コツコツ一直線

好きな作品をアニメ・ジャイキリ・牙狼<GARO>中心に感想レビューしています。

GIANT KILLING(ジャイアントキリング)#219 モーニング36.37号 感想

2011-08-09 23:06:47 | GIANT KILLING (原作感想)

 続くETU対川崎戦。前回早い段階から失点しまったETU…。ここから巻き返すことはできるんでしょうか?
 今回はここしばらく進展がなかったサポーターサイドの話に動きが…!コータの勇気に感動しました~。サポーターサイドの話に明るい兆しを感じた1話でもありました。


 今回はカラーページもあるということでいつもと出だしが違って見えました。黒枠のせいもあるんでしょうか。2ページ目の達海の色使いも新鮮な感じが。
 前回早い段階で川崎に先制されてしまったETU。予想のうちとはいえ、達海にとっても痛い失点だったようです。

「ったくあんだけ先制されんなって言ったのに…
 あっさりやられやがって
 確かに俺は
 まずは守備からとは言ったけどさ…

 守備に追われろとは言ってねーよ」

 達海に珍しくイライラしている様子。達海もやっぱりこういうところあるんですね。
 ですが達海もここで諦めているわけではもちろんなく…


「さあどうするよ
 何も全員が全員…
 ゲームに入り損ねたわけじゃねえだろうよ」

 
 そんな達海の視線の向こうにいたのは堺――。堺にはこの試合が今、どう見えるのでしょうか…?ETUもまだまだ負けてはいません!


 ですが川崎は今日も絶好調。次々とパスを繋ぎ、またETUゴールへと迫ってきます――。そしてまた八谷が鋭いシュートを…。ここのボールを待ち構える時の佐野の表情・動きが臨場感あってすごかったです!この八谷のシュートは外れ助かりましたが、ETUの守備にはまだ危うさがあるようで。八谷を抑えきれないでいる椿。椿もこの試合入るのに苦戦しているようです…。
 そんな川崎の猛攻にビビるチームOKKOの面々。ですがコータがいなくて…。どこに行ってしまったんでしょうか?

 それとは反対に盛り上がる川崎サポーター。八谷も椿を抜いたことで上から目線気味に。

「はっ!どうした椿
 今日のお前はそんなもんか」

 シュートを外しても自信満々な八谷でしたー。ですが八谷も八谷でこの後、カンにツギハキメルヨーとフォローされてしまいます~。これには八谷も動揺!このどこか抜けている感じ…やっぱり八谷です。
 その後気を取りなおして今日の俺はこんなもんじゃないぞと、椿に自分の決意を語る八谷。

「俺達は本気で優勝を狙っている」

 去年、優勝に届かなかった悔しさについて語る八谷。去年優勝に届かなかった分、今季ますます川崎はやる気になっているようです。
 そして椿に何のために勝利を目指すのか問う八谷。


「お前達は何のために勝利を目指す」


 目先の一勝か、上位進出か…。何気ない会話の中の問いですが、この先の展開にも影響を与えてきそうです。どうやら川崎に勝利するためにはETUもまた同じか、それ以上の気持ちを持っていないといけないようです。椿はそれに見合う何かを持っているんでしょうか…?ここまでの話を読んでいると答えを出せる可能性もありそうですが…。
 自分達はそれだけの気迫がある、お前達はどうなんだとまた問いかけてくる八谷。ここだけ見るとそれっぽいキャラに見えましたが、次ページでまたシュート外すなとツッコミが~。いまいちカッコつかない八谷でした。
 そうして問いかけだけを残して持ち場に戻っていく八谷。 

「いいか椿…
 このままチンタラやってるようなら
 この試合ウチがもらうぞ」
「……」

 その八谷の話を黙って聞いていた椿。ですが椿もまた負けられないといった感じで八谷を睨んでいて…!何か決意を秘めているようにも思えました。そんな椿の画がまた素晴らしかったです。椿は八谷の問いに何を思ったのか、そしてどんな答えを出すのか…ますます楽しみになってきました!

 持ち場に戻っていく八谷。

『本気で来いよ椿…
 本気のお前をぶっ倒してこそ
 意味があるんだ』

 八谷もただ椿を倒すだけでは満足できず、本気の椿を倒したいと思っているようです。八谷のこういうところは結構嫌いじゃないかも。ますます熱い勝負になってきそうです!
 そしてネルソン監督が自分をボランチに起用してくれたことを改めて思い出す八谷。そして八谷はナンバー1ボランチになって、川崎を優勝させると夢を改めて思い出し、そして更に望みを持ちます――


『そして俺は…
 代表…!
 今まで縁のなかった
 日本代表に選出されてみせる…!!』


 更に欲が大きくなっていく八谷。また違う欲が…。今までの流れだとよくない流れになりますが、どうなるんでしょう…?これでもし八谷じゃなくて、椿にそういう流れがきたという展開になれば面白いなーとか思ったり。椿と八谷…この試合最後に何か得るのはどちらになるんでしょうか?


 その頃のスカルズ。ホームなのに声だしで川崎サポーターに負けている、前の山形戦でもそうだったと、自分達の力不足を実感する羽田…。羽田にしては珍しく後ろ向きです。

『選手達が今季見違えるほどの
 頑張りを見せてるってのに…
 俺達は……』

 ですがそれでも羽田は更に声を上げていくだけだと、また気合を入れなおそうとします。

『だったら相手の倍以上
 声出してくしかねえだろうが……!』

 ですがそこになんとコータが乗り込んできて――羽田とコータ…遂に顔を合わせる時がきました…!一瞬の時間でお互いを見るコータ・羽田。この時間がとても長く感じました。読んでいる時は本当ハラハラドキドキという感じがしました。
 そしてその後名乗りを上げ、主張を始めるコータ…!


「俺達はチームOKKO!!
 小学生だけの……
 あ 違った
 大人も一人いる…

 ETUのサポーターチームだ!!」


 羽田相手にコータ負けていません…!急に乗り込んできたコータに戸惑うスカルズの面々。羽田も試合中に乗り込んできたコータに対して威圧的な態度を取ります…。


「田沼のおっさんとこのボーズだろ
 なんの用だ
 今それどころじゃねえことぐらい
 ガキでもわかんだろ」
「……」
「よく聞けボーズ
 もし親父の差し金で俺達の邪魔しようってんなら…
 いくらガキでも俺達は…」


「邪魔はしない!!」


 羽田もコータに関してはある程度認識していたようです。羽田のゴローの苗字呼びはやっぱり気になってしまったり。一応先輩サポーターとして尊敬はしていたんでしょうか。いつかまたゴローとの会話見てみたいです。
 コータもそんな羽田の威圧的な態度にに若干怖さを感じたようでしたが、それでも怯むことなく、スカルズへ自分の意見を主張します!!


「コールはスカルズのに合わせる!!
 皆でデッカイ声出す!!
 一生懸命飛び跳ねる!!

 だからあの場所をギュウギュウ押さないで!!
 女子もいるしちびっ子もいる!
 怖い思いさせないで!

 前にちびっ子を怒鳴ったようなことも
 絶対しないって約束して!
 子供達だってサポーターだ!!」


 そう勇気を振り絞り、自分を曲げず必死に自分の意見を叫ぶコータ…!!このシーンにはもう感動しました~。大人でもそう簡単にできることじゃないと思います。ここだけだと本当に仲間思いなんだなと感じます。まあ仲間に対しても大事に思っているのは確かですが…。
 先にいた応援団を尊重した上で、意見・要望を出すというのがまたしっかりしていて好感が持てました。コータ、本当に大人以上にしっかりしているのかも。

 そんなコータの意見にびっくりする羽田…。応援に行き詰まりを感じている羽田に今のコータの言葉は何か心に響いてきたようです。
 そして更に言葉を重ねるコータ――


「サポーターに大事なのって……
 数じゃなくて気持ちかもしれないけどさ……

 大人とか子供とか関係なくさ…
 ETUを本気で応援したいって
 声が一人でも増えるんならさ…


 選手達は嬉しいんじゃないの?」


 これからの何かに繋がってきそうな、希望を感じるコータの言葉でした。羽田もそんなコータの言葉にグッとくる何かを感じたようでした。羽田にとってもコータの言葉は予想外なものだったようで…。今回のコータは本当何かが違って見えました。前回キョーコちゃんのことばかり心配していたコータとは何だか違ってみました~。
 しばらくまた睨みあっていたコータ・羽田でしたが、コータはしばらくするとさっさとOKKOのところに戻っていってしまいますー。

「そんだけ――」

 割とあっさりした幕切れでしたが、コータ、引き際も心得ているんですね。今回はコータが随分冴えて見えます!最近コータ、キョーコちゃんと仲良くなれれば、応援どうでもいいんじゃあ…?とか思ってすいませんでした!下心が今回はプラスに繋がったようです。とにかく今回のコータはとても頼もしかったです!キョーコちゃんに見てもらえていたらきっと好感度も上がったはず。
 コータと羽田のやり取りを不満そうに見ていたスカルズの面々でしたが、羽田はコータの言葉に何か感じるものがあったのか、コータの要望を汲むことにします。

「ガキ共にぶつかんねえように
 横にガタイのいい奴置いてやれ」

 最初はガキ相手に~とごねていたスカルズの面々でしたが、羽田はこれ以上の面倒は避けたいだけだと、乱暴な言い回しでそれを押し切ります!この辺の態度のとり方も羽田らしいなと感じました。
 そうして体勢を整えた後、また応援をはじめるスカルズ。コータの話を一人静かに思い出している羽田。


『よっぽどあのガキのほうが……
 親父共よりわかってやがんな……』


 そう思う羽田の表情はどこか晴れやかで…。いつも険しい顔つきをしている羽田にしては珍しくご機嫌にも見えました。口がまた笑っているのかいないのか、どっちともとれるのがニクイです~。羽田の今までにない面が見えたシーンのようにも感じました。
 応援に行き詰まりを感じていた今の羽田にとって、このコータの言葉は希望になったのかもしれません。このタイミングであの言葉、そしてコータがゴローの子というのが、また何か運命を感じました。これでゴローと羽田の関係もどうにかなればいいのですが、それは話的にもまだまだ先になりそうですね…。
 と、今まで暗い展開続きでなかなか良い進展が見えなかったサポーターサイドにようやく明るい進展が…!この調子でいってほしいです!


 その頃、試合をスタンド席から観戦していたETUの選手達。静かに見守る村越、堀田。とりあえず失点シーンが響いたのか、あの嵐はひとまず去ったようですー。村越の話は続きはなさげ?
 試合の状況を冷静に分析する村越。こういう時も冷静にしっかり試合を分析できる辺り、さすがキャプテンです。

「試合の入りは良くなかったが
 後ろは徐々に安定してきた
 こうなってくると…
 ようやく前線の頑張りが効いてくる
 よし書け」

 そうして遂に村越も指示を出す時が…!


 プレス!
 カット狙え


 出した指示はこの通り。いつもはゆるい感じがするカード上げですが、今回はなんだか緊張感を感じました。そして誰よりもノリノリな堀田に笑。何気に張り切っているのかもしれません。
 そのメッセージを見たジーノも納得。

「はは
 同感だよコッシー」

 なんだかこっちも良い兆しが見えてきました~。ジーノにはそれが村越の考えだと分かるようです。ジーノもやっぱり村越には一目置いているようで。2巻のあの時もジーノ、やけに村越にこだわるんだなと思っていましたが、何故ジーノが村越に対してここまで信頼を寄せるのか…その過程が知りたいと思う今日この頃です。普通にキャプテンとしての努めを果たす村越を何年も見て、自然にという感じだったんでしょうか。


 その頃の達海。次に向けてまた色々考えているようでした。達海も新しい組み合わせの守備陣なら連携が甘い→序盤から攻め立てると、川崎の動きに関しては把握しているようでした。この分だとまた勝負をかけるのは後半になってきそうな予感が…。
 そしてまた何かを企む達海。


「あんたらのチームだって
 狙いどころはあるんだぜ?」


 絶好調な川崎ですが、まだ付け入る隙はありそうです。ここからETU巻き返せるんでしょうか…?

 その時、試合では伝言が伝わったからかETUの選手の動きもしっかりしてきて、また試合の流れも変わってきました。
 それでも同じように攻め続けようとする川崎の選手でしたが、攻撃しようとゴールの方を向くとそこには堺が待ち構えていました――。堺には川崎の選手の動きが読めていたようです。ここで今回最初のシーンと繋がってきました!
 慌ててボールを戻そうとする川崎の選手。ですがそれも苦し紛れ。ETUがボールをキープするチャンスです!急いで指示を出すキャプテン杉江。

 そしてこの流れで最後にボールに飛び込み、
 キープしたのが椿!!

 
ここで椿~。盛り上がってきました!!椿、ここまでやられっぱなし気味だっただけに、逆襲することができるのかとても気になります!椿がこの試合何をそんなに気負っているのかも。
 と、ETUの逆襲がはじまるのか!?といったところで次回へ続きます――。今回は見どころ満載で読むのも、感想を書くのも楽しかったです!


 次回、まずはボールをキープした椿がどうなるのか気になります。これがゴールに繋がるんでしょうか…?八谷との戦いも楽しみです。川崎もどこかほころびが出てきはじめ、ETUの逆転にも期待できそうな気がします。
 サポーターサイドの話も今回進展が見えてとても嬉しかったです!ここ数年停滞状態が続いていた分、気持ちもまた盛り上がってきました!あとはゴローがシゲと合流してまた何かやってくれることを期待したいと思います。

 今回でまた展開も盛り上がってきましたが、ジャイキリは今回合併号+次号お休みで、次のジャイキリ掲載は8/25になるみたいです。合併号の次の号も休みとなると堪えますね…。でもこの期間でまた、スタッフの皆さんにはゆっくり休んで欲しいと思います。本当に毎週お疲れ様です。とりあえず9月まで待つことにならないでよかった…。
 今週は八谷の問い・サポーターサイドの話・達海の作戦と、色々考えるポイントが多く出てきたので、この休載期間中にまた色々考えてみたいなと思います。

 ではまた次回に!