硯水亭歳時記

千年前の日本 千年後の日本 つなぐのはあなた

 御衣黄の蕾 仁和寺より

2007年04月05日 | 

 

 

 

御衣黄(ぎょいこう)の蕾

 

仁和寺より

 

 

櫻山チームで 成功祈願として 

改めて何処かでお参りしようと言うことになり

かの君のご先祖代々が眠る仁和寺に出掛け 

金堂内陣に参集し お参りして参りました

 

未だお多福櫻(御室櫻)の開花には早く

と言うことは 常照皇寺の九重櫻も未だでしょう 

それでも境内では 御衣黄の櫻の蕾が漸く膨らんでいました

まるで私達のチームのようなもので 若い芽です

 

その後佐野家に行き 入り口の三代目枝垂れ櫻を鑑賞し 

櫻の一木で出来た観音さまを拝ませて戴きました

奥様自ら販売していた佐野家特有の黄櫻茶を購入し

オフィスに帰り 皆で戴きました

櫻の香りが高く ほっとさせて戴ける一品でした

今宵は簡単に全員参加で飲み会です 

一番若手の幹事がソワソワしています

 

 

http://outouro-hananoen.spaces.live.com/blog/cns!BA05963D8EB5CC5!4922.entry?_c=BlogPart

櫻灯路『櫻守の夢一夜』

 

 

 


 今年の淡墨櫻

2007年04月05日 | 

 

 

 

今年の淡墨櫻

 

 

雪が降る中を根尾に行った

写真右の可哀想なくらい枝吊りが見えるのが淡墨櫻の実物

左奥に薄く見える櫻は その二世の淡墨櫻である

旗が立っている祠に 弘法大師様を御祀りした淡墨観音さまがいらっしゃる

残念ながら 雪が降っている映像と虹が掛かった映像は完全に呆けていた

 

今年も逢えたと言う安堵感と そこはかとなく迫り来る寂寥感

何度も死に掛け その都度再生して来た老木の生命感

雪害・暴風雨・地震・雷等々 死に体になるだけ痛めつけられながら

何時しか必ず不死鳥のように蘇って来た淡墨櫻の寒々とした歓喜の花片

 

もう泣くなよ 前へと進めと言われたよう 

きっぱりと 何かに踏ん切りをつける今年の淡墨櫻

 

貴殿が好きだった能『花筺』 継体天皇からご寵愛を受けた照日の前が

狂いながら舞う序の舞でも舞えれば 継体天皇にも捧げられたものを

継体天皇お手植えの櫻と言うこの櫻の伝説が 逆に私に踏ん切りをつける

 

櫻山の計画は一年 櫻の苗が根付くのは十年 人を育てるのに百年

そう言って憚らなかった櫻山計画 生前の貴殿に今まさに別れを告げ 

からりとした気分で 貴殿の夢の跡を追おう

 

 http://outouro-hananoen.spaces.live.com/blog/cns!BA05963D8EB5CC5!4963.entry?_c=BlogPart

櫻灯路『悠久の時の流れに 淡墨櫻』をご参照賜りたく


 雪月花ということ

2007年04月05日 | 

 

 

雪月花ということ

 

 

昨日 激しい気象の移り変わりの中

河原町のオフィスに出てみると 皆口々に騒いでいる

どうしたのかと聞いたら 雪だと言う 醍醐櫻も淡墨櫻も雪だと

そこで誘われるまま社員のランドローバーに乗って根尾に向かった

二時間ほどで到着した時 凄い雪の降り方で 観光客の皆様も

皆たじろいでいる最中であった 淡墨櫻はほぼ満開

降り続ける雪の合間に花が見えて とっても美しい

やや小降りになって 雪は止むかと思われた一瞬

大きな虹が出て櫻に掛かり それは見事な光景であった

何てラッキーなんだろう こんな光景は滅多に観られない

しばらく言葉を発することもなく 感動して佇んでいた

今宵は立待月 夜九時にもなれば月が見えるだろう 待つか

積もって欲しい気もするし 三春の瀧櫻の雪害も思い出す

複雑で我侭な心情 雪は止み 無念ながら帰路についた

 

オフィスに到着するなり 新村出編の広辞苑を調べた

『雪月花』 「雪と月と花 四時(四季か?)おりおりの

良いながめ つきゆきはな」と書かれてあった

ただそれだけ 

多分茫漠とした季節の移ろいの美を言いたいのでなかろうか

然も年間を通した美の表現と読めた

 

いいえそうではなく実はこの言葉とは極めて具象性のある言葉だ

卯月 満開の櫻の時季に雪が降り積もり 満天の月灯りを指している

 

佐野籐右衛門さんも証言していたが 我々主従も実際に目撃した

僕達が目撃したのは 猪苗代の観音寺の櫻を見た時であった

多分佐野さんは京都で 何度も体験している筈である

 

そこで広辞苑に反論するわけではないが

『雪月花』の意味をもう少し考察してみるのも許されるだろう

 

四月は年間で最も気温の差が激しい時季で 

人体にも何かと影響し易く やすらい花や鎮花祭があるぐらいだ

その厳しい環境の中で発見する一瞬の美の事を

『雪月花』と表現して言っているのではないだろうか

 

満開の櫻に 純白の雪が積もり そこに煌々と満月が照り返す 

静かなる情景 然し美とはかくも非情で厳しいものか

何時頃からこの言葉が使われ出したのか 判然としないが

今日のような地球温暖化される以前の昔なら よくあり得たのではと

 

宿に帰る途中 観光客でごった返す河原町・四条大橋を渡る頃

南西の夜空に 弱い光を放つ立待月が 薄ぼんやりと低く見えた

 

一転今朝の気温は低いが 頗るいい天候で朝からドキドキしている

オフィスで 櫻山への取り付け道路の打ち合わせをしてから

さて何処へ行こうか インクラインか 勝持寺か

社員の仕事とその動向に合わせながら 彼らと共に決したい

 

 

 

上記口絵の写真は以前観た猪苗代・観音寺での満開の櫻に雪の場面です

 

更に本文は現在一般的に使われている『雪月花』の意味に

いささかも反対するものでは御座いません ご了承賜りたい