角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

故郷と仲間。

2012年03月25日 | 地域の話




今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡六百円〕
同柄色違いの組み合わせです。プリント柄は昨年の干支だった「卯」。次の卯年まで一回りも先ですが、私の干支であるうさぎプリントの草履は、これからも頻繁に編みたいと思っています。

一昨日夜のNHKで、大仙市大曲の「梵天奉納」が放送されました。実はこの番組があることさえ知らない私は、当然観ることもなかったわけです。それが昨日の朝友人からメールがあり、録画したから持って行くとのことでした。
そのDVDを今朝一番に観て、朝っぱらから泣きましたよ。

大曲に古くから伝わる42歳厄祓い行事なんですが、梵天を造る木材の切り出しから梵天製作まで、すべて自分たちでやるんですね。梵天が完成してからのスケジュールが過酷で、同期生すべての家と400軒にも及ぶ事業所を、真冬の一ヶ月間をかけて巡るんです。職場の理解がなければまず無理でしょう。

同期生の玄関前では、家族も揃って梵天を迎えます。その際、その家の同期生に対して仲間の誰かが、日ごろはなかなか言えない想いであったり感謝の言葉を述べるんですね。言うほうも言われるほうも、涙をこらえながらの場面でした。

無事に梵天奉納を終えてひとりが言うのは、『自分が地域の中にあることをしみじみ感じた。厄祓いを終えて、はっきりと自分が変わりました。地域に感謝です』。
大曲には、「梵天を奉納してはじめて一人前」という言葉があるんだそうです。つまりそれは、故郷や家族や友人に対して、心からの感謝が生まれるからなんでしょう。

昨晩、今夏開催予定の「50歳記念同期会」の全体会議がありました。18名の同期生が集まり、まずは案内状発送までの詳細が決まったところです。
同期会を終えたときの自分が、故郷や恩師や仲間たちに感謝していることを願いつつ、しばらくの間忙しい日々を楽しみましょうか。
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