きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

母子家庭みたいなものって?

2004-10-04 | 母子家庭だから思うこと
ある母子家庭のお母さん同士の掲示板を見ていたら、こんな事が書いてあった。

  -『うちも母子家庭みたいなものよ』と
       人から言われると不愉快になる-


そう言えば、お向かいのアパートの同級生に連絡帳を届けた事があった。その時、何かのきっかけで話が旦那の話になったのだった。
「あ・・うちは母子家庭ですから。」と言うと、お向かいさんは言った。
「いいのよ、うちも母子家庭みたいなものよ。」
その時はあまり違和感を感じず、(あぁ~ここのご主人も仕事で夜帰りが遅いんだな、私に気遣いをしてそう言ってくれたんだな)と感じる程度だった。

しかし、その言葉が不愉快になると言うのも、感覚的に分かる。
結婚している奥さんが『うちは母子家庭みたいなもの』だと言う状態も、本当の母子家庭の私らから見ると、『母子家庭みたいなもの』にはなっていないのだ。
それは『旦那さんが不在がちだけど旦那さんに養ってもらって生活している奥さん』でしかない。

まだ離婚するなんて夢にも思ってなかった頃、ご主人を亡くした同級生のお母さんが居た。
それはさぞかし辛い事だろうと思った。
さぞかし夜も寂しいだろうと思った。

思いがけず、自分も離婚する事になった。
辛いよりもハチャメチャ忙しかった。
パートナーが居ない寂しさよりも、将来を思うととてつもなく不安になった。

倒産したら、どうしよう?
その時、どこも就職が無かったら、どうしよう?
主婦パートだけで一日何時間働けば、食っていけるんだろう?

今でも、この気持は変わらない。
寂しいよりも、セックスなんかよりも、本当に私は最期まで生きていけるのだろうか?と思っている。
辛かったら、生きられなくなったら、他の生物と同じように死んでしまいたい。
でも、人間だから、簡単に死ぬ事は許されない。
私の子供は『自殺した女の子供』と言う事実が一生ついて回るんだ。
どっかの誰でもいいから結婚して養ってもらうか、いい年こいて惨めな姿のまま、働いて働いて働き続けるしかないんだ、今から生きる方法としては。

『うちも母子家庭みたいなものよ』と言ってしまう奥さんは、本当の母子家庭を半分も理解してはいないのだろう。例え不在がちな旦那でも金を入れてくれるなら、奥さんは主婦パートに出ていれば当面生きて行ける。何だかんだ言っても、夫婦が揃っていれば、どうにかなる。

愛だの恋だの言うから、ややこしくなるんだ。
養ってもらって生き延びるのも一つの方法だ。
子供と自分が生きて行く事が大切なことではないか。
人間以外の生物はみんな、遺伝子を伝える事と生き続けて行く事で精一杯ではないか。

でも、私も、離婚する前は「(旦那が不在で)うちは母子家庭みたいなものね」と思っていた。
母子家庭は、なってみて初めて判るものかもしれない。