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“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

島次郎さんとの仕事 『カウラの班長会議』

2019-04-16 | Weblog

島次郎さんとの仕事で、唯一、海外公演もしたのが、燐光群『カウラの班長会議』である。

初演は、2013年3月8日(金)~24日(日) 下北沢ザ・スズナリ

翌2014年、「Side A」バージョンとして作り直し、7月10日(木) 〜 20日(日) 下北沢ザ・スズナリ、7月23日(水) 神戸アートビレッジセンタ−、7月25日(金) ウィルあいち(愛知県女性総合センター)を経て、オーストラリア・ツアーを敢行した。

1944年、8月5日。第二次世界大戦中のオーストラリア・ニューサウスウェールズ州・カウラの連合軍捕虜収容所から、捕虜になった日本兵545名が脱走した、実際に起きた事件を元にしている。日本兵たちは、選挙によって選ばれた代表による「班長会議」で、計画を実行するか否かの多数決投票を行った。この無謀な事件はオーストラリアでは「戦争の狂気」をもっともあらわした事件だとして、誰もが知っているし、子供たちにも教育されている。もちろん、戦時下、極限の選択を迫られた兵士たちには、日本人特有の葛藤がある。この劇は、この事件の「70周年」のイベントの一環として、現地カウラでも上演され、大きな話題となった。

セットは、その捕虜収容所である。正確には、それを再現した、現在の映画スタジオである。

島次郎氏特有の「屋根」こそないが、柱と、屋根部分の骨組みは、存在する。

海外ツアーでは、いささか簡略化せねばならず、その相談も詳細に行った。

最初にカウラに行ったのは、2005年、私がオーストラリア国立演劇大学(NIDA)の卒業公演演出のため、シドニーに長期滞在したときだ。カウラの風景を体感したところから、この仕事は始まっている。

基本はリアリズムなのだが、結果として、抽象性を帯びている。島さんの仕事と、ドラマトゥルギーが、噛み合ったのだ。

思い出深い公演である。

 

オーストラリア・ツアー(2014)

[カウラ]  8月1日(金)・2日(土) Cowra Civic Centre(カウラ日本兵捕虜脱走事件70周年記念オープニング・ハイライト)

[キャンベラ] 8月6日(水)・7日(木)  The Street Theatre 

[シドニー] 8月10日(日)  NIDA Parade Theatres

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