あたしもそう思います。
そりゃぁ、おかしな母親は増えているかも知れないケド、今でもこういう家庭の方が、多いんじゃないかな?と思いたいです。
それより、父べえが、反面教師?
もっと家族のことを考えようよ、という感じもしますよね。
ぁ、また叱られるかな?
>猫姫さま (sakurai)
2008-02-05 21:06:05
いやいや。
お説ごもっともだと思います。
あの時代を知らぬものが何をいう!!と、どっかから怒られそうですが、それにしちゃ、描き方が甘かったような。
一緒に叱られましょう。

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