Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

「宇宙みそ汁」が現実に

2014-09-27 | Weblog
一昨年の夏、清中愛子さんの現代詩を原作に燐光群でつくった劇が「宇宙みそ汁」。もう二年前なのだな。
同作は、子育てに追われる料理中の台所にいる女性が宇宙飛行士のことを夢想するという内容が含まれているのだが、なんだか現実にはとっくに、「宇宙飛行士の方がみそ汁を食べる」ことになっているようだ。宇宙で食べるから「宇宙みそ汁」、理屈ではそうなる。

情報によれば、
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、新たな「宇宙日本食」の認証に向けて応募された108品目の食品を審査し、「みそ汁」や「しょうゆ」などの33品目を選定した。
審査基準は、保存期間が常温で1.5年以上あるか/ナトリウム量が1,000mg以下か/調理が簡単か、など食品としての適性のほか、宇宙食分科会委員の試食による味や食感などの官能評価もある。
いままでわかめスープはあったが、新たにマルコメのみそ汁が候補になった。これまで認証された宇宙日本食は28品目あるが、今回は「みそ汁」「しょうゆ」「切り餅」「ちりめん山椒」など、日本の伝統的な食品が新たに候補として選ばれた。これらが認証されれば、「白いご飯とみそ汁」「正月はしょうゆ餅」という日本の食卓が宇宙で再現できそうだ、という。
選定された食品候補は今後、JAXA が定める宇宙日本食認証基準に則り、各種試験/検査を実施したうえで、認証に向けた手続きを行う予定だという。
すでに国際宇宙ステーション(ISS)に滞在するクルーに供給する宇宙食として、「宇宙日本食」を開発していて、その中にも「日の丸弁当とみそ汁」というメニューは含まれていたとも聞くが。

「宇宙船地球号」という言い方がある。現在、宇宙船の飲食用の水分は地球から持参しているわけだが、将来的には、宇宙ステーションという閉鎖空間では、水は「循環」させる計画になっている。
排泄物の中の水分を再利用するということだ。科学的にも研究されており、クロレラに浄化させるとか、植物に吸収させて再生するとか、いろんなやり方が取り沙汰されているらしい。
フリーズドライのみそ汁はそこから水分を補充し、みそ汁として再現されることになる。

なんとも不思議なようだが、現実の地球はずっとその循環で生きている。そのリアリティで言えば、まったく、資源というものは、太陽のエネルギーに支えられながら、一つの世界の中をぐるぐる巡っているだけだ。
私たちはそのことを忘れている。

核物質を「利用」するために活性化させたら、その責任もとらなければならない。循環のしようのない物質、循環させたら汚染される物質を、人為的に生み出してしまったわけだからだ。
それらを一箇所にまとめておくと不都合だからと勝手なことを言って、処理方法も定まらないうちからあちこちにばらまいて「貯蔵」したり、「廃棄」したふりをするためにいろんな所に散らかして焼却しようとしたりとかは、するべきではない。
日本政府・東電のそうした方針は凍結されるべきだ。少なくとも今は安易に動かそうとはしない方がいいはずだ。少しでも動かせばそのぶん散らばる。放置しておけということではない。最善策が見つからないうちに誤魔化すように広げてしまうと、取り返しのつかないことになるのではないかということだ。
地面の下に隠してどこだかわからなくなったり、既に杜撰な例が報告されている、薄めたつもりがばらまいていることになりかねない「除染」の状況じたいも、見直されるべきだろう。

報道によれば、原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる“核のゴミ”の問題を検討してたき日本学術会議の分科会が、原発の再稼働を判断する際、「新たに発生する核のゴミを暫定的に保管する施設を電力会社の責任で確保すること」を条件とすべきという報告書をまとめたという。これまでの原発の再稼働の前提となる審査ではこうした条件を求めていないが、本来は必要だったということだ。
今さら何を言っているんだ、と思う。
もはやそれどころではない。再稼働は不可能だとする見解が、あらためて実証されているということではないのか。
核のゴミは存在する。宇宙に捨てるわけにもいかない。地球という閉鎖系の中で処理しなければならないのだ。

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