角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

豪雨災害のお盆。

2013年08月16日 | 地域の話




今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡六百円〕
可愛らしいメルヘンタッチの草履ですね。ベースのプリントは朝顔なんですが、洋風なイメージにも見えます。そういうときは組み合わせも「水玉プリント」と言わず、「ドットプリント」と言うのがいいでしょう。

ずいぶん久しぶりの更新になってしまいました。先回のブログで触れた夏の腰痛は、専門家のマッサージを受けてだいぶ楽になっています。ただこれまで内職さんに頼っていた縄綯い(なわない)をしばらく私がやることになったので、ブログ更新に費やす時間がとりづらくなりました。ブログを続けていくことは間違いないので、これからもどうぞ宜しくお願いいたします。

世の中のお盆休暇もそろそろ終盤、西宮家も観光とお土産を探す旅人で賑わっています。ただ平年の人出と比較して、若干少ないように感じているんですね。その原因を推し測るに、先の豪雨災害があるんじゃないでしょうか。田沢地区で6人の尊い命が失われた土石流事故。よもや同じ市内でこんな災害が起こるとは思ってもみませんでした。

その日8月9日は、確かに角館も雨の朝でした。局地的な大雨の予報はあったものの、大きな心配をしていた人はこの土地にいなかったでしょう。わが家もその通り、三女が仲良しの友人と二人、高校生活最後の夏休みの一日を盛岡へ遊びに行くのに、なにほどの心配をせず見送ったものでした。

いつものように西宮家で仕事をしていると、大雨に関する情報が断続的に入ってきます。その中に「JR田沢湖線運転見合わせ」と「国道46号線通行止め」の二つがありました。角館と盛岡を結ぶ、鉄路と道路が断たれたことになります。
三女と友人はJRの運転再開を望みに、ひたすら盛岡駅構内で時を見送っていました。

午後3時を過ぎた頃でしょうか。鉄路も道路も復旧の見通し立たずとのことで、急きょ盛岡市に暮らす同期生へ連絡を入れました。運良く彼は内勤日で、会社から盛岡駅まで5分程度といいます。事情を説明するとすぐにホテルを押さえてくれ、二人は数時間ぶりに雑踏の盛岡駅から解放されることになりました。

そして翌朝。一晩経過しても依然復旧の見通しは立ちません。さすがに盛岡二泊は選択肢にありませんから、横手→北上→盛岡と高速道路を乗り継ぐ経路で迎えに行くことにしました。国道46号線なら片道60キロほどの距離が、この経路では160キロに及びました。ホテル前で私の車を見つけた娘たちの顔は、まさに「安堵」でしたよ。

結局鉄路と道路の開通は三日後となりました。当地へのお里帰りは別としても、単に秋田県を旅行する人であれば、予定キャンセルは当たり前の選択肢と思うんですね。このお盆に人影が若干少なく感じるのも、無理のないことと思うわけです。

それにしても6人もの犠牲者が発生する、大きな災害となってしまいました。昨日わが家の双子が出席した成人式においても、黙祷が捧げられたといいます。2013年のお盆は双子の成人式と共に、三女を盛岡まで迎えに行った豪雨災害で記憶に残ることになりそうです。
コメント
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