迷宮映画館

開店休業状態になっており、誠にすいません。

あずみ

2003年05月14日 | あ行 日本映画
関が原の戦い後の、まだ混乱が続く日本、徳川幕府は成立したものの、豊臣家こそ、天下を束ねると信じている武将の存在が徳川家を脅かしていた。徳川初代将軍の3人のブレーンといわれた天海上人は武将小幡月斎に、泰平の世を築くために、徳川家を脅かす武将達を暗殺する刺客を養成しろと命令する。

奥深い山に住む月斎と10人の少年、少女達。刺客としての教育の最後の仕上げとして、月斎は、各々の殺し合いを命ずる。さっきまでの友を殺さなければならない葛藤、しかし、自分らに課せられた使命を果たすという大きな目的のための第一関門だった。

生き残った5人と里に降りた月斎一行は、村人を殺しまくる夜盗を無視し、暗殺指令の一人、浅野長政を殺す。次の目標は加藤清正。しかし、エネルギッシュな加藤はなかなか暗殺できない。次々と倒れていく仲間達。あずみの使命は果たせるのか。

原作28巻、全部読んだ私です。原作は一言で言うと粘っこい。リンチ一つ、殺し一つ、H一つとっても異様に粘っこいです。異様な面相の武将やら、完全にいっちゃてるカブキ者やら、すっぱり切られる手や足や首の氾濫に、読んでてちょっと気持ち悪くなるくらい。んじゃ、読まなきゃいいじゃんと思われるところですが、途中でやめるのもしゃくなので、読んでます。今は伊達政宗まで、あずみチャンに切られましたから。おいおい。いまやあずみチャンは宮本武蔵の仇敵でっせ。

その荒唐無稽も漫画だから許せるところあり。映像にしていいものかどうかはちょっと疑問に思ってしまった。漫画というアプローチと映画というアプローチは全然違うものだから。漫画だったら読みたくなかったら、すぐにパタンと閉じればいいのだが、PG-12って言ったって、みちゃえばそう簡単にやめることは出来ないから。

山のようなむごたらしい死体を目の当たりにして、こんな世界をなくしたいと刺客を作る。しかし、その刺客がもたらしたものは山のような死体。その矛盾の行き場を描ききってなかった。漫画のあずみは悩むのだが、天性の天真爛漫さが彼女自身を救っている。やたら無駄なスローモーションやら、素人でもこれは要らないと思えるシーンを切ると、もっとシャープで、あずみの心情も描けたような気がした。やっぱ、だらだら書ける漫画だよ。

てなことで、まあ期待せずに見て正解。でも映画の力を考えると、この映画は作っていい映画だったのかと思ってしまう。金と力があれば何作ってもいいのだろうけど。あ、一つ収穫。オダギリジョー君の切れ具合は絶品。君、見直したよ、おばさんは。

「あずみ」

監督 北村 龍平  
出演 上戸 彩  原田 芳雄  小橋 賢ニ  竹中 直人  2003年 日本作品

コメント   この記事についてブログを書く
« 草ぶきの学校 | トップ | さらば、わが愛 覇王別姫 »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

あ行 日本映画」カテゴリの最新記事