司法書士佐季papaの毎日が一期一会

■■最近は気まぐれですが、日常の業務等を通じて実際に感じたことや,プライベートでの出来事についてお伝えしています■■

切っ掛けが欲しい

2013年05月20日 | お仕事

先週のことですが、4年前に債務整理手続を受任した東京都在住のKさんと事務所で面談をしました。電話では何度もお話をしているのですが、事務所にお越しいただくのはこれが初めてのことです。

4年前の時点では住宅資金特別条項を定めた個人再生を検討していましたが、等々力という場所柄、御自宅の査定が殊の外高額となり、清算価値の問題で実現可能な再生計画案を立てることができなかったことから、途中で任意整理に方針を変更したのです。

しかしながら、任意整理にしても毎月の返済額は、住宅ローンを除き20万円近くにもなります。したがって、これだけの金額を返済するには毎月80万円以上の収入が必要なのです。

実際、転職して収入が増えたとはいえ、ここ1年間は住宅ローンの延滞の解消さえ一進一退を続けているような状況です。滞納している固定資産税や他の無担保債権者への支払いなんてごく僅かか、まったく支払っていないかのどちらかです。だから、他の債権者が、なぜ自宅を差押えないのか不思議なぐらいなのです。

こんな状況ですから、いっそのこと自宅を手放して破産すれば楽になるはずなのですが、家庭内の事情がそれを許してくれません。こうなったのが100%Mさんの責任だからというのもありますし、また、自宅を失うことで一家離散が確実なものとなるからです。だから、ここまで死に物狂いで頑張ってきました。

しかし、さすがに心身ともに疲れて来ているのだと思います。以前に比べると結構弱気になっているみたいで、多分本音としては、誰かにこの状況を止めてもらいたいのではないでしょうか。

面談してみてそう感じましたし、Mさんもこのタイミングで面談してもらって良かったと仰っていました。最初の一歩を踏み出すために誰かに背中を押してもらいたかったのでしょう。もちろん直ぐにではないでしょうが、この先事態は大きく動きそうです。

なお、Mさんには住宅ローンをこのまま返済し続けて行く方法以外で「ご家族に償う方法」もあることをお伝えしました。

では、皆さん、特に被災された方々にとって今日よりも明日が良い日でありますように

参考になった方もそうでない方も、

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